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【実食】モッチリ生地と上品な餡「桐葉菓」【やまだ屋】

セールスポイント

・モッチリとした食感と上品な餡。
・こしあんにはさらしあんを採用。
・広島の隠れた銘菓。

やまだ屋について

1932年、広島県廿日市に本店を構える「やまだ屋」は広島土産の定番土産の1つである「もみじ饅頭」の元祖製造メーカーであり、和菓子だけではなく、洋菓子の製造も行っています。

100年近い製造歴から生まれた20種類以上の「もみじ饅頭」を販売しており、店頭に並ぶ多種多様な味わいの「もみじ饅頭」がズラッと並ぶ店頭は中々迫力がありますね。

観光客向けの製品を販売しているイメージが強いかもしれませんが、高級な洋菓子にも近年は力を入れはじめてきました。

さらしあんを採用

「やまだ屋」では広島の宮島における伝統的な晒し餡(さらしあん)をこしあんに採用しており、通常のものよりも口溶けが良く、雑味が少ない分、アッサリとした後味になります。

ざっくりとした作り方での紹介になりますが、煮た小豆を裏ごしをしたものを大きな器に入れ、大量の水に晒してから餡が沈殿するまで待ちます。

完全に餡が沈殿したら、上澄みだけをすくい取り、上記の作業を数回繰り返します。

最後にドロリとした沈殿物をこし布などに流し、グッと水気を絞り、そこに水と砂糖を加えるとさらしあんとなります。

桐葉菓(とうようか)について

さらしあんと粒あんを合わせた餡をもち米で作った生地で包み、芳ばしく焼いた和菓子が「桐葉菓」です。

生地には卵とバターを加えることで和菓子にはないコクを増やし、モチ米を使うことでモッチリとした食感があるのが特徴です。

管理人が全て食べ終わった後に知りましたが、冷蔵&冷凍で食べると食感の変化があり、オーブントースターで焼くことで表面がカリッとし、中はホッコリとなるそうです。

レビュー

今回紹介するのは「やまだ屋」の「桐葉菓 10個入」です。

▼包装紙。
桐葉菓、包装紙、化粧箱、外見

ポイント

この菓子は広島での茶道文化を継承・発展させてきた上田宗箇(うえだそうこ)流の家元から『お茶会のお土産になるお菓子が欲しい』という相談から生まれました。

その事からパッケージには上田宗家の家紋である桐の焼印が押されています。

▼中身。
桐葉菓、化粧箱、パッケージ、中身

桐が至る所に装飾されていますが、違和感の無いデザインになっていますね。

小分け袋は高級感のある和紙であり、ちょっとした配りものにも役立ちそうです。

▼盛り付け。
桐葉菓、やまだ屋、広島、銘菓、盛り付け

水分の多い生地である為に、見た目は他のどら焼きや饅頭などの和菓子よりも少し膨らみが寂しい気がします。

ですが、バターの旨味がほのかに感じられる生地はモッチリとした歯応えが非常に心地よく、和菓子では類を見ない食感ですね。

▼カットしたもの。
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餡はやや小さくなった粒あんが加えられたさらしあんであり、さらしあん特有のアクと渋みの無さが優しい味わいとなっています。

砂糖はあまり使われておらず、上品な甘さとなっていますが、コクのある生地と組み合わせることで物足りなさは感じません。

口の中でモチモチとした食感を楽しんでいると、中の餡と混ざり合うことで味の変化も堪能でき、お茶を飲んだ後には和菓子にありがちな甘ったるさがほとんどありません。

総評

発売されたのが1997年となりますが知名度の影響か、「桐葉菓」は「もみじ饅頭」の存在に隠れがちです。

しかし、モッチリとした生地と上品な餡の組み合わせはユニークな和菓子の食感でありながらも、和菓子の勘所を押さえた良品ですね。

広島土産の定番というにはやや知名度はありませんが、味に関しては「もみじ饅頭」より上と言えるでしょう。

やまだ屋

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