セールスポイント
・長野県産の完熟トマト100%で作られたケチャップ。
・甘味が強く、酸味が少ないので食べやすい。
・仕上げに使うことで真価を発揮する。
大手企業ではあまり無い国産100%のトマトケチャップ
長野県に本社を構える「ナガノトマト」は1957年に設立され、トマトを中心とした加工品やエノキ茸などの農産物を取り扱っています。
1番の特徴としては『ナガノトマトのオリジナルブランドトマトである愛果(まなか)という品種を用いている』ことでしょう。
全ての商品に使われている訳ではなく、例えば「世界の畑のトマトケチャップ」という人気シリーズは様々な産地で収穫したトマトで作られています。
一方、今回紹介する「長野県産ケチャップ」は商品名通り、長野県産の愛果100%使用したトマトケチャップです。
値段は国内で購入できるトマトケチャップの中でも高価な部類になっていますが、それでも固定ファンが根強く存在しています。
愛果の性質と品質管理
愛果は食べる用のトマトではなく、ケチャップやトマトジュースの原料として相応しい品種として1978年から10年かけて開発された加工品専用のトマトになっています。
長野県の契約農家に「ナガノトマト」から市場に流通していない愛果の種や苗を渡し、栽培方法を指導した上で、露地栽培と農薬使用記録を必ず実行してもらっています。
品質や衛生面に関しては会社の設立当時から力を入れており、記入された農薬使用記録は「ナガノトマト」が5年間保管し続けています。
「カゴメ トマトケチャップ」や「デルモンテ トマトケチャップ」などは様々な国で収穫したトマトをミックスしていますが、トマトケチャップの大手企業として国産限定かつ品種にこだわっているのはかなり珍しいですね。
レビュー
今回紹介するのは「ナガノトマト」の「長野県産ケチャップ」です。
▼瓶タイプになっています。
国産、露地栽培、完熟トマトと心踊るワードが豊富なのもこの商品の魅力の1つですね。
▼左がカゴメのケチャップ、右が長野県産ケチャップです。
長野県産ケチャップの味の特徴としてはトマトの味が強烈ではない代わりに、まるで出来たてのトマトケチャップの様にトマトのフレッシュさを感じる点ですね。
スプーンですくってみるとわかりますが、サラッとしており、写真と同じ様にカゴメのものよりもボテッとしていません。
酸味がまろやかな秘密としては高級マヨネーズと同様に安い醸造酢ではなく、リンゴ酢などの高い酢を混ぜている所がポイントの様ですね。
又、塩気と玉ねぎを控えており、トマト自体の味を前面に押し出すように工夫されています。
推察:爽やかな風味がする秘密
他社のトマト加工品のメーカーも特に記載されていないので想像になりますが、爽やかさの秘密は加工されている時間だと思います。
海外で栽培されている加工品用トマトも完熟トマトを使うのが普通になっていますが、そのまま輸入するには輸送コストが高くなり、トマト自体も傷んでしまいます。
そこで、日本の加工工場に着く前に海外で1度ペースト状にした上で加熱していることが考えられます。
ケチャップにする際に再度加熱するので、国内産のケチャップと比べると風味は落ちやすくなりますが、コストパフォマンスが優れており、トマトを濃厚な状態で使用することが出来るメリットがあります。
なので、トマトの濃厚さではブレンドされた安いトマトケチャップには軍配があがりますが、風味では国内産トマトケチャップの方が優秀です。
オススメの使い方
香りが優れており、優しい味わいのトマトケチャップであるのが特徴ですが、料理の過程で使うよりも仕上げのソースとして使用するのが理想ですね。
というのは、繊細な味わいを持つトマトケチャップなのでチキンライスやミネストローネなどに使ってしまうとトマトの味が薄まってしまい、風味も飛んでしまうので元も子もない状態になってしまいます。
そこで、ソースとしてそのまま機能するロールキャベツやオムレツなどに直接かけて使うのが1番味を損ねません。
▼加熱しないオーロラソースも美味しいです。
ポイント
日本式のオーロラソースの場合ではトマトケチャップとマヨネーズを1:1の比率でブレンドする方法がありますが、これぐらいの割合ならばトマトケチャップの風味を損ねず、マヨネーズの味ともケンカしないのでオススメの使用方法の1つです。
▼トマトケチャップの色が若干薄いので色合いも鮮やか。
総評
Amazonなどの通販のレビューを見ていても市販のケチャップが苦手な人でも美味しい・食べやすいなどの意見が多く見られます。
この商品は「カゴメ トマトケチャップ」や「デルモンテ トマトケチャップと」などとはある意味別物であり、トマトソースに近い仕上がりになっているのでサラッとしており、爽やかな風味になっています。
なので、調理にはスーパーなどで購入出来るトマトケチャップの方が水分が少なく、味が濃いので向いています。
冷蔵庫に2つのケチャップを用意しておき、使い分けることが「ナガノトマト 長野県産ケチャップ」を長持ちさせ、味を活かす方法ですね。