技術が進み、味が良くなった電子調理機器
電子調理機器は最近では驚くほどのヒット商品が多数産まれており、低温調理器具や発酵メーカーなど様々なものが電気量販店に置かれています。
ですが、『実際に使ってみて違かった』『これなら別に通常の鍋で良い』などの意見がシンプルな調理器具と違って出やすいのが圧力鍋です。
そこで、本記事では電気圧力鍋だけではなく、IH/ガス用の圧力鍋についても触れています。
『細かい事はいいんだよ!』という人はコチラをクリックorタップするか、目次からレビューへのページまで飛ばしてください。
Panasonicは電気圧力鍋のパイオニア
圧力調理器は家庭に普及はしていなかったものの、業務用の大型器具としては古くから存在しており、300年以上前から存在していました。
ですが、家庭用に初めて作られたのが1938年と遅く、アメリカで生まれた発明品でした。
西洋式の生活が各国へと影響を強めた頃に全世界で普及し、日本でも玄米が柔らかく炊けるということで早めに普及されました。
そのおかげで、1977年には「Panasonic」(旧・松下電器産業)が電気式の圧力鍋を販売し、現在では様々な電子圧力鍋を販売しています。
圧力鍋の特徴
圧力鍋という単語を知らない人はほぼいないでしょうが、『圧をかけることで素早く素材を柔らかくすることが出来る』というざっくりとした知識しかないのが普通でしょう。
そこで、圧力鍋の特徴を今一度まとめてみました。
1.素早く柔らかくなる
圧力鍋は鍋とフタで密封する構造になっており、加熱で圧力がかかる様になっています。
密封された状態で加熱されると水の沸点は圧力が高くなるにつれて上昇し、内部の温度は沸騰前でも100℃以上になります。
圧力と高温による恩恵がどの様な効果を与えるかというと野菜類なら細胞壁が早く壊れ、肉類ならタンパク質と繊維が早く分解されます。
結果として、スピード調理に適していることになります。
2.加熱時に素材が崩れにくい
圧力という単語から荒々しいイメージがあるかもしれませんが、加熱時に沸騰した水の様にグツグツとならない(沸点が高くなる)ので中の具材が揺れずにすみ、煮崩れが少なくなります。
3.水分が少なめ&栄養がある
一般の鍋で何かを煮る時に少量の水で調理を行うと水分が蒸発して失敗することもありますが、圧力鍋の場合は水分が蒸発することはほぼ無いので素材が浸る程度の水分があれば調理が可能になります。
又、食材に含まれる水溶性の栄養成分を食材外に流出させにくいメリットもあります。
4.密封して作ることから滅菌処理になる
これに関しては今の家庭環境ではあまり影響が大きいものではありませんが、密封することで加熱をすることにより、当然外から菌が入ってきません。
その上、沸点が高くなるので殺菌効果が強まり、保存食を作るのに便利です。
IH/ガス用VS電気式
両方使ったことがある管理人としては一長一短があるので、どちらが上ということは基本的にはありません。
そこで両者のメリット・デメリットをまとめましょう。
IH/ガス用のメリット
・圧がかかるまでの時間が短い。
・シンプル故に使いこなすのが楽。
・様々なサイズがあり、大容量タイプは便利。
・素材を柔らかくした後にそのまま煮詰められる。
・手入れのパーツが少ない。
・値段が安いものからある。
・通常の鍋としても使える。
IH/ガス用のデメリット
・加圧しすぎた際に水分が蒸発し、焦がしてしまう可能性がある。
・タイマーが必要。
・圧がかかりにくいものがある。
・重いものが多い。
・安物は壊れやすい。
・失敗するとフタが取れなくなる。
電気式のメリット
・スイッチだけで操作出来るので失敗がほぼ無い。
・内鍋が軽く、洗いやすいものが多い。
・圧力に関するトラブルが少ない。
・自分のレシピを再現しやすい。
・設定さえすればある程度放置出来る。
・低温調理が可能。
・予約調理が可能。
・コンロが1つ空く。
電気式のデメリット
・サイズが小さめの物が多い。
・火力がやや弱め。
・アク取りが出来ない(しにくい)。
・調理時間がIH/ガス用よりも少々長め。
・値段が高め。
・パーツが多いので、洗い物が少し多い。
