【レビュー】生巻海苔/乾海苔|有明初摘みの香りと旨味は抜群|マスヤマ海苔

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一番リピートしている美味なる海苔たり

セールスポイント

・有明海産 初摘み海苔のみを使用。
・生巻海苔(乾海苔)なので、磯の香りが強い。
・海苔の佃煮を作るには最適であり、最上級の海苔。

マスヤマ海苔について

「マスヤマ海苔」は海苔の生産地として有名である九州の福岡 博多で寿司店専門に卸売業を営んで40年以上になる老舗海苔問屋です。

高級寿司店の熟練寿司職人も御用達であり、「福岡県すし組合指定店」にもなっています。

この店ではすべての海苔は年度またぎをしていない海苔のみを販売しているのが特徴で、厳選された高品質の海苔だけを取り扱っています。

今回紹介するのは「生巻海苔」ですが、様々な商品を紹介しています。

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焼海苔と生巻海苔(乾海苔)の違い

板海苔は採れた海苔をすだれの上に広げて乾かしたものを指し、そのままの状態を乾海苔(ほしのり)と呼び、焼いたものを焼海苔と言います。

現在、家庭や飲食店で食べられている板海苔の大半は焼海苔ですが、焼くことで保存性が増しますが、その代り海苔自体の風味が飛びやすくなります。

一方、今回紹介する「生巻海苔」は乾海苔(ほしのり)で、焼かないことにより、海苔自体の風味がとても豊かで、ほのかに磯の香りがします。

ですが、少々水分が多いので保存性とパリッとした歯ごたえでは焼海苔に劣っています。

これだけ言うとデメリットが多く感じるように思いますが、食べる前にサッと炙ることでパリッとした歯ごたえは最高の状態になります。

その上、焼き立ての海苔の香ばしさは事前に焼かれている焼き海苔とは遥かに違う味わいを楽しむことが出来ます。

海苔の旬と初摘み

海苔の旬は一般的に11月上旬から4月くらいまでが最盛期で、1年分の海苔をその期間中に収穫します。

海苔は1回採ったら終わりではなく、何度も採取することが出来るのですが、そのたびに固くなり、風味が落ちていきます。

なので、最初に採取された海苔は『初摘み海苔』として高級品として取り扱われます。

初摘み海苔は香り高い風味を持ち、柔らかく、サラリとした味わいが特徴です。

有明海産の海苔の性質

有明海の特徴マップ

※画像はグーグルマップを加工したものです。

海苔の産地は宮城、千葉、伊勢、瀬戸内海、九州などが有名ですが、その中でも九州の有明海産は日本一の海苔産地と言われており、生産高とブランド力はかなり高いですね。

有明海は多くの河川から流れてくる豊富なミネラルにより、海苔が育つための栄養素はとても多く、潮の流れが穏やかなので、海苔が柔らかく仕上がります。

有明海産の海苔の多くは支柱式漁法を採用しており、昔ながらの伝統的な海苔の養殖の仕方で、干潮時には空気中にさらされ、日光を浴びるのが特徴です。

有明海は世界でも稀な干満差を誇り、1日2回の干出により、支柱式漁法を存分に活かせる場所の1つです。

空気にさらされることで塩分濃度が濃くなることへの反応として、糖類やアミノ酸などが増えることで旨味が増えると言われています。

なので、有明海産の支柱式漁法で作られた海苔は『旨味が豊富で柔らかく、水に溶けやすい』という性質があります。

浮き流し式漁法

主に瀬戸内海で行われている方法で支柱式と違い、環境に作用されないので比較的生産地を問わない作り方です。

浮き流し式漁法で作られた海苔は『色が黒く、水に溶けにくい』性質があるので、ラーメンや出前に使われる寿司の海苔などに使われています。

レビュー

今回紹介するのは「マスヤマ海苔」の「2018年産 生巻海苔 全形 50枚」です。

生産年は1年ごとに新しいのに変わるので商品名は変わっていきます。

▼化粧箱はこのようになっています。
マスヤマ海苔の化粧箱

ギフトに用いる場合は高級感のある包装紙を使ってくれるようです。

▼パッケージはこのようになっています。
海苔を美味しく焼くには電気コンロかオーブントースター

火入れ済と書かれていますが、これは火で加熱したという意味ではなく、乾燥させたという意味です。

海苔屋が使う乾燥剤


「マスヤマ海苔」では非常に強力な乾燥剤を取り扱っており、配送時に送られた袋にそのまま保存しておいても、まるで焼きたてのごとくパリパリとしたままになっています。

あまりに乾燥剤として優秀なため、問い合わせが殺到し、現在では「海苔屋が使う乾燥剤」として販売されているほどです。

海苔の表と裏

一般的には海苔のツルツルした面を表、ザラザラした面を裏としていますが、実は定説がないので、ここは一般論に従って記述していきます。

▼海苔の表側です。
初摘み海苔の表面

「生巻海苔」というぐらいなので、歯切れの良さをあまり期待していなかったのですが、思いの外パリッとしており、焼かずとも不満はありませんね。

封を切った時はとくに海苔の香りが強かった訳ではありませんが、口の中で海苔が溶け始めると急に海苔の旨み・香り、そしてほんのりとする塩気と潮の香りが膨らんできます。

▼海苔の裏側です。
初摘み海苔の裏面

有明海産の海苔の特徴の口溶けの良さは有名ですが、その中でもこちらの海苔は満点ですね!

