企画内容について
今回は長期間の調査になりますが、非常食の実食レポートを作ってみることにしました。食事はサバイバル時や非常事態時のときにはメンタル面でも深く影響します。
なので、様々な観点から1つの商品ごとに焦点を当てて、この記事を読んだ人の参考になれば嬉しいと思って執筆しています。
▼対象商品はこちらの画像にあるものです。
今回は「東和食彩」の「おいしい非常食」というシリーズを紹介します。メーカーと商品の特徴についてまとめてあるので、他の非常食の記事と見比べて家庭ごとに相応しいものを探してください。
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商品データ
・賞味期限は3年。
・備蓄用、非常用、アウトドア用に作られた。
・スタンドパウチなので、皿が要らない。
・1食300円前後。
東和食彩について
レトルト食品から始まり、即席乾燥食品、冷凍食品、瓶詰、調味料などの幅広い保存食を多く製造している「東和食彩」はスーパーやコンビニ、飲食店などで様々な商品を世の中に出しています。
HACCP(衛生的かつ作業記録を残すシステム)の認証を受けており、品質管理に力をいれています。
即席マカロニや即席乾燥餅などの開発をした会社であり、非常食の製品を多数作っているのが特徴です。
おいしい非常食シリーズの特徴
備蓄用、非常食、アウトドア用を目的に作られており、製造から3年の間賞味期限が保つようになっています。
レトルトはスタンドパウチなので、皿が無くとも袋を開けるだけでそのまま食べることが出来、常温でも美味しく食べられる工夫がされています。
レビュー
今回紹介するのは「東和食彩」の「おいしい非常食」のおかずお試しセットです。
▼パッケージはこのようになっています。
野菜たっぷりとん汁
エネルギー 170kcal
たんぱく質 11.0g
脂質 7.2g
炭水化物 15.0g
食塩相当量 2.5g
器から移して思ったのは量の凄さですね。この器はかなり大きめのもので、牛丼屋の豚汁と同等の大きさぐらいあるので、通常の汁椀ならば2杯分はあります。
出汁は強すぎず、弱すぎずといったところで、かつお節と昆布から取った合わせ出しを使っています。味噌は合わせ味噌のようで、万人受けするような味付けになっています。
野菜は長ネギ、ゴボウ、人参、ジャガイモ、大根と食物繊維が多いものが多いですね。非常食の時は食物繊維が取りづらいので、特に女性には嬉しい組み合わせですね。
野菜はいずれも柔らかく仕上げられていますが、切り方に厚みを持たせているので食べごたえがありますね。又、野菜自体にも旨味が残っており、味は染み込んでいます。
脂が少なめに作られているので冷たいままでもそれなりに美味しく飲むことは出来ますが、やはり豚汁は温かいほうが良いですね。
玉子入りおでん
エネルギー 159kcal
タンパク質 13.5g
脂質 5.7g
炭水化物 14.9g
食塩相当量 4.0g
具材は玉子、大根、こんにゃく、さつまあげ、焼きちくわ、たけのこ、牛すじ、昆布です。味付けはかつお節と昆布をメインになっています。
塩分相当量が4.0gと高めにも関わらず、汁自体はそこまで塩気を濃く感じないので出汁はかなり強めに取っていますね。
冷たくても汁自体は美味しく飲めるので、汁を捨てずに置いておき、水で薄めれば吸い物代わりにも出来ます。
各種具材にはしっかりと味が染みており、好みもあるかもしれませんがコンビニやスーパーで販売されているものより美味しく出来ていると感じました。
日常で味わうおでんに歯ごたえはかなり近く、大根は面取りをしてある丁寧な仕事だったのには驚きました。
牛すじはおまけ程度の量しか入っていないので、そこだけは少し残念でしたが、非常食とは思えないクオリティですね。
肉じゃが
エネルギー 212kcal
タンパク質 13.6g
脂質 7.0g
炭水化物 23.6g
食塩相当量 2.0g
