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【実食】蕎麦と和三盆のクッキー【そばおぼろ/旬彩菓たむら】

そばおぼろ、旬彩菓たむら、盛り付け

セールスポイント

・そば粉を使ったソフトクッキー。
・和三盆が使われており、和菓子のテイストがある。
・そば粉とバターの風味を堪能できる。

旬彩菓たむらについて

1930年、長野県長野市伊勢宮に創業した「旬彩菓たむら」は和菓子と洋菓子を作っている老舗の製菓店です。

昔ながらの上生菓子(練りきり)から始まり、どら焼きや最中、まんじゅうなどの定番和菓子を作っており、昔ながらの良い材料で手仕事にて全ての作業を製造から販売まで行っています。

洋菓子は焼き菓子を中心に製造しており、ロールケーキやリンゴを使ったクッキーサンド、シュークリームなどの定番品が多く、看板商品となっているのが今回紹介する「そばおぼろ」というスイーツです。

蕎麦朧(そばおぼろ)について

「旬彩菓たむら」の三代目がスペインのアンダルシア地方の伝統菓子「ポルポローネ」という焼き菓子を現地で食べた際に感銘を受けて作られたのが「そばおぼろ」です。

ポルボローネはソフトクッキーに似た菓子であり、最初はサクッとした歯応えがありますが、すぐになくなってしまう口溶けが特徴です。

本来は小麦粉とアーモンドプードルを使っただけの菓子でしたが、信州らしいテイストを生み出すのにそば粉をメインで使っているのが「そばおぼろ」のオリジナリティとなります。

「そばおぼろ」は2年以上の月日をかけて開発した人気のある菓子ですが、現在も改良を続けており、人気があるにも関わらず、そば粉の風味の向上を目指しているそうです。

そばおぼろの厳選原材料

長野県産の有名ブランド蕎麦「戸隠そば」を使用しており、この手の焼き菓子では珍しく、新そばも採用しているので、収穫時期である10月以降は風味がより優れていることがあります。

小麦粉は「ゆめきらり」「ヒメセイキ」「ハナマンテン」「しゅうよう」「シラネコムギ」の計5品種をブレンドし、アーモンドプードルも加えています。

甘味はシンプルな精白糖ではなく、高級品である和三盆だけを使用しており、和菓子屋ならではのこだわりが見えますね。

そば粉を活かすためにカルピスバターを採用しており、食パンに使う様な香りがするバターよりも風味が穏やかな分、サクリとした食感を生み出すことが出来るスイーツに適した高級国産バターです。

レビュー

今回紹介するのは「旬彩菓たむら」の「そばおぼろ 五個入」です。

▼パッケージ。
そばおぼろ、旬彩菓たむら、化粧箱、包装紙

シンプルですが、可愛らしいデザインです。

▼中身。
そばおぼろ、旬彩菓たむら、中身

ポイント

1袋に2個ずつ和紙で包まれています。

中身を取り出すとそば粉と和三盆の香りがほのかに漂ってきますね。

▼盛り付け。
そばおぼろ、旬彩菓たむら、盛り付け

見た目通りにホロッとした食感であり、口の中でスッと優しく溶けていく様はバターとアーモンドプードルを使ったソフトクッキーに近いですね。

最初にそば粉の香りがふんわりと感じられ、クッキーにある芳ばしさが控えめになっていますが、バターのコクと和三盆の上品な甘さはしっかりと味わえ、後味は小麦粉だけでは味わえない奥深さがあります。

クッキーであるが故に、バターを使わずに作ると洋菓子としての美味しさを失うため、風味の弱いカルピスバターを使用することで、そばの風味を楽しめる様にしていることが伝わりますね。

加えて、焼き上がりにもそば粉を振ることで風味を高めており、焼くとそばの風味が飛ぶ欠点を補っているのが良い仕事をしています。

総評

強烈な蕎麦の味わいをしているわけではありませんが、穏やかなそば粉の風味と非常に贅沢な味を楽しめるソフトクッキーですね。

洋菓子ではありませんが、プルターニュ風ガレット(そば粉のクレープ)も片面しか焼かないことでそば粉の風味が飛ばさない様に工夫していますが、それでもかなりの風味が抜けてしまいます。

なので、そば粉自体を十全に楽しみたい場合には新鮮なそば粉から作る蕎麦がきがオススメですが、「そばおぼろ」はそば粉を使った菓子の中では最も良い香りでした。

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