色々な意見をまとめた結果
IH/ガス用の方が電気式よりもパワーがあるので、圧がかかるまでの時間は短いです。
IH/ガス用から電気式に変えるとそこの違和感はあります(1週間もしない内に慣れましたが笑)。
IH/ガス用のデメリットに関しては経験したことがありませんが、色々な製品レビューを見ているとフタが取れなくなる事態はどのメーカー品でもあるみたいですが、使用者の問題もありそうです。
洗い物に関しては重くてシンプルに洗いやすいのがIH/ガス用、ちょっと細かいパーツがあるけど軽いのが電気式といった所です。
電気式はコンロを使わない上に、完全放置で作れるのが大きなメリットなので、様々な人にオススメ出来ます。
IH/ガス用は大量に作りたい人やお金をかけたくない人、料理に慣れている人にオススメです。
レビュー
今回紹介するのは「Panasonic」の「電気圧力なべ SR-MP300-K」です。
本体と付属品の解説
▼ケースです。
▼発泡スチロールで包装されています。
▼本体はこの様にシンプルです。
「SHARP」の「ヘルシオ」や「ティファール」の「マルチクッカー」の様に可愛らしいデザインではなく、ちょっと無骨な炊飯器と言った印象です。
▼フタの表面です。
左側が蒸気を調整する「おもり」であり、右側のボタンの様なものが「圧力表示ピン」です。
圧がかかっている証拠として「圧力表示ピン」が浮いてきます。
圧がかかり終わると元の状態に戻り、下がっていきます。
圧が抜けたのを確認したら、「おもり」のつまみを持って、排気側へ回してから蒸気を完璧に抜き、「おもり」を外してからフタを取ります。
▼おもりは必ず調理前に確認します。
「おもり」で圧をかけたり、抜いたりしますが、調理中には基本的に触りません。
圧をかけている時(密閉時)に排気すると蒸気が一気に吹き出してくるので、必要に迫られた時だけ行います(説明書のP.24に記載されています)。
「おもり」についている蒸気口は非常に熱くなっているので触らないようにしましょう。
逆に、圧をかけない調理方法を行う時(低温調理など)は最初に排気側につまみを回しておかないと温度が高くなって失敗してしまいます。
▼フタの裏面です。
使用時はかならずこうなっていることを確認してからつかいましょう。
「パッキン」が切れていないか、上手く嵌っているか、「ノズルキャップ」(写真の銀色のキャップ)が嵌っているかをチェックします。
特に圧力鍋の「パッキン」はどの製品だろうと消耗品なので少しでも切れたり、欠けたりすることがあると危険かつ調理が出来ません。
破損しているのを確認した場合は公式で別売りしているので購入してください。
▼内釜(本体)です。
たまにこの内釜も汚れることがあるので、その時は固く絞ったふきんで拭くのが基本です。
どうしても落ちない時は台所用中性洗剤を付けたナイロンたわしで軽く磨き、固く絞ったふきんで仕上げに拭きます。
当然ですが、水でジャバーと洗ってしまうと壊れる可能性があります(笑)。
▼なべはとても軽く、炊飯器のものに似ています。
ポイント
白米や玄米、豆などを作る際にわかりやすい様に線が描かれています。
このなべは当然ながらフッ素加工されているのでナイロンたわしやスポンジの裏側などで洗わない様に気をつけてください。
▼なべを本体にセットした状態です。
▼フタは力要らずで手軽に閉じられます。
「ひらく」の所に矢印を合わせてからフタをセットし、「しまる」の所まで回転させます。
この時上手くはまっていない時に電源を入れるとエラー音と共に「OPEN」とモニターに表示されます。
▼付属品です。
おたま、計量カップ、蒸し板、露受けです。
蒸し板はレシピも見ても、管理人が思いつく範囲でも茶碗蒸しとプリン用ですね。
野菜や肉なども蒸すことが出来ますが、圧力鍋をあえて使う必要はあまり感じない印象です。
▼本体の裏側に露受けを付ける場所があります。
▼装着すると調理中に出る水分がココに溜まります。
説明書とレシピについて
付属されている説明書の調理手順については慣れないうちは常に見ながら作業をすると良さそうです。
特に素材における圧力調理の調理時間の設定が一覧に載っているものは最初のうちは重宝するでしょう。
