セールスポイント
・製麺所が手作りで作る餃子&焼売。
・生皮で包んでいる為、モッチリとしている。
・岩手のブランド素材をふんだんに使用。
粉夢について
2006年、岩手県岩手郡岩手町に設立された「粉夢」は小麦粉を使用した麺や皮を活かした製品作りを行っている食品加工メーカーです。
うどんや冷麺、じゃじゃ麺(炸醤麺とは別、岩手の郷土料理)、餃子、焼売などと製麺所では珍しいラインナップを多く製造しているのが特徴となっています。
中でも「しんいちろう餃子」は「マツコの知らない世界」で紹介されたこともあり、いっとき話題になりました。
粉夢のラインナップ
今回購入したのは「粉夢うどん」「しんいちろう餃子」「特製シュウマイ」なので、ここでざっくりと製品の情報をまとめておきます。
共通点としては材料に使用されているものは基本的には岩手県でとれた材料であり、輸入品を用いていない所です。
豚肉は岩手町の特産品である「やまと豚」(肉質がきめ細かく、柔らかで脂が甘い)を使用しており、旨味と甘味のある良い肉として有名ですね。
粉夢うどん
生うどんにしては珍しいタイプの植物油を使用したうどんであり、国産小麦をブレンドした優しい味わいのうどんです。
自分で撮影した写真が見つからなかったのですが、冷やして食べた方が向いている製品でした。
小麦粉の風味は控えめでしたが、冷麺の様なツルッとした喉ごしとモッチリとした食感は中々ですが、汁や醤油だけで満足できる程の味わいでな無く、値段とやや釣り合わない印象がありましたね。
しんいちろう餃子/ねばり
あんにはニンニクとニラを使わずに、やまと豚とねばり芋(長芋と大和芋/銀杏芋から生まれた品種の山芋)、小松菜、長ネギという珍しい組み合わせで作った野菜餃子です。
シャキシャキとした歯応えとトロリとした滑なかさが類を見ない製品であり、意欲的な製品となっています。
しんいちろう餃子/春みどり
「春みどり」は岩手町で栽培されているキャベツであり、一般的なキャベツよりも甘味があり、葉が柔らかいのが特徴です(春キャベツに近い)。
そのキャベツをたっぷりと使用した野菜餃子はシャキッとした歯応えを重視しており、その為にはキャベツの繊維にそってカットする手間暇を掛けています。
特製シュウマイ
やまと豚を挽き肉にし、国産玉ねぎと練り合わせ、自社加工したシュウマイの皮で包んでいます。
1つ50gにもなる大型シュウマイは中身の味わいに負けない様に、皮が厚めになっており、食べ応え十分の製品となっています。
レビュー
今回紹介するのは「粉夢」の「しんいちろう餃子(ねばり)」と「特製シュウマイ」です。
▼餃子のパッケージ。
▼餃子のセット内容。
12個入で餃子のタレが1つ付いています。
▼特製シュウマイのパッケージ。
ゴロゴロとした大型シュウマイが10個入っています。
しんいちろう餃子(ねばり)
小麦粉を使った水で羽根を付けていませんが、見事な焼き上がりであり、こんがりとした底の部分はパリパリと良い音を立てています。
皮がやや薄めなので中の具材が透き通っていますが、破けにくく、僅かにモッチリとしているので水餃子に使用しても問題なく調理できそうですね。
▼野菜がほとんど。
世の中には多数の野菜餃子が製造されていますが、「しんいちろう餃子」はトップクラスの肉の少なさと言っても過言ではないでしょう。
上記の点で賛否が分かれると考えられますが、山芋のシャキシャキとした食感とネットリとした舌触りは楽しく、野菜の旨味が十分にあり、やや薄めの皮のおかげで良いバランスに保たれています。
▼付属のタレ。
タレは酸味強めのサッパリとしたタレであり、野菜の味を主張させる味わいとなっているので、ご飯が進む味わいでは無いかも知れません。
しかし、山芋が入った餃子には最適だと思われる味であり、長芋の千切りに酢醤油が抜群の相性の様に、山芋や野菜の甘さを引き立てつつも、味わいを損ねません。
当サイトでは色々な冷凍餃子を紹介していますが、その中でもインパクトが強く、ハマる人が居るのがわかる製品ですね。
特製シュウマイ
見た目はやや不格好に見えるかもしれませんが、デンプンやつなぎを皮に用いると見た目の美しさを得る変わりに、味が大きく落ちてしまうから事から「粉夢」では味を優先したそうです。
直径約5cmにもなる大型シュウマイなので、皮がベロベロになったり、ダランとする製品になりがちですが、「粉夢」の皮はその様な事は無く、やや厚めの皮が程よくモッチリと仕上がっているのが見事ですね。
管理人は仕事や家でも点心を作りますが、冷凍してから蒸して皮がキレイなのは良品の証の1つである思います。
▼箸を入れるとジワリとエキスが。
コンビニ弁当や崎陽軒などの焼売では玉ねぎをミキサーで一気にすりおろした様なみじん切りにしてしまう為、シャキッとした歯応えが無くなり、アクと苦味が強くなってしまう欠点があります(口当たりが優しいのが好きな人も居ますが)。
しかし、「粉夢」では全ての玉ねぎを手作業にて加工している為、玉ねぎの歯応えを損なうこと無く、玉ねぎの美味しさを余すこと無くシュウマイに活かしていますね。
その結果、玉ねぎの甘味と肉汁が溢れるジューシーさがあり、口の中に豚肉の肉汁がジワリと染み出るほどになっており、本格的な点心の店と同等のクオリティです。
▼たっぷりの辛子がシュウマイと合う。
やまと豚の脂の質と国産玉ねぎを使用していることから甘味がしっかりとしているのも特徴の1つであり、定番の薬味である辛子との相性は抜群です。
脂が控えめなので、冷めてもそこそこ美味しく、弁当のおかずに使用しても良いですし、熱々の蒸したてをキンキンに冷えたビールと一緒に味わうと他に何も要らないですね。
総評
野菜餃子の中でも異色の「しんいちろう餃子」は肉の量が少なく、サッパリとしたのが良い所ですが、豚肉の量が控えめなので女性好みの商品です。
一方、「特製シュウマイ」は肉が多めに入っており、玉ねぎのエキスが染み込んだ肉汁は甘味が強く感じるほどに濃厚なのでご飯のおかずから酒のあてまで大活躍でしょう。
次に購入する時には「じゃじゃ麺」と併せて「特製シュウマイ」を選ぶ予定ですが、「粉夢」の中でもリピーターが一番買う製品が「特製シュウマイ」なのは納得出来る仕上りでした。