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簡単なコック・オー・ヴァン、30分で【鶏肉の赤ワイン煮】

コック・オー・ヴァン、完成品、盛り付け

本レシピのポイント

・30~60分でコック・オー・ヴァンを作る。
・余ってしまった赤ワインを一気に使える。
・フランスの田舎料理だが、フランス全土で愛されている。

コック・オー・ヴァンとは?

Coq au vin(コック・オー・ヴァン)は単語で分解すると「coq=雄鶏」「au=方向性」「vin=ワイン」という意味であり、日本語に訳すと「雄鶏の赤ワイン煮」となります。

フランスの田舎料理の代表格であり、ベーコン・マッシュルーム・タマネギなどを赤ワインで煮込み、黒コショウの風味を利かしたものです

発祥地はブルゴーニュですが、現在はフランス全土の家庭料理として愛されています。

本来は成熟した雄鶏が使われる料理であり、硬い肉を柔らかくするために赤ワインに1日漬け込み、更に長時間煮ていました。

ですが、近代では老鶏よりも若鶏が市場に多くあるので、フランスでは漬け込みの時間や煮込み時間が短いレシピが主流になっています

家庭料理だけど面倒くさい?!

コック・オー・ヴァンで検索してみるとわかりますが、日本語で出てくるレシピは漬け込み時間が長い、ガルニチュール(付け合せ)を付ける、調理器具が多い、材料が多いなどと非常に手間暇かけています

ちなみにプロのレシピとしては「ブラッスリー ポール・ボキューズ」の「星野シェフの本気 レストランで作るコック・オ・ヴァン(以下略)」が良いですね(非常にウマイレシピですが、手軽さは皆無)。

なので、今回は30分で作れるレシピを開発し、市販のデミグラスソースやフォン・ド・ヴォーなどを必要としない純粋なレシピにしています

ただし、シンプルすぎるとソースが赤ワインとバターの味しかしないので、家庭でも使いやすいマスコットやオーサワ、アルチェネロなどで販売している野菜ブイヨンを使うと一気に美味しくなります。

勿論、手作りの方法も記載しているので好みの作り方を各自選んでください。

コック・オー・ヴァン、材料

A
鶏もも肉    600g
赤ワイン    400g
ハチミツ    大さじ1
黒コショウ   少々
チキンブイヨン 小さじ1
野菜ブイヨン  適量
ローリエ    2枚

B
小麦粉     30g
バター     30g

人参      1本

生クリーム   適量
粗挽きコショウ 適量

分量を見るとわかりますが、赤ワインが『コレ間違ってない?』と思うぐらい使われているので、好き嫌いが分かれる料理ですね(笑)

色々なレシピを参考にするとニンニクや生姜、タマネギ、セロリ、ベーコンなどと豊富な素材を使うことで旨味と香りを増強させていますが、管理人のレシピでは実にシンプルにしています。

なので、赤ワインの強い味と黒コショウの風味が味の決め手になるので、赤ワインは渋みの少ないもの、黒コショウはミルで挽くか新鮮なものを使うと仕上がりが良くなります

野菜ブイヨンの取り方

キャベツの外葉や芯、人参の皮、生姜の皮などは普段捨てていると思います。

それらの野菜をまとめて保存しておき、弱火でコトコトと水で煮ることでかなり美味しい野菜ブイヨンが取ることが出来ます。

普段からそんなもの用意するのが面倒な人は野菜室にある野菜の捨てる部分を探してもOKです。

作り方

1.Aの調味料を全てボールに入れる。

伝統的なレシピではワインに一晩鶏肉を漬ける

2.鶏肉は唐揚げにする時と同じぐらいの大きさに切る。

3.20分程ボールの調味液に漬け込む。

かつては硬い鶏肉を柔らかくするために漬けていたので、スーパーで売っている若鶏の場合はこの工程は無くとも大丈夫です。

4.鶏肉の水気を切って、小麦粉を入れたボールに移す。

切った鶏肉を赤ワインに潜らせ、粉を付ける

通常はザルを使い、更に水気をペーパーなどで拭き取りますが、面倒なのでハシで摘んで軽く振る程度にしています。

5.ハシを使って小麦粉が全体に絡む様にする。

全体に馴染んだらOK

6.バターを溶かし、鶏肉を炒める。

大量ノバターで炒めるのが美味しさのポイント

7.鶏肉全体に軽く焼き目を付ける。

焼き目が軽くつける

8.調味液を全て鍋に移す。

赤ワインとローリエ

9.強火で沸かしたら表面の白いアクを取る。

アク取りは必須

ここで浮いているバターまで取ってしまうと旨味と香りが一緒に取れてしまうので、丁寧にアクだけすくい取るようにしてください。

10.野菜ブイヨンを入れる。

野菜出汁で旨味アップ

野菜ブイヨンは家庭で作る分には全て入れてしまっても問題ありませんが、ソースを煮詰める手間が長くなるのには注意してください。

11.15分程弱火~中火で煮たら、鶏肉・ローリエ・出汁パックを取り出す

トロトロになってきたら完成

ローリエと出汁パックはこの時点で廃棄してください。

12.中火にしたらソースを焦がさないようにゴムベラを使って煮詰める。

ソースは更に煮詰める

ここが通常のコック・オー・ヴァンと違うポイントであり、フォン・ド・ヴォーやデミグラスソースを使わない分、ここで強引にブラウンルーもどきを作ることで香りがグッと良くなります

料理に使われているバターと小麦粉が1:1なので、ホワイトルーやブラウンルーを作りやすい割合になっています。

ここは少しテクニックがいる所になりますが、鍋底をゴムベラでまんべんなくコスる様にしてあげると上手に出来ます。

偶に鍋のフチをゴムベラで集めてあげると失敗しづらいです。

13.煮詰めたソースに粗挽きコショウを少し入れ、鶏肉と和える。

肉を再度戻す

これだけ色が変わっていますが、苦味は一切ありませんので安心してください(笑)。

14.人参は乱切りにして、柔らかくなるまで煮る。

人参は別に下茹でしておくと良い

盛り付け

コック・オー・ヴァン、完成品、盛り付け

皿にコック・オー・ヴァンを載せたら人参を適度にトッピングし、生クリームとパセリを飾ります。

赤ワインの強い味としっとり柔らかな鶏肉の味を楽しんでください。

生クリームを入れることで赤ワインの味をマイルドに出来ますが、最初はかけずに味わってください。

ちょっと苦手・残ってしまった場合には?

コック・オー・ヴァンはデミソース風にアレンジ出来る

『赤ワインの味が思ったより強かった』『少し残ってしまった』などの理由がある場合には違う料理にしてしまいましょう。

といっても、赤ワインがここまで効いているとよほど強い味をぶつけないとバランスが取れません

そこで、水分を足して市販のカレールゥかデミグラスソースで味付けをしなおします。

味の調整ポイント

・炒めたタマネギを入れる。
・ナツメグやオールスパイスなどを少し足す。
・バルサミコ酢やトマトなどの酸味が強いものは足さない。
・鶏肉を細かくしてワインの存在感を弱くする。
・生クリームを入れてマイルドにする。

タマネギさえいれてしまえば、様々な旨味を持っているコック・オー・ヴァンならそれなりにコクのある料理に仕上がります。

しかし、それでも赤ワインが主張しているのでスパイスや生クリームなどを入れてバランスを取るようにしてください。




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