実食した商品名&メーカー
長々と書かれているので、最初は非表示にしてあります。
まだまだ生うどんを取り寄せ中の為、未完成の記事ではありますが、膨大な情報量なので参考程度にはなるはずです。
讃岐うどん
関東うどん系統
関西うどん系統
その他
良質なうどんを買うには?
Amazonや楽天などのECサイトで真っ先に検索すると出てくる1,000円送料無料のうどんを食したことがあるでしょうか?
ハッキリ言って、あのうどんを買うならばスーパーでうどんを購入するか、乾麺のうどんを買った方が有意義な一時を過ごせるでしょう。
なので、今回は多少高くとも美味しく食べられる製品をメインに紹介しますが、乾麺は以前取り扱った為、本記事では『生うどん』『半生うどん』『冷凍ゆでうどん』を中心にピックアップしています。
前置きがいつも通り長いので、商品紹介について知りたい人はコチラをタップorクリックしてください。
うどんの良し悪しについて
基本的にはうどんは小麦粉(中力粉)と塩水で練り、熟成させてから切ったシンプルなものです。
塩水を使う理由はうどんの粘り気や弾力性を強くする為(グルテンを強固にする)であり、練る段階で力をどれだけ加えたかでコシが決まります。
添加物に関しては保存性を高める為に酒精(アルコール)や酢、デンプンあたりが主流ですが、不思議とこれらを使ったものと無添加では完全無添加の方が味の面では優秀です。
しかし、保存性は約5倍以上高まり、極端な味の低下はないので、やはりうどんの良し悪しの決め手は製造方法と材料の質が大きいですね。
コシが無いうどんは悪いのか
『コシがあるうどんを男麺』『コシがないうどんを女麺』と讃岐では言われていますが、これはあくまで現地だけの話であり、個人の嗜好に合っている麺の硬さが実際には重要です。
讃岐では力強いコシを持ったうどんがウマイとされていたので男性が作るうどんが多数であり、女性が作るうどんはイマイチだと現地ではされていたそうです。
しかし、現代では全国様々なうどんが簡単に食べられる様になり、柔らかいうどんと言えば福岡県・岡山県・大阪府あたりは柔らかめですが、マズイどころか美味しいですよね。
加えて、東京の製造メーカーであるテーブルマークの冷凍うどんはコシが強く無くとも香川県では高評価となっており、コシが全てでないことがわかります。
うどんの種類における長所と短所
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【日本味巡り】職人オススメ!乾麺のうどん【32品実食/取寄】
値段と品質を考慮し、食べ比べたものから厳選した乾燥うどんのランキング記事です。
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大きく分類すると「生うどん」「半生うどん」「冷凍茹でうどん」「板巻うどん」「乾燥うどん」「冷蔵うどん(チルドめん/ゆでうどん)」の5種類になりますが、乾麺に関しての情報は以前書いた記事と重複する為記載しません。
味を求めるなら生麺
生麺、うどんの場合は生うどんと呼びますが、しっかりと作っているメーカーの生麺は非常に高クオリティな麺を自宅でも楽しむことができます。
ですが、『長持ちしない・茹で時間が長い・値段が高い』と3拍子揃っている為、嗜好品と言わざるを得ません。
そのまま生麺として置いておく場合は長持ちしませんが、実は冷凍しておけば6ヶ月(製造メーカーでは1ヶ月と記載していることが多いが管理方法次第)ほど保つちます。
味に妥協しない人ならば生麺のまとめ買いをし、冷凍しておけば長期間楽しめ、半生うどんと同じぐらいのコスパで済ませられます。
常温で長期保存出来る半生うどん
生うどんの日持ちがしないのを対策したのが生うどんを少し乾燥させた半生うどんなのですが、レターパックとの相性が良い為、通販でもよく見かける商品です。
1~3ヶ月ほど賞味期限が持ち、密封した袋の利用や酢・酒精などを添加することで常温での管理が可能なものが多いです。
ですが、室温が高いと発酵が進みやすいので、基本的には冷蔵庫で管理する方が無難かもしれず、味の賞味期限は記載されている日数よりも短い物が多数でした。
『安物は切れやすく・熟成が進みすぎて酸っぱいもの』が珍しくありませんが、まともなメーカーならば良品も製造されています。
実は優秀な冷凍茹でうどん
自らうどん県と名乗っているうどんの消費量が全国一位の香川県でもテーブルマーク(本店は東京)の冷凍讃岐うどんは非常に評価が高く、日本ならほとんど買えるうどんの1つだと思います。
