セールスポイント
・伊勢神宮の御神饌に則した焼き菓子。
・新しい伊勢土産として開発された。
・素朴な味わいが日本らしさを感じさせられる。
ササササササササササ中 とは?
検索で来た人は答えがわかっていると思いますが、読み方はアリが十匹でアリガトウ的なトンチが効いている読み方となっており、「サトナカ」【サがトオ(10)+中(ナカ)】と読みます(笑)。
2008年に『伊勢らしくて神宮らしい手土産を』というコンセプトで作られたのが焼き菓子「サトナカ」であり、国産素材のみ・手作りにこだわっています。
販売している三重県のメーカーである「中谷武司協会」は河崎という蔵の多く残る町であり、その中の里中地区で使われている意匠が「サトナカ」のマークとなっています。
伊勢神宮の御神饌にちなんだ菓子
伊勢神宮では毎日、朝夕2回の神様への捧げものである御神饌(ごしんせん)を神棚に供えられます。
御神饌とは『神様に献上する食事』のことを指し、塩・米・酒が代表的なものですが、地元で栽培・採取・狩猟されたものなどが供えられることもあります(各神社によって差異アリ)。
その御神饌に当たる食材を中心に、国産原材料のみで作った新しい伊勢の名物として作られたのが本製品であり、伊勢に想いを馳せることが出来ます。
サトナカの特徴
こちらの製品には添加物を一切使用しておらず、最近流行りのバターがたっぷりと入っている濃厚な洋菓子ではなく、日本人が落ち着ける様な素朴な味わいを目指しています。
三重県産の小麦粉と米粉、北海道産バターをベースにした生地に、海塩を加えることで和菓子らしさを感じさせ、卵を使っていないことも単なるクッキーと異なるポイントとなっていますね。
全ての工程が手作業となっている事に加え、スタッフが4人と少数の為、大量生産出来ず、販売店舗が少なくなっています。
フレーバーは5種類
「塩」「米」「酒」の3種類の味わいに加え、御神饌の一つである「昆布」とお伊勢参りの甘味の材料として重宝されている「黒糖」の計5種類が現在販売されています。
「塩」はプレーンに該当する伊勢産「岩戸の塩」を使ったフレーバーであり、各種フレーバーは「塩」をベースに酒粕や昆布、黒糖などを加えています。
全てのフレーバーを1箱で試すには「お試し用5種食べ比べ」「サトナカズ」「サトナカズ2段」「サトナカクール・ファイブ」しかないので注文する際には注意してください。
レビュー
今回紹介するのは「中谷武司協会」の「サトナカお結び」です。
▼パッケージ。
お土産や贈答に最適なパッケージであり、伊勢和紙の折り紙で包装されている高級感のあるスタンダードな商品です。
シンプルながらも純白の化粧箱と和紙の色のコントラストが見事ですね。
▼化粧箱はスライド式。
▼リーフレットなど。
パワースポット巡りとして伊勢参りが挙げられることがありますが、実は伊勢神宮は農耕の神様なので、どちらかというとお米の神様です。
▼プレーンに当たる塩。
卵が入っていないことにより、撮影するのに白い色をハッキリと目立たせるのに苦労するほどにキレイな焼き上がりになっています。
ほんのりとバターの香りがし、上品な甘みと味を引き締める塩味…と文章で表すと控えめな印象を持つかもしれませんが、そのおかげで小麦粉と米粉の味を堪能出来ます。
御神饌クッキーとも言われている「サトナカ」ですが、卵が入っていなくとも普通のクッキーの様にサクサクとした食感と口溶けは存在していますね。
先述した様に卵が入っていないクッキーは稀ですが、不思議とまとまった味になっており、物足りなさを感じられませんでした。
▼酒と米フレーバー。
見た目はかなり似ていますが、塩と米と若干見た目が異なる点があり、わずかに酒粕の赤みがクッキーの表面に見えます。
酒粕の風味は柔らかく感じる程度なので、子供でも十分に喜べる味わいになっており、シンプルながらも和風に仕上がっているのが嬉しいですね。
「米」は中にしんびき粉という『もち米を蒸す→砕く→炒る』といった工程を経た特殊なカリットとした米粉を加えてあるので、クッキーのホロリとした食感の他にカリッとした歯ごたえが楽しめます。
両方とも「塩」と比べると塩気は控えめになっており、思いの外、全ての味が違うので交互に食べていると全く飽きが来ませんでした。
総評
伊勢(三重)土産というと赤福餅を筆頭に餅菓子が多く、伊勢ならではの商品やインパクトがやや弱い印象がありますが、こちらは伊勢らしい食品土産の一品になりそうですね。
又、シンプルなお菓子ではなく、御神饌と結びつけた事が伊勢参りにピッタリです。
高級感のあるパッケージは贈り物にも相応しく、上品な甘みが気に入りました。