セールスポイント
・水揚げされた魚を即日加工し、国内素材のみで作り上げる。
・値段は高いがクオリティを考えれば相応以上の価値がある。
・マツコの知らない世界で紹介された「金華さば」の缶詰が有名。
木の屋石巻水産について
「木の屋石巻水産」は宮城県石巻市に本社のある水産加工品メーカーです。
日本の伝統食材であるクジラ肉を後世代にも伝えるために力を入れており、鯨肉の缶詰が代表的な商品ですが、マツコの知らない世界で紹介された「金華さば」の缶詰も有名です。
今回紹介するまぐろの尾の身の缶詰も人気がありますが、牡蠣の水煮や燻製、ちょっと変わった「カレイの縁側醤油煮込み」も人気があります。
木の屋石巻水産のこだわり
水揚げされた魚を当日内に加工
管理人が知る限り、魚の缶詰で人気のあるものの多くは捕れたての魚をすぐに加工しているのが特徴です。
「木の屋石巻水産」でも同様であり、朝獲れの魚を早ければ当日の昼までに缶詰に加工しています。
日本中から調味料を厳選
日本の魚の旨味を最大限に引き出すには日本で作った調味料が一番と考えており、地元石巻の無添加醤油から始まり、砂糖は鹿児島の喜界島産、塩は香川の讃岐産とこだわっています。
無添加・無着色で素材のおいしさをそのまま
新鮮な魚の美味しさを届けるために、食品添加物を可能な限り使用せず、安心安全な商品作りを心がけています。
まぐろの尾肉シリーズについて
マグロの尾の肉は文字通り、泳ぐ時に一番使う尻尾の部分の魚肉です。
大きいマグロからわずか3缶しか取れない希少な部位であり、焼き物や煮付けによく使われますが、刺し身にしても美味しい部位です。
コラーゲンが多い部位であり、身が締まった肉質に加え、骨が付いているので加熱することで煮こごりや骨髄の旨味が味わえるのが特徴です。
そのマグロの尾の肉を「大和煮」「水煮」「油漬け」の缶詰にしたのがこのシリーズです。
命の缶詰と希望の缶詰
東日本大震災で工場の缶詰約100万缶が津波で流失し、大量の缶詰がガレキや泥水の下に埋まってしまいましたが、無事だった缶詰や中身の品質に問題ない缶詰は救援物資が届くまで被災者の「命の缶詰」となり、多くの人に感謝されました。
後に「木の屋石巻水産」が再建の第一歩として残りの缶詰を掘り出し始めたところ、震災前から「サバ缶」など取引のある東京都世田谷区経堂のコミュニティ酒場「さばのゆ」から、『泥付きでいいから缶詰を送ってほしい』と連絡を受けました。
「さばのゆ」は受け取った缶詰をボランティアで手洗いし、『1,000円の義援金につき3缶をお返しとして渡す』という活動を始め、この活動がテレビで報道されることで「希望の缶詰」と呼ばれた缶詰25万缶が支援者の手には渡り、再建の助けになったそうです。
レビュー
今回紹介するのは「木の屋石巻水産」の「まぐろの尾肉大和煮」です。
▼シンプルながらもかなりの高級感があります。
▼デザインが良いので盛り付けなくとも美しい。
魚の缶詰といえば具材以外にも煮汁が多めに入っていることが多いですが、こちらはその様なことはなく、具沢山です。
マグロは加熱すると臭みが強い方の魚ですが、こちらの缶詰は出来たての煮魚を彷彿させる様ないい香りがします。
▼肉は大きめであり、ツナ缶よりも濃密。
大和煮なので想像する通り、甘じょっぱい味なのですが、缶詰の中ではやや上品に感じる味わいです。
まぐろの尾の身を食べたことがない人は『えっ?これ本当にツナ缶の仲間?』と思うぐらい魚の旨味があり、肉を思わせる肉質です。
驚くことに臭み消しは日本酒のみですが、他の魚の缶詰よりも圧倒的に生臭さを感じさせません。
煮こごりのゼラチン質を補助する為にほんの少しの寒天を使い、通常の魚の煮こごりよりも臭みがなく、後味がサッパリとしている所が良いですね。
▼具はマヨネーズと七味を追加。
これだけ美味しい缶詰なので基本的にはそのまま食べることをオススメしますが、中々懐が深く、七味やカラシ、コショウなどと幅広い薬味を受け入れてくれます。
おにぎりにする場合はほんの少しのマヨネーズを入れるとちょっとの量でも楽しむことが出来ます。
ごはんに載せる場合はマヨネーズを無くし、煮こごりと一緒に食べると美味しいです。
総評
高級缶詰の走りである「K&K」の「缶つま」シリーズと同じぐらいの値段ですが、ハッキリいってこちらの方が上物です。
美味しいツナ缶といえば当サイトでも紹介している「モンマルシェ」の「ツナ缶」でしたが、「木の屋石巻水産」の「まぐろの尾身」はそれを上回る品質です(値段も上回りますが笑)。
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【実食】美味「オーシャンプリンセスホワイトツナ」【モンマルシェ】
・80年以上のツナ缶製造の実績がある。
・ツナ缶原料として最高級の日本で水揚げされた「夏びん長まぐろ」を使用している。
・缶内で十分に熟成させてから商品として市場に出している。続きを見る
先述した「命の缶詰」にもなった商品ですが、これだけ美味かったら被災時にはどれだけ有り難かったかわかります。
保存食としても常備菜としても非常にオススメであり、他の缶詰を色々と試してみたいと考えています。