安い海苔と比べて、「生巻海苔」はほんの少しだけ厚めになっているので、食べごたえがあり、海苔自体の旨味をたっぷりと味わえるのもポイントが高いです。

海苔の炙り方

焼海苔を作る場合はデコボコの裏面を火で炙ると焦げやすいのですが、表面を炙るとその焦げを防ぐことが出来ます。

なので、裏面同士を重ねて、遠火の強火で加熱することでパリッと仕上がりつつも、余計な香りを付けなくて済みます。

ガスコンロで直接炙るとガスの臭いと水素の存在により、海苔自体の香りが悪くなり、パリッと仕上がりません。

▼全形1枚の海苔の裏面同士を重ねます。
海苔の表面見比べ

▼海苔はオーブントースターの中には入れません。
海苔を美味しく焼くには電気コンロかオーブントースター

そこで、画像のようにオーブントースターのフタを開けっ放しにし、最高温度に設定したらポンポンと手で叩きながら遠火で炙っていくと美味しい焼海苔を食べることが出来ます。

和食には海苔が欠かせませんが、脇役になりがちなものが多いです。そこで、今回は海苔をメインにしているレシピを2つ紹介します。

海苔の佃煮

最高の海苔の佃煮は最高の海苔が欠かせない

材料

生巻海苔 全形1枚
濃口醤油 小さじ1
砂糖   ひとつまみ
水    大さじ3

シンプルな料理なため、良い醤油を使うことを推奨します。

作り方

1.海苔は2cm角ほどになるように手でちぎる。
2.鍋に水を入れ、沸騰したら調味料を全て入れる。
3.海苔を入れたら、弱火にし、箸でかき混ぜながらほぐしていく。
4.1分ほどしたら十分に海苔がトロリとするので、すぐに器に入れ替える。

海苔の香りは可能な限り短時間で調理することで風味が飛ばないので、手早く料理しましょう。

海苔の佃煮は支柱式で作った海苔ではないと上手く解けずに、舌触りが滑らかになりませんので、「生巻海苔」の性質をフルに活かせます。

出来たての海苔の佃煮は味も香りも最高で、わさびや七味などはいらないぐらい美味しいですよ!

花巻

江戸蕎麦の名物、花巻に欠かせないのは昔ながらの海苔

材料

海苔  半切~全形1枚ぐらい
乾そば 適量
麺つゆ 適量

【プロレシピ】江戸っ子歓喜!老舗そっくりのそばつゆ
そばを食べる地方は様々あり、そばの打ち方からそばつゆ(そば汁)も多種多様です。そこで今回は特にそばつゆに力を入れている江戸風のレシピを紹介します。
作り方

1.かけそば用のつゆを作る。
2.そばを茹でる。
3.海苔を手でちぎり、汁を吸うように散らす。

画像ではそばが見えるようにしていますが、もっと染み込ませるようにしてください。

実は管理人がいい海苔を探していたのがこの花巻というそばを食べるためでした(笑)。

花巻は江戸そばの伝統的な食べ方なのですが、そばとつゆ、そして薬味などを一切つけずに海苔だけで食べるシンプルなかけそばです。

その上、海苔は水に溶けやすい支柱式で作られたもの、香りが強い乾海苔、旨味が豊富なものと前提が面倒です。

その前提を満たしたのが今回紹介した「生巻海苔」なのですが、苦労の甲斐があってべらぼうに美味しかったです!

▼溶けやすい海苔は麺と絡んでくれるので、喉通りを邪魔しません。
トロリとするので喉に引っかからない

海苔の香りと蕎麦の香りを存分に楽しめるオススメの食べ方であり、老舗の蕎麦屋でもここまで海苔にこだわっている店は少ないですね。

上記以外のオススメの食べ方

巻き寿司

巻き寿司は具材が豊富で米の量が増えるので、必然的に海苔の風味は弱くなる傾向にあります。

なので、乾海苔を利用することで中身と海苔の風味のバランスを取ることが出来ます。

おにぎり

具材はなるべくシンプルな素材を用い、風味が少ないものをオススメします。

磯の香りとほんのりとする海苔自体についている塩気が今まで食べていたおにぎりとは一線を画すレベルに仕上がります。

コンビニおにぎりの様なパリッとしてクセが無い食べやすいものとは違い、風味豊かな海苔は薬味と言えるぐらい香りと味が変わり、海苔好きにはたまらないですね。

総評

様々な海苔を食べてきましたが、どんな高級海苔だろうとマスヤマ海苔の初摘み海苔「生海苔巻」を超えるものがありませんでした。

焼き海苔ではないので、パリッとした海苔を手軽に楽しめないデメリットはありますが、それを補う香りの良さと美味しさがあります。

本格的な海苔を探している人にオススメの海苔でした。

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初摘み有明海の海苔を使用。厚みがありサクサク、口の中でほどける食感。上品な甘辛でごはんやおつまみに合います。初摘みの香りと口溶けが魅力。

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