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【実食レシピ】無臭で黄身が半熟「台湾松花皮蛋/溏心皮蛋」

中華料理の前菜を台湾産ピータンで作る、美味

セールスポイント

・日本によくある硬いピータンとは別物。
・黄身はトロトロであり、臭みがほぼ無い。
・その中でも高級品である松花皮蛋を取り寄せ。

そもそも皮蛋とは?

皮蛋はアヒルの卵を強いアルカリ性(粘土や籾殻、灰など)の混合物に漬け込み、熟成させた発酵食品です。

食べ方は至ってシンプルであり、周りの混合物を取り除き、殻を剥いたら好みの大きさにカットするだけです。

英語圏ではcentyry egg(100年経った卵)と呼ばれており、これは『卵を放置してたらこうなった』という外国人の勘違いから名付けられました。

ですが、実際にピータン作りに所要する時間は1ヶ月から3ヶ月程度であり、数年かけて漬け込む製品はありません。

硬心皮蛋と溏心皮蛋

昔から日本で愛用されている黄身が硬い皮蛋が硬心皮蛋(コウシンピータン)、今回紹介する黄身が柔らかい皮蛋が溏心皮蛋(トウシンピータン)です。

前者は賞味期限が非常に長く、2年以上持ちますが、皮蛋特有の匂いが強く、黄身の部分がしっかりとしています。

後者は賞味期限が半年前後(恐らくです、やや情報不足)と短いのですが、風味が穏やかで黄身がトロリとしており、『中国と台湾での定番の皮蛋』となっています。

日本で硬心皮蛋が主流となった理由は流通しはじめた当時では、賞味期限が短い溏心皮蛋だと廃棄処分になる確率が高かったからだと思われます。

台湾松花皮蛋について

松花皮蛋(和:ショウカピータン 中:ソンホウァピータン)は溏心皮蛋の1種であり、その中でも高級品/ハイグレード品のみ付けられる製品名です(詳細は後ほど)。

日本で販売されている溏心皮蛋のほとんどがアジア食材専門の輸入メーカーである「友盛貿易」が仕入れている模様です。

松花皮蛋と一言で表しても台湾産の物が高級品で臭みが少なく、中国産の物が比較的安価で匂いが強めだそうです(硬心皮蛋よりは当然風味が弱く、値段は高い)。

なので、本記事では台湾産の松花皮蛋を紹介している為、わかりやすい様に「台湾松花皮蛋」と表記しています。

レビュー

今回紹介するのは「友盛貿易」の「台湾松花皮蛋」です。

今回購入したショップは「日本橋 古樹軒」というフカヒレ姿煮で有名な店舗ですが、中華食材を取り扱っている店舗の一部でも販売されています。

▼パッケージ。
台湾松花皮蛋、無鉛で作っているピータン、パッケージ

黄身が柔らかいものは日本では軟芯タイプとも言われ、中には黄身が黄色い状態の個体があるそうですが、問題は無いそうです。

▼中身。
台湾ピータンの外見、藁や灰などが無いので便利

周りの灰や藁などが除去されているので、取り扱いが楽になっています。

▼松花皮蛋と松の葉。
松花皮蛋の由来は松の葉から。非常に似ている。

松花という名前の由来は普通の皮蛋と異なり、殻を剥いた表面に浮き出ることがあるからです。

日本語の感覚で漢字を読むと『松の花』と読んでしまいますが、中国語では『花=模様』という意味であり、松の葉の如く模様という意味となります。

これはパルミジャーノ・レッジャーノの白い塊と同様にアミノ酸の結晶であり、旨味がギッシリと詰まっている事の表れでもあり、高級品の証です。

実際に松の葉と並べてみましたが、かなり似ていると思いませんか?

▼カットしたもの。
溏心皮蛋は黄身がトロトロに軟らかい

キレイに切る方法は糸を使うか、包丁に少量の水を付けて切るが基本となっています。

とはいえ、個体差があるので、かなり柔らかい物に関しては中々苦労しました。

皮蛋全てに言えますが、殻剥きorカットしてから数時間空気に晒すと独特の匂いを減らすことが可能な事を覚えておきましょう。

▼シンプルに食べる。
中華料理の前菜を台湾産ピータンで作る、美味

ごま油・香菜(シャンツァイ/パクチー)・生姜・長ネギの定番セットで食べましたが、トロトロとした黄身の皮蛋がこんなに美味しいものだと思いませんでした。

先述した通り、「台湾松花皮蛋」は匂いの素であるアンモニアがかなり抑えられていますが、卵の旨味は硬心皮蛋に負けていません。

又、黄身が軟らかい分、卵の素材自体の味が強く感じられ、一緒に食べている材料とよく絡む為、一体感がありますね。

▼温泉卵の黄身よりは硬い。
溏心皮蛋の芯は本当に軟らかい

中国産皮蛋は加熱料理に使用することでアンモニアの風味を飛ばせ、独特の旨味を引き出すことが出来ますが、溏心皮蛋だと折角の黄身が台無しになります。

なので、台湾産、加えて、最高級である松花皮蛋を購入する場合には切るだけ・和えるだけに留めましょう。

皮蛋豆腐

松花皮蛋皮蛋、トロトロの黄身が絡んで美味

材料

台湾松花皮蛋 1個
木綿豆腐   100g
茄子     2、3本
トマト    1個(小サイズ)
白ネギ    少々(生姜や香菜などでも良い)
タレ     ごま油:濃口醤油:黒酢で同割

タレに関してはポン酢やごま油と塩など適当でOK。大抵美味しく仕上がります。

作り方

1.皮蛋と豆腐、茄子、トマトをさいの目切りにする。
2.切った茄子を油で揚げる。
3.茄子の粗熱が取れたら、ボールでタレと馴染ませる。
4.最後に他の材料を和えて、盛り付け。

定番料理の皮蛋豆腐も「台湾松花皮蛋」を使用することで、料理のクオリティアップが簡単に出来ます。

皮蛋特有の風味が少ないので、トマトやナスなどの風味が強くない野菜とも融和してくれます。

卵と野菜から栄養をたっぷりと摂ることが出来、木綿豆腐がやたらとお腹を一杯にしてくれる為、ダイエットにも良いですね。

総評

日本で普及している硬心皮蛋も悪くはありませんが、「台湾松花皮蛋」を一度味わってしまうと元に戻れなくなりそうですね。

匂いの強さは硬心皮蛋(中国)>硬心皮蛋(台湾)>溏心皮蛋(中国)>溏心皮蛋(台湾)となっており、独特の風味が好きな人は敢えて中国産を選ぶ人もいます。

味とは関係ありませんが、皮蛋は比較的破損しやすい製品の為、今回紹介した製品の様に発泡スチロールでしっかりと梱包しているメーカーの方が通販で購入する際には安心できます。

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