セールスポイント
・普通のするめよりも柔らかいが、旨味はしっかりとある。
・使用しているイカは高級品の剣先いか。
・大きいスルメだと余りやすいが、小型なら食べ切りやすい。
市販のスルメと剣先スルメの何が違う?
一般的にスルメと言われれば、スーパーで販売されている袋に3枚から5枚程度入っているものを想像すると思います。
あのスルメは何をしても美味しいスルメイカから大抵は作られており、市販品はしっかりと乾燥させられている分、長持ちしますがかなり硬いのが特徴です。
一方、「剣先スルメ」は知らない人もいる通向けのスルメであり、剣先いかという品種を干したもののことです。
剣先いかは日本で獲れるものは非常に美味しいとされており、ブランドイカである佐賀県の「呼子イカ」や山口県の「須佐男命イカ(すさみこといか)」、長崎県の「壱岐剣(いきつるぎ)」などが有名です。
江戸時代から現代まで、最高品質である一番スルメにはヤリイカか剣先いかの乾燥品のことが指されており、スルメイカを干したものは二番スルメとされています。
スルメとアタリメは同じ
アタリメはスルメと同じ食品を指しているものですが、『お金をする』という語感があるために、縁起をかついで言い換えたものです。
すり鉢とすりこぎ棒のことを当たり鉢・当たり棒というのと一緒ですね。
レビュー
今回紹介するのは「うちの海産」の「やわらか剣先するめ2Sサイズ 5枚」です。
大きいものだと値段が倍以上になってきますが、こちらの商品はリーズナブルな値段で剣先いかのスルメを食べられるのが大きな特徴です。
2Sよりも1つ小さなサイズである豆サイズは更に一回り小さいですが、ちょっと安く購入出来ます。
▼茶色ではなく、美しい白いスルメです。
2Sと聞いていたのでどれくらい小さいものが来るのかと思っていたら、市販のスルメより少し小さいぐらいのものが届きました。
袋をよく見ると『生』剣先スルメと記載されています。
管理人がやらかしたミスですが、普通のスルメと同じ様に常温で扱うとカビやすく、1枚ダメにしてしまいました(笑)。
楽天レビューを見てみるとカビを生やしてしまった人が居たそうなので、保存する際には冷蔵庫か冷凍庫を使用してください。
スルメを美味しく焼くコツ
スルメの表面に軽く水を塗り、アルミホイを敷いて200℃、3分前後オーブントースターで焼くことで柔らかく仕上がります。
オーブントースターは機種にとって性能が異なるので目安ですが、兎に角焼きすぎないで温める感覚で行うと上手くいきます。
又、コンロの遠火でじっくりと炙るのも美味しく出来ますが、ちょっと手間がかかるのが欠点です。
▼炙ったものをハサミで切りました。
スルメはイカの独特な匂いが強くあるものですが、こちらはその香りが控えめで見た目通り上品です。
食べてみると柔らかくともスルメの味がしっかりと楽しめるので一番スルメと言われるのもわかりますが、こちらの製品は『生』剣先するめなので普通の剣先スルメよりも尚、柔らかいものと思われます。
スルメイカのスルメよりも味と香りが上品なので、人によっては物足りなさを感じるかもしれませんが、個人的にあの強い匂いは控えめな方が嬉しいので、こちらの「剣先するめ」の方が好みですね。
噛めば噛むほど旨味が出てくるカチカチのスルメよりも比較的早く、旨味が味わえるのも柔らかいスルメのメリットの1つと感じました。
松前漬け
材料
生剣先するめの胴体 3枚
羅臼昆布 60g
人参 1/3本
数の子(折れ子) 150g
本みりん 100cc
日本酒 100cc
濃口醤油 80cc
作り方
1.全ての材料を千切りにする。
2.本みりんと日本酒は軽く火を入れてから醤油を入れる。
3.熟成させたら完成!
ポイント
アルコール分を飛ばさずに入れて1ヶ月ほど寝かしても美味しく出来ますが、早めに仕上げたい時は少しだけアルコールを飛ばすと2周間前後で済みます。
個人的には火を入れていない方が美味しいと感じますが、お酒をあまり嗜まない人には火を入れた方をオススメします。
高級スルメ+高級昆布の『買ったらいくらするんだ?』的な松前漬けです(笑)。
普通の松前漬けも時間がかかるので、通販でもよく売れているのがわかりますが、この松前漬けはそこらの商品では中々勝てません。
上品かつ柔らかいスルメだった「生剣先するめ」は更に柔らかくなり、心地よい弾力の噛みごたえと上品な旨味と香りが楽しめます。
数の子を入れないと不思議と松前漬けは画竜点睛を欠く味になってしまうので、少しでも良いので安い折れ子(折れている訳あり数の子)を入れる様にしてください。
総評
市販のスルメよりも柔らかく、香りが上品なのでスルメの王様と言っても過言ではないですね。
出汁にスルメを使う場合はこちらのスルメよりも更に乾燥している市販のするめの方が味は強く出るので、「剣先するめ」はそのまま食べることをオススメします。
ですが、松前漬けに使うと柔らかく、香りと旨味が上品なものに仕上がるのでイカそのものを味わう料理なら使ってみるのも良いですね。