セールスポイント
・カレーに足すことで香りがグッと良くなる。
・辛味ではなく、香りが主にプラスされる。
・カレー粉と同じ様に、色々な使い方が出来る。
カレーの恩返しとは?
カレーが大好きである糸井重里は自分好みのカレーを楽しむ為に市販のカレールゥにオリジナルスパイスミックスを加えており、そのブレンドしたスパイスを近所の人に配っていた所、好評だった為、「マスコット」と「ほぼ日刊イトイ新聞」にて共同開発したのがこちらの商品です。
ほぼ日刊イトイ新聞について
コピーライターで有名な糸井重里が主宰であるウェブサイトのことであり、インタビューやコラムから始まり、ライブ配信、商品開発などの多岐にわたる活躍をしています。
「Mascot(マスコット)」は「ヤマス」という食品メーカーのブランドの1つであり、スーパーには絶対置いてあるスパイスの1つです。
「カレーの恩返し」の大きな特徴として仕上げに足すことでスパイスの香りを補強し、粗挽きにしたスパイスをあえて使うことで存在感を表に出していることですね。
又、スパイスといえば日本人が想像するのは辛さですが、こちらは辛さを控えめにしているので大本のカレーの辛さをあまり変えないのも便利なポイントです。
レビュー
今回紹介するのは「カレーの恩返し」の袋タイプです。
袋タイプの量は40g、缶タイプは70gあります。
▼パッケージです。
色々なおとりよせをしていると商品名の大事さがわかりますが、名コピーライター「糸井重里」の製品という事だけはあり、覚えやすくも印象的ですね。
下記のスパイスを見れば食べる前から辛味成分がそこまで強くない構成なのがわかります。
スパイス内容(成分表通り)
カルダモン、クミン、コリアンダー、ターメリック、シナモン、ピンクペッパー、クローブ、唐辛子、ローレル、フェンネル、フェネグリーク、レモングラス
▼よく見ると市販品よりも粗めなのが確認出来ます。
香りは色々と混ざっているので上手いこと文章にすることは出来ませんが、香りは非常に強く、インドカレーなどのスパイシーさを彷彿させられます。
舐めてみると辛味はほとんど無く、粗めなのでそのままだと舌触りが気になりますが、風味の良さは市販品としてはかなり上位に入ります。
一番の特徴としてピンクペッパーを使っている所であり、噛み砕いた時にフワッと優しい香りと甘味が広がり、味の変化を与えることが出来ます。
美味しんぼというグルメ漫画でカレーのスパイスが物足りないと感じた教授が『漢方薬はカレー粉と成分が似ているから物足りない時はトッピングしている。』という非常にエキセントリックなセリフがありましたが、この商品のコンセプトはちょっと似ていますね(笑)。
色々な使い方と本製品の活かし方
公式では基本的には『そのままふりかける』『仕上げに入れて少し煮る』『油脂類で炒めてから加える』の3つを基本としています。
又、カレー粉と似ている商品の為、カレー粉と同様に料理で使うことが可能になっています。
ですが、カレー粉代わりに使うと非常にコストパフォマンスが良くないので基本的にはカレーの補助か市販のカレー粉に混ぜることをオススメします。
市販のカレー粉を使ってカレーを1から作る時にも2種類(他社製品2つ)のカレー粉をブレンドすると美味しくなると言われており、食堂や給食などの大量調理の現場でもこだわっている人は2種類以上ブレンドしていることもあるので、本製品は自作カレーでも役に立ちます。
市販のカレールゥで実験した感想
パッケージの裏面を見ると『目安は5~6皿に1袋』と書いていますが、40gのカレー粉をその分量のカレーに入れれば普段のカレーとはかなり別物になってしまいます。
これがこの商品のレビューの意見が分かれる原因の1つだと管理人は睨んでおり、ある程度料理の腕前が無いと味のバランスを取りづらい部分があると考えられます。
このスパイスはインドやスリランカなどの独特なエスニック風味を手軽に加えられるのが大きなメリットですが、エスニック料理は人を選ぶ味わいなので、日本のカレーを壊さない為に使う量はかなり減らしていいでしょう。
管理人はエスニックカレーも日本のカレーも好きですが、調理師の経験としてエスニック料理はハッキリ言って子供と男性にはあまり受けません(専門店以外の廃棄率が高いです)。
ですが、好きな人にはたまらない風味なので、苦手な人が居ることを考慮して「カレーの恩返し」を仕上がったカレーにふりかけの様にパラリとかけるか、別鍋で食べる分だけ用意することで家庭の味と外食の味を楽しめます。
ホテルのカレーを目指すならばチキンブイヨンや野菜ブイヨン、トマトジュースなどを足して、少しルゥを柔らかくしてからこのスパイスを加えると多少は似てくれます。
インスタントのカレー味を美味しくする
カップラーメンに使えるラーメンスパイスなるものは意外と商品化されていますが、「カレーの恩返し」はカレー味の食品ならば基本的には使えます。
カレー味のインスタント食品は多くあるのはご存知だと思いますが、レトルトカレー以外にもカップラーメンや焼きそば、カレー南蛮、冷凍食品など色々とあります。
これらの商品を作る時に「カレーの恩返し」を『仕上げにふりかける』か『お湯を注ぐ前にいれておく』ことでインスタントにはないスパイスのフレッシュさを足すことが出来ます。
写真ではダイスカットのトマト缶と乾燥パセリ、ピザ用チーズを加えています。
芳醇な香りがするドライカレー
材料
挽き肉(牛:豚=7:3) 400g
玉ねぎ 中1個
ニンニク 1片
生姜 10g
コショウ 少々
カレー粉 大さじ1
小麦粉 大さじ1
A
ハチミツ 大さじ1
オイスターソース 大さじ1
ウスターソース 大さじ1
とんかつソース 大さじ1
ケチャップ 大さじ1
濃口醤油 小さじ2
B
バター 20g
カレーの恩返し 20g
作り方
1.玉ねぎは粗みじん、生姜とニンニクはみじん切りに。
2.コショウをした挽き肉を炒めたら、野菜を全て入れる。
3.火が通ったらカレー粉を馴染ませ、小麦粉を入れて炒める。
ポイント
この時、ダマになった小麦粉が無くなるまでヘラで潰しながら炒めましょう。
難しいと感じた時は水を入れると簡単に出来ますが、煮詰める時間が多少必要になります。
4.小麦粉が馴染んだらAの調味料を全て入れる。
5.別のフライパンでバターを使ってカレーの恩返しを軽く炒める。
6.⑤で作ったものをドライカレーに入れて、数分加熱したら完成!
ドライカレーは慣れれば30分以内にサッと作れますが、家庭の香辛料では物足りなさを感じることがあります。
それを解決させる為に今回は「カレーの恩返し」を使いましたが、辛味が少なくも、スパイシーさを楽しむことが出来るドライカレーが作れました。
旨味と塩分が足りないと思った場合は鶏ガラスープの素やコンソメなどを入れるのが手っ取り早いのでオススメです。
ナンに合う様なレシピに仕立てていますが、ご飯にも合うので良かったら試してください。
総評
公式通り、5,6皿のカレーに1袋(40g)を使うと非常にコストパフォマンスが悪いのでオススメ出来ませんが、サブのカレー粉として使うには良い商品と感じました。
今まではS&Bと中村屋、インデラのカレー粉を適度にブレンドしていましたが、「カレーの恩返し」も使いたいと思います。
個人的にはピンクペッパーのホールの食感が好きなのですが、人によっては最初に違和感があるかもしれません。