冷凍うどんは熱湯で茹でた直後、急速冷凍したものなのですが、食感が落ちない様に澱粉がツナギとして加えられており、一部の製品ではタピオカの材料であるキャッサバが使われているのは有名です。
本来、細いそばやスパゲッティなどと比べて太いうどんは茹でる時間が長いのですが、冷凍うどんならば少量の熱湯で2,3分あれば完成します。
好みの大きさに切れるロールうどん
最近販売される様になってきたロールうどんは知らない人が多いと思いますが、四角に伸したうどんを巻物の様にした半生うどんです。
この形の大きなメリットとしては2つあり、『好みの幅にうどんをカット可能』である点と『切りたてのうどんは味が良い』という点です、
うどんはカットすると水分が抜けやすくなるのと同時に風味が落ち、熟成が進むので、切りたてを茹でるのがベストという意見から板巻うどんが開発されました。
まだまだ取扱いメーカーが少数派ですが、製造工程の簡略におけるコストカットが可能であり、味も良いことから徐々に販売メーカーが増えると管理人は予想しています。
様々な県ごとにあるうどん
代表的なものはやはり香川県の『讃岐うどん』が真っ先に挙がると考えられますが、他にも有名なうどんというと以下のラインナップになり、通販でも購入しやすいです。
以下の製品群には『3大うどん』と良く称されるウドンがありますが、こちらに関しては声の大きな人達が勝手に言っていることなので、知り合いとの会話で公言しない方が平和に暮らせます(笑)。
主に生麺タイプ
東京都・埼玉県『武蔵野うどん』
群馬県『水沢うどん』
山梨県『ほうとう』
愛媛県『きしめん』
三重県『伊勢うどん』
主に乾麺タイプ
秋田県『稲庭うどん』
富山県『氷見うどん』
長崎県『五島うどん』
岡山県『備中うどん』
ちなみに上記のラインナップを見て、美味しくない経験をした人が多く居る理由としては観光地の飲食店(ガイドに載っている系統)で食べるからでしょう。
観光地から離れた現地の人が食べる店で食べると大抵の地方料理は美味しく、『二度と食べたくない』から『何回でも食べたい』と意見が変わることを多くあります。
国産中力粉の以外な弱点
中力粉はオーストラリアからの輸入している「オーストラリア・スタンダード・ホワイト(以下、ASW)」が昔から高評価であり、日本向きに開発した中間質小麦(中力粉の取れる小麦)です。
讃岐うどんの9割以上がこの粉を使っていますが、この中でも等級がある為、一概に全てが良い粉であるかは言えません。
しかし、香川県産「さぬきの夢」を皮切りに、国産中力粉の地位は向上し、2007年に誕生した北海道産「きたほなみ」は2023年には輸入量の半分以上を上回る生産量となりました。
ただし、国産品としては比較的安価な「きたほなみ」は甘味と風味が弱く、麺だけで食べるうどんに使うと物足りず、輸入品より味が落ちる印象でした。
現状、市販品で買える国産中力粉で良かったものは「さぬきの夢2009」ぐらいであり、国産にこだわる意味が少ないというのは小麦粉では珍しいパターンですね。
参考/画像引用:農林水産省「麦をめぐる事情(小麦)」
URL: https://www.maff.go.jp/j/seisan/boueki/mugi_zyukyuu/attach/pdf/index-135.pdf
うどんの切り落としと訳ありには要注意
うどんが途中から切れているとどうなるかというと、兎に角、煮溶けてブヨブヨになりやすく、水に小麦粉の味と風味がかなり逃げてしまいます。
加えて、元々が良いうどんではない場合(特に過発酵のうどん)には悲惨な結果が待っている可能性が高いです。
色々と試しましたが、乾麺である稲庭うどんの切り落とし以外は後悔する製品ばかりでした。
切れるうどんの原因
切れやすいウドンはタンパク質分解酵素が発生するほど熟成が進みすぎているか、保存状態が悪いもの、物理的に切れている/脆いもののいずれかが該当します。
どこのメーカーがとは記しませんが、正規品でありながらも丁寧に扱っても半分ほど切れてしまうこともありました。
格安うどんの甘い罠
送料無料で合計1,000円8人前ということはメール便代が仮に200円だと仮定し、800円で8人前となります。
うどんの1人前を100gとすれば800gで8食分...となりますが茹で上がり量はチェーン店のかけうどんの小より少ないぐらいじゃないでしょうか?