ただし、この手のレシピや説明書の設定はやや硬めに仕上がる傾向にあるので、豚の角煮や骨まで食べられる煮魚を作る時は気持ち長めに設定すると良いかもしれません。
▼レシピブックの一部です。
各種レシピには調理方法の設定や調理時間が全て明記されており、料理が慣れていない人でもわかりやすいと思います。
全体的に味がやや薄めになっている印象があるので、調味料を少し多めに入れた方が万人受けするでしょう。
調理時間について
これはこの手の商品によくある紛らわしいウリ文句が業界では常套手段なので、先に触れておきます(笑)。
よく通販番組で『なんとこの調理器具を使えば圧力調理時間は〇〇分だけで済みます!』という定番のセリフがありますが、あくまで圧力をかけている状態の時間であり、調理にかかる総合時間ではありません。
時間を短く出来る調理器具なので、なるべく分数の時間が短く聞こえる様にしたいからですね。
実際には以下の様な時間がかかります。
圧力を上げるのにかかる時間(10~20分)+設定時間+蒸らし時間(10~40分)
『え、そんなにかかるなら時短にならない!』と思うかもしれませんが、大体の調理では1時間前後かつほぼ全自動なので結果的に隙間時間を多く作ることが出来ます。
豚バラ肉や牛すじ肉、大豆などの素材を加熱する時間は通常の鍋で作る場合と比べると、1/3程度には短縮できるので安心してください。
今の電子圧力鍋は様々な調理方法に対応しており、非常に便利ですが、あくまで調理器具なので使い分けをすることが重要です。
SR-MP300で出来る調理方法
「圧力調理」「煮込み」「無水調理」「低温調理」「自動調理」「予約」「炊飯」が行えます。
「無水調理」と「予約」はまだ使ったことがないですが、その他は実際に試してみたので全て紹介します。
自動調理について
「カレー」「肉じゃが」「角煮」「スープ」「玄米」「黒豆」「甘酒」の自動調理が可能になっています。
各種上記の順番でコース1から7までの番号が割り振られています。
予約出来るメニューは上記の黒豆と甘酒を除外した料理だけになります。
…のですが、実際に通常の圧力調理との差は良くわかりません(笑)。
恐らく、予約調理を行うシステムと関連付ける為や初心者向けに時間を設定しなくとも使える様にしたかったのでしょう。
自動調理で肉じゃがを作る
最初に作った料理はレシピに載っていた「肉じゃが」です。
1.調味料を溶かした水と切った素材をなべに入れる。
水が少なめなので基本的には落し蓋を使いますが、圧力調理ではアルミホイルがNGです。
なので、クッキングシートやリードペーパーなどをカットして使うのが基本です。
といっても、正直面倒なので100円ショップで売っている使い捨ての紙の落し蓋を買うとスムーズです。
2.おもしをフタに付け、つまみを密封にする。
3.電源を繋いだら自動調理をコース2に設定する。
4.調理スタートのボタンを押す。
▼圧がかかると圧力表示ピンが浮かんできます。
5.調理が終わると完了という字が表示される。
完了という表示が出ますが、圧力表示ピンが浮かんでいる状態ではまだ出来上がっていません。
圧力表示ピンが下がってから取り消しのボタンを押し、フタを取りましょう。
調理開始から圧力表示ピンが下がるまでの時間はレシピ通り60分前後でした。
6.おもりのつまみを排気方向へ回し、蒸気が出ないことを確認する。
7.おもしを外してフタを取り外す。
ポイント
写真を見ればわかる様に初期の水分量から水が減っていません。
どちらかというと野菜から水分が出ている為、少し増えたぐらいです。
完成品
具材は人参、タマネギ、じゃがいも、牛の切り落としですが、いずれもしっかり煮えており、しっとり柔らかな食感になっています。
柔らかくなってはいますが、素材の味が逃げている訳では無いので煮物に関してはかなり信用出来る商品と言えます。
ただし、先述した通りレシピ通りだと味が薄いので工夫が必要になります。
味が薄い理由と美味しく仕上げるコツ
煮汁が飛ばないという仕様なので、水で薄めた調味液の味がそのまま素材に入るだけなので味が薄くなります。
