セールスポイント
・ザクザクとした歯応えが楽しい。
・まぜる/乗せるだけでも味が良くなる。
・添加物は一切使用していない。
四陸について
1952年、神戸市中央区に本社を構えた「フーズパレット」は持ち帰りの中国料理を提供しており、中華のコース料理を冷凍食品にて通販で販売しています。
運営しているブランドは「四陸」と「チャイナチューボー」の2つですが、今回はおとりよせに関連している「四陸」についてだけの情報を記載します。
「四陸」と書いて「フォールー」と読み、本格中華料理の惣菜を販売する店を伊勢丹や高島屋などの高級百貨店を中心に25店舗構えています。
四という漢字には4大中華料理「北京」「上海」「四川」「広東」の料理を扱っていることを表しており、本格的な中華料でありながらも日本人の口にあった製品づくりを心がけています。
本山シェフの万能調味料
元公邸料理人であった「本山隆洋」シェフはフランス・スイス・チェコ・ベトナムの大使館で働いていた事があり、フランスのストラスブールに赴任した時には地元三つ星レストランと並ぶ腕前と称された人物です。
そのシェフが「四陸」と一緒に開発したのが「本山油」「本山大蒜」「本山赤醤」の3種類の調味料であり、『かけるだけ・まぜるだけでいつもの料理がこだわりの料理に変わる』というテーマを持っています。
化学調味料や保存料、着色料などの食品添加物は不使用であり、薬膳の知識を活かした構成は身体に優しく、味も当然ながらこだわっています。
本山油
一番最初に作られた製品であり、9種類の薬膳食材【落花生、玉ねぎ、ニンニク、ナツメ、ゴマ、生姜、カボチャの種、陳皮(みかんの皮)、唐辛子】を配合し、身体が温める効能があります。
油は亜麻仁油を使用しており、こちらを採用した理由は不飽和脂肪酸の量が多いことからだそうです。
雑誌「料理王国」では2023年において優秀賞を受賞した調味料であり、生野菜との相性が一番良く、サクサクとした歯応えが特徴です。
本山大蒜
生姜と長ネギをじっくりと炒め、エキスを抽出しきった米油にニンニクとパン粉を加え、旨味が流れ出しにくい特徴を持つ調味料です。
青森県産のニンニクを始め、高知県の有機生姜、秋田県の比内地鶏、香川県の和三盆糖などの高級国産素材で作られているのが特徴となっています。
主に、ディップやソース、焼き物、炒めものなどに加え、ニンニクの代わりに使用することで時間を短縮しながらも単純なニンニク味とは異なった味わいを作り出すことが可能です。
本山赤醤(あかじゃん)
甜麺醤や花椒、唐辛子などをブレンドした辛味のある調味料であり、和牛ブランドの1つである土佐赤牛の牛脂をメインに使っています。
スープやラーメンに混ぜるだけで、簡単に酸辣の味わいにすること出来、旨味と辛さを楽しめる『辛旨』がウリです。
レビュー
今回紹介するのは「四陸」の「本山油」です。
レシピに関しては公式が豊富な情報を載せている為、シンプルな使い方だけ試してみました。
▼瓶のデザイン。
ギフトやプレゼントなどによく利用される製品の為、見た目が良いですね。
▼中身。
粗めに刻まれた食材が多いのですが、各種素材がたっぷりの油に浸かっていても驚く程にカリカリ・サクサクとしており、その食感が1つのご馳走です。
オイル漬けでこの歯応えの良さを維持する製法は意外と難しく、じっくり・丁寧に火入れしていることがわかりますね。
鶏の粉末を使用してるのが面白い所であり、化学調味料が強く主張する顆粒の鶏ガラスープとは全く違い、どちらかというと鶏節(鰹節の鶏バージョン)に近い旨味を持っています。
砂糖の甘さはこの手の製品にしてはやや強めに感じ、逆に、塩分が少なめなので、塩気のコントロールは自分で行う必要がありますね。
▼サラダは安定のチョイス。
サラダのトッピングにはクルトンやフライドオニオンなどのサクサクとした物が良く合いますが、「本山油」も類に漏れません。
上記のトッピングよりもハードな歯応えの為、野菜をしっかりと噛み締め、生野菜の美味しさを再認識できるはずです。
中でも玉ねぎと水菜は歯応えも良い為、様々な素材の歯応えを楽しんでいる内に皿がカラッポになっています。
先述した通り、塩気がやや控えめなので、塩コショウやポン酢などを好みに掛けるとより美味しくなります。
▼変わった冷奴に。
手軽なおつまみに最適なレシピであり、ビールや紹興酒などと一緒に飲むと最高です。
シンプルな冷奴に飽きた時に丁度良く、ザクザクとした「本山油」の歯応えとコク、ほんのりとある甘さは驚くほど合います。
安い豆腐ならば強い味わいの本製品を主役にすることが出来、良い豆腐を使う場合には豆乳の濃度が強めの豆腐を選ぶと旨味が拮抗してくれます。
といっても、美味しい豆腐に使うのは個人的に勿体ないと感じたので、安い充填豆腐(ソフト豆腐)に本製品と醤油をかけて楽しむのが無難でしょう。
総評
味わいと食感の自己主張が激しい為、卵かけご飯やサラダなどの味わいに変化が大きくとも良い料理に使うのが良いですね。
魚介類にも使用してみましたが、調味料の支配力が強すぎて素材の良さを消してしまうのはこの手の調味料の宿命なので、万能調味料と謳うのはやや言い過ぎですね(笑)。
とはいっても、食べるラー油系統の製品を色々と試した中でも、本製品ほど高品質なものは中々存在しないので、一度は味わって欲しい調味料でした。