ハッキリいって近くのスーパーで買った方が鮮度も良く、味も間違い無いですし、以前紹介したうどんの乾麺の方が圧倒的にコストも味も良いです。
楽天のレビュー数が多い(ランキング入賞店)の格安品はいずれのジャンルも大抵が外れ商品であり、小売店に卸す訳ではなく、対面販売じゃない事から酷い製品が多数あります。
厳選したうどんの紹介
選ぶ基準のポイントは『麺自体の味と風味』『切れにくい麺』『酸っぱくない麺』『価格』の4つです。
酸っぱいうどんは賞味期限内にも関わらず、かなり発酵したうどんを販売しているという事から管理体制の杜撰さを表しています。
『うどんにおけるコシの強弱』は出身地や食べ慣れている硬さによって判断基準が変わるのが普通であり、硬さについては美味しさの基準を設けていません。
『塩気が強いうどん』とレビューに書かれていることが偶にありますが、コレは茹でる際に水分が少なく、塩分が水分に逃げていない場合が大半なので、大きい鍋か鍋を2つ併用するなどすれば問題はありません。
ざいご生うどん 1袋/320g【わら屋】
香川県高松市にある老舗うどん屋である「わら家」は『西の長田、東のわら家』と言われる程であり、香川県の東側では観光客だけではなく、地元民にも非常に人気のある店舗です。
▼迫力ある食卓を演出可能。
タライに入った釜揚げうどん=家族うどんが看板メニューであり、力強い讃岐のコシを持つうどんは時間が経っても伸びづらく、わかりやすいコシが強い男麺です。
▼コシの強烈さにはファンが多い。
又、ドッシリとした太めの麺である為、冷して食べる場合には1本1本を噛み締めて楽しむ麺に変化します。
麺に使っている小麦粉は最高等級のものであり、小麦粉の良い香りとほんのりとした甘味を知る為に、一口目は味付けせずに味わってみてください。
▼専用のつゆは特徴的だが良く合う。
ぶっかけ・つけ汁が基本となっているので、炒り子・鰹節・昆布が非常に濃厚になっており、ガツンとした塩気と旨味、そしてほのかな酸味が良い仕事をしています。
通常の半生うどんだけではなく、讃岐の夢を使用した半生めんも販売していますが、やはり、オススメなのは完全受注生産の手打ち生麺タイプ「ざいご生うどん」です。
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【実食/取寄】家族うどんを自宅で【ざいごうどん/わら家】
・昔から地元民・観光客共に、人気のある老舗うどん屋。
・現地で食べられているうどんと同じものが購入できる。
・非常に強いコシが特徴であり、釜揚げにオススメ。続きを見る
和ぁさんのおうどん 1袋/240g【和ぁさん】
「和ぁさん」では全ての製品が完全無添加&国産素材であり、生うどん意外にも様々な汁や惣菜を一緒に購入することが出来るのが特徴です。
販売している「和ぁさんのおうどん」は完全受注生産かつ塩水と小麦粉だけで作った生うどんしか販売していませんが、鮮度の良さと材料の拘りからうどん単体の美味しさはトップクラスです。
▼どの料理でも合う饂飩。
うどん自体の甘味が豊かであり、香り高い小麦粉の風味を楽しめ、讃岐うどんとしてはややコシが弱めなので冷しで食べても比較的万人受けするでしょう。
炒り子をベースに鯖節・うるめ節・宗田鰹節・鰹節・昆布・イカなどをブレンドした複雑な旨味を持つ出汁は重層的な旨味があり、贅沢の一言ですね。
▼リピーターが多すぎるだし巻き玉子。
上記の出汁で作っただし巻き玉子がうどん以上に高評価であり、ふんわりとした甘くないだし巻き玉子は上品な料亭が出す玉子料理には出来ない、複雑な味わいでありながらも何処となく家庭的な雰囲気があります。