管理栄養士だからわかりますが、これらのレシピで調味料が薄めになっているのは汁ごと全て摂取した場合のカロリーや塩分などを前提に作ります。
なので、レシピに2倍も3倍も塩分を濃くしたレシピを記載すると身体に悪そうという印象を与えてしまうのでこの様な形になってしまっているのでしょう。
▼煮込み機能を使うと水分を飛ばせる。
これらの問題を解決する為に煮込みという機能が付いており、フタを空けた状態で煮込みのボタンを押すと水分を飛ばしてくれます。
ただし、煮崩れる可能性が多少なりとも出てくる上、時間が結構かかるので、やはり濃い味で味付けするのが楽で美味しく作るコツになります。
なので、最初に入れる水分量も『ちょっと少ないかな?』程度にして落し蓋をすることで味をまんべんなく回すことが重要になります。
圧力調理で骨まで食べられる煮魚を作る
1.生姜のスライスを用意してなべに敷く。
2.イワシの内蔵と頭を取り、キレイに並べる。
3.調味液を入れて、落し蓋をする。
4.フタを付けたらおもしのつまみを密封に回す。
5.手動調理を押して、圧力調理を選ぶ。
6.時間を30分以上に設定する。
この後の手順は自動調理で紹介した手順と一緒なので以下から全て省略します。
説明書では15~30分で骨まで柔らかくなると記載されていますが、この時間だと骨が口に当たります。
管理人はイワシの場合は40分の設定で作っています。
実は短い間に3回も試すことになったのが煮魚であり、調味料の濃さや設定時間は多少の慣れが必要です。
魚によって時間設定がかなり違うので、鮎の煮魚を作った時の味は良かったですが20分の圧をかけても骨が相当気になりました(笑)。
ですが、いずれの魚でも身の旨味は汁には逃げにくく、崩れにくいのでレシピを作れればプロと同じ煮魚を安定して作れます。
骨を食べることを考えなければ料亭クラスの味を作り出せることも可能でしょう。
わかってしまえば設定するだけなので圧力調理の力が活かしやすいオススメの調理方法です。
下ごしらえに圧力調理を使う場合
圧力鍋は主に豚バラ肉や牛すじ肉、牛スネ肉、豆類などの下茹でに使われることが多いので、色々と試してみた結果を記載しておきます。
豚バラ肉
圧力鍋のレシピでは豚バラ肉をざっくりと切り、調味料を全て入れてスイッチを入れたらあとは完成まで待つというものが多いですが、それだと肉は柔らかくなっても油がかなりしつこいです。
実際に付属されたレシピに使ったら油がくどくてかなりしんどい思いをしました(笑)。
なので、圧力調理で30分の設定で下茹でした後にその煮汁を半量~全量捨ててから調味料を入れる方法をオススメします。
▼カットでもブロックのままでもOK。
ポイント
煮汁を使いたい人は酒と生姜は入れると良いでしょう。
煮汁の脂を取る方法としては冷蔵庫で一旦冷やして浮いた脂を取り除く方法もあります。
▼30分の圧力調理でちょっと硬めの仕上がりです。
▼冷凍すると便利です。
牛すじ肉
牛すじ肉はアクが凄まじく出る素材であり、煮込み料理に使う場合は1度すべての煮汁を捨てるか、洗い流さないと酷い目にあいます。
電子圧力鍋を使う場合にはおおまかに2通りあり、
1.牛すじ肉を電子圧力鍋で下茹でして煮汁を捨てて、なべと牛すじ肉を洗ってから再度調味料を入れて「煮込み」機能で味をつけながら煮詰める。
2.別の鍋で牛すじ肉を茹でてから電子圧力鍋に下処理した牛すじ肉と調味料を入れて、味をつけながら柔らかくし、「煮込み」機能で味をつけながら煮詰める。
一見すると電子圧力鍋だけで作るほうが楽に見えますが、実際は電子圧力鍋のなべを洗う際に別の器が必要になるので、別鍋で下茹でする方が楽です。
▼牛すじ肉を4,5分茹でるとコレだけアクが出ます。
▼下処理すれば写真の様に煮汁も美しい仕上がりになります。
別鍋で茹でる際にザルを使うと丁寧ですが、アクと脂がついたザルは洗うのが面倒です。
そこで、ハシで牛すじ肉をしゃぶしゃぶの要領でアクを洗い流し、そのまま電子圧力鍋に入れてしまうと非常に楽です。
柔らかくなった後はタマネギや長ネギなどを入れて「煮込み」機能を使えば出来上がります。
豆類を短時間でしっとり仕上げる