牛肉をつかっている肉じゃがですが、牛肉はかなり煮てあるのでホロホロになっており、量はあまり多くはありません。
その代り、具材には牛肉の旨味が染みており、砂糖と醤油が強めになっているので冷たくとも美味しく食べることが出来ます。
ジャガイモはかなり入っているので食べごたえはかなりありました。他には玉ねぎや人参、こんにゃくなどが入っており、いずれも味が染みています。
煮込みハンバーグ
エネルギー 201kcal
タンパク質 11.5g
脂質 10.6g
炭水化物 14.8g
食塩相当量 2.0g
かなりソースが入っており、器によっては肉が見えないぐらい汁気がたっぷりの煮込みハンバーグです。
トマトをベースにデミグラスソースで味を整えてあるので、トマトの香りとほんのりとある酸味が特徴的ですね。
メインのハンバーグはこの手の商品には珍しく、粗挽き肉が入っているので充実感のある1品ですね。このハンバーグは非常食の中でもかなりいい仕事をしていると感じました。
その他の具材はしめじとソースに入っている玉ねぎだけですが、しめじは普通の食事で食べるものとほぼ変わりはありませんでした。
よほど冷たくならければ常温でも美味しく食べることが出来るのが嬉しいですね。
野菜とチキンカレー
エネルギー 275kcal
タンパク質 12.3g
脂質 12.8g
炭水化物 27.3g
食塩相当量 0.8g
冷たいまま食べられるカレーということで、ルーを使用していません。日本のカレーに用いるルーを作る場合、小麦粉とサラダ油を1:1ぐらいの比率で入れています。
なので、冷めた場合には油が固まり、ドロッとしてしまうので、「野菜とチキンカレー」と後ほど紹介する「やみつきカレー」にはルーを使っていません。
かなりスパイスが聞いており、エスニックよりのカレーに近い味わいです。商品説明では甘口のカレーと書かれていますが、一般的には中辛以上はあると思います。
ベースはデミグラスソースとトマトに、様々なフルーツをミックスしたものになっているので味わいは複雑になっています。
食塩相当量は0.8gとかなり少なめになっていますが、物足りないとは感じさせないので、高血圧が気になる人に良いですね。
具材はジャガイモ、人参、手羽元になっており、ジャガイモ・人参はそれなりに歯ごたえがあります。
手羽元は1本のみ入っており、スプーンで骨から肉を離すことが出来ますが、ホロホロになるまで煮込まれておらず、肉の旨味が残っています。
やみつきカレー(マイルド)
エネルギー 294kcal
タンパク質 16.7g
脂質 17.8g
炭水化物 14.8g
食塩相当量 1.6g
骨付き肉が2本入っており、小麦粉を使っていないスパイシーなカレーです。ベースはトマトカレーなので、トマトの香りが強めにします。
野菜の甘味が強く、角切りのトマトと玉ねぎが食感で主張していますね。野菜を細かくして作るカレーと非常食という組み合わせは良いですね。
辛さはCoCo壱番屋のカレーの1辛と同じぐらいだそうですが(何年も食べていないので覚えていません笑)、結構辛味はあると感じました。
鶏肉は手羽元をヨーグルトに漬け込んだものですが、そこまでヨーグルトの味は強くなく、肉汁が残っていながらも骨から外れやすくなっています。
レトルトや缶詰などでは煮すぎているものが多いので、肉らしさを残しているのは非常時では嬉しいですね。
カレーは様々なメーカーのものを食べましたが、全体的に冷めていると味は落ちてしまいます。
総評
その1で紹介した「おかず箱」は高齢者向けの商品と感じましたが、こちらは一般的な味付けなので、万人に勧めやすい非常食でした。
歯ごたえを感じることが出来る工夫がされており、日常的に食している品質に近くなるようにする企業努力をとても感じました。
管理人は特に「玉子入りおでん」と「煮込みハンバーグ」が良かったと感じましたので、この2つは防災バッグに入れたいと考えています。
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