「和ぁさん」は汁の選択肢が5種類と多く、惣菜や薬味、トッピングも充実しており、何よりも生うどんが美味しいので、総合点は1位でした。
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【実食レシピ】四国で人気の讃岐うどん「和ぁさん」【完全無添加】
・良質な小麦粉のおかげで麺の風味と甘味が良い。
・本生うどんと完全無添加の昔ながらの料理のみ。
・だし巻き卵や牛すじなどのサイドメニューが豊富。続きを見る
手打ち讃岐うどん本生麺 1袋/320g【香のもの処 大森屋】
全てが手打ち生麺の為、1日100袋限定の製品となっており、少量の酒精を使用してるだけなので本格的な味わいが楽しめる本格生うどんです。
製造中には4回熟成工程を挟み、THE讃岐うどんと言った力強いコシと噛むと感じる甘味と風味が良いですね。
▼見た目には上品な艶がある。
讃岐うどんの定番の食べ方がオススメであり、調味料はシンプルで良いでしょう。
実店舗が漬物屋でありながらもうどんを提供していることもあり、様々な製品との同梱が出来る和食好きには便利なショップとなっています。
さぬきうどん一番 1袋/300g【香西麺業】
香川県観音寺にある「香西麺業」は生麺のうどんしか製造していないストイックな製麺業者であり、香川県のお土産に人気があります。
パッケージには乳酸菌入とデカデカと記載されていますが、味にはあまり影響は無く、むしろ、他社の製品よりも酸味が少ないぐらいに感じますね。
▼若干細めなのがポイント。
良い風味のする小麦粉を使用しており、表面はツルンとしたやや細めな麺は強烈なコシよりもモッチリした印象の方が強く、現代人好みの優しい仕上がりです。
とはいえ、しっかりと冷やすと十分なコシが得られるので、細めの讃岐うどんを楽しみたい人向けの印象を持ちました。
そのまんまさぬきうどん(冷凍) 1袋220g【あっとん麺工房】
数十年前までならスーパーの冷凍麺でも良品が多かったのですが、プライベートブランドが増えた結果、味の劣化が目立つ様になり、冷凍うどんの取り寄せも意外と悪くありません。
テーブルマークの純正品よりも味がワンランク上であり、機械以外にも職人が微調整しながらつなぎ(デンプンやタピオカなど)を使わない小麦粉と塩、水だけで作った高級冷凍うどんは明らかに味が異なります。
▼冷凍うどんの最高峰か。
流石に茹でたての一流生麺には味・香り・コシの強さは敵いませんが、麺自体に甘味がありながらも風味は十分に楽しめ、冷凍麺でありながらシンプルに食べても後悔しないでしょう。
調理後すぐに水で締めれば程よいコシを老若男女楽しめ、暖かい場合には優しくフンワリとした口当たりとモッチリとした弾力は気持ちが良いですね。
1番のばし生うどん(備中手延うどん)1袋/220g【かも川】
生タイプの備中手延うどんは取扱いメーカーがそこまでない為、食べ比べと言うほど試食出来ていませんが、暫定的に選ぶとしたらコチラの製品をオススメします。
端っこがピラッと潰れているバチという部分は包丁を一切使わずに引っ張って切り分ける手延べ製法から生まれ、ここの部分が好きな人も居そうですね。
▼歳を召した方でも冷たいうどんが楽しめる。
使用している品種はASWですが、讃岐うどんの様にコシと小麦粉の美味しさを前面に出している訳ではなく、柔らかな食感と滑らかな舌触りに力を入れていますね。
