本レシピのポイント
.揚げたてではサクサクと中骨まで食べられる。
.1日かけて漬け込むと揚げたてとは違う美味しさを楽しめる。
.マリネ液と副菜の野菜を分けることで翌日も歯ごたえが良い。
.酸味が苦手な人でも食べやすい。
.生魚を使うよりもキッチンが汚れない。
.魚嫌いの子供に食べさせやすい。
鯵の南蛮漬けについて
鯵の南蛮漬けといえば様々な形態の鯵を揚げたものと野菜を一緒にマリネする料理方法です。
この料理のメリットとしては魚独特の匂いを揚げる工程とマリネする工程によりかなり軽減できることですね。
又、調理方法によっては鯵の小骨まで食べられる様になるのでカルシウムが摂取しやすいと一般的に言われています。
ですが、実際には小骨から摂取出来るカルシウムの量は微々たるものであり、カルシウムが取れる南蛮漬けは基本的には骨をまるごと食べられる小鯵を用いたものになります。
干物を使う南蛮漬けについて
通常、干物を使うことはメジャーではありませんが、静岡県の一部では給食でよく出される定番のメニューらしく、この料理専用の鯵の干物が生産されているそうです。
干物を使うことのメリットとしては魚の旨味が増し、魚の生臭さが軽減される上に、小骨だけではなく中骨まで食べることが可能なので多くのカルシウムを摂取することが出来ます。
1番のメリットは魚の下処理が一切要らないので時間が掛からないのが大きいですね。
逆にデメリットは干物の塩分濃度に影響されやすいという点になり、薄味の干物を探す必要があることでしょう。
材料
A
鯵の干物(小型・中型) 6尾
※小さいほど使い勝手が良よくなります。
揚げ油 適量
B
水 50cc
玉ねぎ(中玉) 3個
砂糖 50g
米酢 100cc
唐辛子 1本
C
人参 1/2本
キュウリ 1本
塩 少々
鯵の干物を揚げる
1.160℃の油で皮目を上にして投入する。
皮目を上にしないと中骨の部分が上手に揚がりません。
2.10~15分程度かけてカリカリになるまで揚げる。
丁寧に揚げることで骨せんべいに近いぐらい中骨がカリカリになります。
3.最後に180℃にし、油切れを良くしてから魚を取り出す。
揚げたてをすぐ漬ける手法をよく見かけますが、その場合には余計な油が入るのでクドくなります。
南蛮漬けのマリネ液を作る
1.玉ねぎはやや厚めのスライスにする。
2.50ccの水と玉ねぎを入れて玉ねぎが透き通る程度に加熱する。
3.Bの調味料を全て入れ、酸味を程よく加熱して飛ばす。
ポイント
年をとった調理師から習うとほとんど酢を火にかけませんが、やや長めに加熱することで酸味がマイルドになり、旨味も増します。
子供や男性は酸味をあまり好まない傾向にあるので、酢を入れてから加熱する加減は家族の好みに合わせて行いましょう。
4.唐辛子は種を取り、小口切りにして入れる。
付け合せ(副菜)
1.キュウリはやや太めの千切りにする。
2.人参は細めの千切りにする。
3.塩で野菜を揉み、しんなりとさせる。
漬け込み
1.大きめのタッパーや器に鯵を頭と尻尾を交互になる様に入れていく。
2.マリネ液を掛け回してから玉ねぎを上面に敷き詰める。
食べる際には下の南蛮漬けから取り出すことで味が染みているものを楽しむことが出来ます。
3.副菜は一緒に漬け込みと変色しやすいので食べる直前に盛り付ける。
盛り付け
揚げたては骨せんべいの様な歯ごたえを楽しめ、サッパリとした鯵を楽しむことが出来ます。
長く漬け込んだものはやや骨が食べづらくなりますが、旨味が複雑になり、揚げたてとは味わいが大きく変わるので別料理の如くです。
写真では玉ねぎが控えめになっていますが、実際のレシピでは1尾に対して玉ねぎ半個分になるので、野菜不足も解消できます。
食育と魚嫌いの子供に
しんなりとした玉ねぎ、シャキシャキとした人参・キュウリ、ホックリした身、カリカリの骨と食感のオーケストラと言っていい程に様々な歯ごたえを楽しめるので、子供に対して噛む楽しさを教える食育にもなります。
この料理は魚の生臭さと小骨のうっとうしさがほぼ無くなる料理なので、魚嫌いの子供にオススメですね。
又、水分の少ない干物を使用することにより、丁寧に扱えば1周間以上保存することが可能となっています。