セールスポイント
・カリカリとした薄い甘い生地に大きなピーナッツが入っている。
・サッパリとしたフロランタンの様な味わい。
・長崎の定番土産の1つ。
九十九島グループについて
1948年に創業された「九十九島グループ」の原型は長崎県佐世保市の小さななお菓子屋であり、戦後の甘味不足の時代に配給された粗糖を飴玉や「九十九島せんぺい」の原型などに加工して販売していました。
現在ではハウステンボスに入っているケーキ屋「タンテ・アニー」やオシャレなフレンチトーストを楽しめるカフェ「Ivorish」なども経営しており、伝統的な長崎銘菓や「はかなご」などのお土産まで幅広く取り扱っている食品加工メーカーです。
九十九島(くじゅうくしま)について
長崎県の佐世保市から平戸市にかけての北松浦半島西岸に連なるリアス式海岸(せまい湾が複雑になっているデコボコが目立つ岸)の群島のことです。
全域が西海国立公園として指定されており、観光地として有名な場所ですが海産資源も豊富です。
九十九島せんぺいの特徴
小麦粉と白双糖(ザラメ)などで作った生地に2つに割ったピーナッツが入っている洋風よりの焼き菓子です。
沢山散りばめたピーナッツは九十九島の大小の島影を表現しており、六角形は縁起物である海亀の甲羅を模したものです。
表面の文字はメレンゲを使ったものであり、公式で特注すれば自分の好きな文字を刻むことが出来るので、記念日や法事などの引き出物などに利用する人もいるそうです。
何故せんべいじゃなくてせんぺい?
「九十九島せんぺい」だけではなく、「二〇加煎餅(にわかせんぺい)」もべ(BE)じゃなくてぺ(PE)と読むのが気になったので調べてみた所、『米粉で作られていないため』『九州地方の方言』の2つの説があるそうです。
九州地方ではせんぺいの読みが付く商品も他にもありますが、日本人の多くが想像する醤油や塩味のせんべいも販売しているので地元の人も使い分けていることがわかります(恐らくですが笑)。
なので、基本的にはせんぺ(PE)いと書かれた商品は『小麦を作った日本風の甘い焼き菓子』と考え、『もち米を使った馴染みのある焼き菓子』がせんべ(BE)いとは別だと覚えておけば商品を選ぶ際には問題無さそうです。
レビュー
今回紹介するのは「九十九島せんぺい本舗」の「九十九島せんぺい」です。
▼パッケージです。
▼中身です。
▼空気を含んでいる生地だと分かります。
裏面はツルツルとしており、こちらに入っているピーナッツは適当ではなく、半割のものが10~13個入る様に作られているそうです。
▼可愛らしい文字は手作業です。
見た目はハードな硬さがある瓦煎餅などを彷彿するかもしれませんが、「九十九島せんぺい」は空気を含む生地の為、カリカリ・ザクザクとした食感でありながらも硬くはありません。
甘さは気持ち控えめであり、ピーナッツがたっぷりと入っているのでナッツの歯ごたえと生地のザクザク感が合わさると楽しいですね。
クッキーよりも使用している油が少ない為、洋菓子を食べている時の小麦粉と油のトロリとした口溶けはほとんどなく、後味はサッパリとしています。
一番近い洋菓子のイメージはフロランタンですが、あちらよりもナッツ類の味が強いのですが、油分が少ない分しつこくなく、不思議と日本の味と思える雰囲気がありますね。
総評
長崎は観光地が沢山ある分、それだけ地方銘菓がある訳ですが、こちらの「九十九島せんぺい」はおとりよせをしても十分楽しめる味です。
特にピーナッツとやや硬めの生地の食感は洋菓子では味わえないですね。
値段も高い訳でないので長崎のお土産として配りやすいのもポイントが高く感じました。