又、氷見うどんと同様に生地に空気を含ますことでふんわりとした食感をより主張させており、モチモチとした食感は軽やかな餅の様だと言われるほどです。
▼スッと喉を通る麺の魅力を存分に。
伸びにくい所もメリットであり、うどん自体の風味と甘味が控えめな分、食感や喉越しを損ねなければ自由に使えるのも魅力の1つかもしれません。
料理に関しては性質から関西風の飲みながら麺を一緒に食べる汁がオススメであり、アッサリとした食べ方が合いますね。
そのまま醤油やだし醤油を掛けると本製品の良さを半減させてしまうので、讃岐うどんの冷がけ(冷たい白だしの様な汁)や少し薄めのめん汁などを使ってください。
手打ち風うどん 黒めんめ 1パック/350g 【石田製麺】
「石田製麺」は群馬県にある老舗の製麺所であり、そば・パスタ・うどん・ラーメンなどの生麺と乾麺を販売しており、この製麺所だけでほとんどの料理が賄えます。
「黒めんめ」は関東圏(東京・埼玉県・群馬県)では見かけることが多い、黒っぽい色合いの小麦「農林61号」を使用したうどんであり、灰分の多い独特の味わいと表現し難い風味が楽しめます。
▼驚くほど色が濃い。
何処にでもあった農林61号は今では生産量の多い品種に取って代わられてしまい、今では驚くほど希少な物となりましたが、「黒めんめ」は力強いスープにも負けないので外せません。
強靭なコシは讃岐うどんと同様にありますが、甘味は少な目になっており、ミネラル分のある味わいと芳醇な香りがたまりませんね。
▼濃厚なつけ麺の汁ぐらいで丁度良い。
こちらのうどんは上品に食べるシンプルな味付けだと麺が勝ちすぎるてしまうので、ドシッとした味わいのカレーうどんやつけ麺風で食べるのがポイントとなります。
全粒粉のそばやパスタなどを好む人にオススメであり、野趣あふれる風味に病みつきになる人は多数いるでしょう。
『安いうどんは避けろ』と明記しましたが、「石田製麺」の製品は安いながらも唯一オススメ出来るメーカーであり、ASWで作った「麺いち」は1パック180gで99円ですが値段以上のクオリティです。
自家製生うどん 1パック/215g【武蔵野うどん じんこ】
東京都の世田谷区と渋谷区に店を構えている「武蔵野うどん じんこ(以下、じんこ)」は東京都と埼玉県の名物うどん「武蔵野うどん」を提供しており、通販では実店舗と全く同じものを購入することが出来ます。
武蔵野うどんは肉がたっぷりの熱々の汁に冷した麺を潜らし、すする...つけ麺のうどんバージョンの様なものですね。
▼専用のつけ汁。
本格的な無添加手作り麺と汁を味わえるのは先ほど紹介した「和ぁさん」と「じんこ」だけですが、「じんこ」のうどん汁は関東らしい濃厚なかえしと出汁である事から江戸の蕎麦汁を彷彿させますね。
この手の汁では珍しく鯖節をベースに鰹節・焼きアゴ(飛魚)・昆布・椎茸をブレンドすることでズシンとした強い旨味だけでは無く、まろやかな甘味と優しい風味がうどんとの親和性を高めています。
▼麺は手打ち感満載。
完全手作りということもあるでしょうが、意図的に作っている中華麺の様なチヂレ(公式ではネジレと表記)と麺のザラ付きが濃厚なつけ汁とよく絡んでくれますね。
先ほど紹介した黒いうどん系列が武蔵野うどんでは定番でしたが、「じんこ」では恐らく、他の中力粉もブレンドしており、食べやすくも少し風味に特徴があります。
▼肉汁うどんは定番ながらも良い。
讃岐うどんと比べても負けないぐらいのコシがあり、麺を汁に付けたらすぐに口に運び、麺の素性を確かめながらコシを楽しみ、時折、肉やネギと一緒に味わえる醍醐味は武蔵野うどんならではですね。