圧力鍋の真価を発揮するものの1つであり、シワがなく、中までしっとりとしたキレイな煮豆が作ることが出来ます。
▼1晩(6時間~半日程度)水に浸けておく。
大豆は数回水で洗ってからたっぷりの水に浸しておき、冷蔵庫にいれておきます。
常温でも良いのですが、一応タンパク質なので冷蔵庫に入れるほうが安全です。
後は大豆の場合は圧力調理で10分の設定(豆の種類によって変わります)で美しく、美味しく仕上がります。
昆布の佃煮を作る
通常の鍋で昆布の佃煮を作る時は長めに煮ないとしっとり柔らかな歯ごたえになってくれませんが、圧力鍋なら簡単かつ素早く出来ます。
圧力調理で5分だとやや歯ごたえが残り、市販の佃煮よりもやや硬めになります。
逆に、10分行うと柔らかすぎるので6~7分ぐらいが市販の佃煮を彷彿させる硬さになります。
▼ダシを取った後のものや水で戻したものを使います。
戻した昆布やしいたけなどを好みの大きさに切り、ヒタヒタになる程度の水と調味料を入れたら、圧力調理を行います。
柔らかくなったら「煮込み」機能で煮詰めますが、この時は煮汁が少なくなったらハシやゴムベラを使って焦げない様にしましょう。
最近流行りの低温調理も可能。
低温調理は2種類のモードがあり、70℃と85℃の温度を使い分けることが出来ます。
70℃では時間がかなりかかりますが、ローストビーフやローストポークなどをしっとりジューシィかつ柔らかに仕上げることが出来ます。
85℃ではプリンや茶碗蒸しなどの「す」を防げるので、蒸し器と違い、失敗しないで作ることが出来ます。
実際にやってみたのでプリンを例に、一連の過程を載せておきます。
▼低温調理はおもしのつまみを排気側へ回します。
▼圧力調理じゃないのでアルミホイルが使えます。
ポイント
写真ではわかりづらいですが、蒸し板の上にアルミホイルをかぶせた卵液を入れた容器が乗っており、容器の2/3が浸る程度の水を入れます。
後は「低温85℃」で30分に設定します。
▼市販のプリンと同じぐらい「す」が無いです。
このレシピは付属されているレシピと同じものですが、昔懐かしい甘めでややしっかりとしたプリンが楽しめます。
プリンと茶碗蒸しは間違いなくこの作り方の方が家庭では安定するので、低温調理機能を最初に試す時はどちらかやってみることをオススメします。
▼長時間煮て味を染み込ませるのにも便利です。
甘辛いお揚げを作りたい時も「低温85℃」のモードを使えば楽に味を染み込ませることが出来ます。
写真では何もせずに2時間加熱してみましたが、それなりの仕上がりになっています。
ですが、流石にひっくり返していないので色ムラが多少あったので、1時間の加熱をしてから一度ひっくり返した方が良いかもしれません。
ご飯を炊く
圧力鍋ならば短時間(30分前後)でご飯を炊くことが出来ます。
炊き込みご飯も最初から具材を入れて炊け、味が米に逃げすぎないので便利ですね。
圧がかかるので浸水させる必要はなく、粘り気がある柔らかいご飯になるのが特徴です。
▼キレイに炊け、シャリが立っている状態です。
調理が終わったらすぐにご飯をほぐすことで余分な水分を飛ばすことが出来ます。
高級炊飯器(10万円前後)まで高性能ではないですが、3,4万円ぐらいのクラスの味にはなると思います。
長時間かける高級炊飯器と比較するとやや甘味は弱いですが、モッチリとした食感が好きな人は好みかもしれません。
モッチリと仕上がるので寿司米には少々不向きですね。
総評
初めての電子圧力鍋なので他のものと比べることは出来ませんが、この商品はかなり高評価されており、販売数ヶ月程度ですがこれから人気が出てくると思います。
調理時間も電子圧力鍋の中では短い方であり、令和元年に相応しい新製品ですね。
元々旧型の「マイコン電気圧力なべ SR-P37-N」も高評価でしたが、数少ない低評価の原因をかなり克服したのが今回紹介した「SR-MP300-K」といった印象でした。
全重量も500g軽減され、重いパーツが少ないので女性でも手軽に使えるでしょう。
一人暮らしの人ではこの商品と炒めもの用の鍋があれば色々作れるはずですので、単身赴任の旦那さんに持たせて、帰宅後には便利な圧力鍋として使うのも良いかもしれません(笑)。