実店舗では昼頃に非常に行列が出来る程に流行っていますが、普通の武蔵野うどんとは汁がぜんぜん違うので、一度食べるとハマってしまうのがわかりました。
▼カレーうどんは絶品。
本気のカレーうどんを作りたい人ならば小麦粉とバター、カレー粉でルゥを作り(固形のカレールゥでも可)、じんこの汁を惜しげもなく投入した上で、出汁か水で程よい味の濃さに調整すると非常に美味。
実店舗でもカレーうどんをオススメしている程であり、家族からは肉汁うどんよりも高評価であり、カレーうどんの方が麺の甘味と香りが何故か引き立つという不思議な経験を得ました。
稲庭うどん本生 1袋/110g【林泉堂】
秋田県横手市にある「林泉堂」は比較的リーズナブルな麺類を製造しているメーカーであり、横手やきそばやラーメンなどを複数店舗で料理して販売しています。
その中でも高級な部類に入る「稲庭うどん本生」は以前は秋田県の一部でしか食べられなかった希少な生の稲庭うどんであり、通販の発達により簡単に取り寄せられる様になりました。
▼冷しだとシャキッとした歯ごたえ。
稲庭うどんと言えば乾麺が主流の為、生麺があるとは最近まで全く知りませんでしたが、本製品を食べると乾麺は卒業する自体となりました(笑)。
乾麺とは完璧に別物と言っても過言では無く、上品な見た目からは想像出来ないしっかりとしたコシがあり、滑らかさはうどんの中でもトップクラスですね。
▼茹で鶏と水菜ぐらいが麺の味を損ねない。
加えて、麺の甘味と小麦粉の香りも高く、温かいうどんに仕立てても驚くほどに主張をしてくれ、香りの良さでは様々なうどんの中でも一番でした。
「比内地鶏めんつゆ」は別売りされている程人気があり、カツオと昆布出汁に比内地鶏の旨味を加えた汁はほのかに甘く、濃口醤油がビシッと効いていますが麺の味を高めています。
麺自体が良い場合には、刺し身同様にシンプルに食べる冷し(もり・ザル)が一番良し悪しがハッキリ分かるのですが、「稲庭うどん本生」の場合は温かい方が味が引き立つ印象がありました。
生麺大江戸板巻うどん 1本/250g【ジーアイエス】
運送業をやっているメーカーですが、何故か麺の製造・販売も行っている少し変わった会社「ジーアイエス」の麺類は比較的リーズナブルな製品を手掛けています。
「ZIP!」で紹介されたこともある「大江戸板巻うどん」と「板巻パスタ」は切りたての生うどんと生パスタを自由に加工できるのが魅力であり、「大江戸板巻うどん」は生うどんに該当します。
▼型抜きで自由な形状にも出来る。
使用している品種はASWであり、小麦粉の風味と甘味も中々良い、真ん中ぐらいのグレードだと感じました。
麺自体は讃岐うどんとは異なり、厚みが2mm程度なのでコシを楽しむ作りにはなっていませんが、どの形状に加工しても切れにくいのはかなりの強みですね。
例えば、幅広く切れば山梨県の郷土料理であるほうとうや名古屋名物のきしめんなどにも応用することが出来ます。
総評
先述した通り、うどんは小麦粉と塩水で練っただけのシンプルな麺ですが、蕎麦やラーメンとは違った奥深さがありました。
うどんに関しては"通”っぽい人になるほどコシがコシがと宣う人が多いのですが、コシがあろうと無かろうと美味いものは美味いものですし、小麦粉の甘さや風味だけの世界でもありません。
リーズナブルな麺の場合は乾麺の方が良品が多いので格安麺はあまりオススメしませんが、生麺は味と個性が全然違うので様々なうどんを取り寄せてみると世界が広がり、中々楽しい経験となりました。