セールスポイント
・ワインソムリエのオーナーが設立したパティスリー。
・欧州を彷彿させる強い風味と味わい。
・デザートとしてだけではなく、洋酒にも合う。
PÂTISSERIE LUPAN(パティスリー ルパン)について
2015年、東京都日野市に設立された「パティスリー ルパン(以下、ルパン」はオーナーがワインソムリエという異色のスイーツ店であり、パティシエと共にワインに合うケーキを製造しています。
様々な洋菓子を販売している専門店であり、看板メニューは「ガトーフレーズ」「フルーツタルト」「シュークリーム」などです。
全体的に上品な甘さに仕上げることで、ワインの味を損ねること無く、子供にも好かれる味わいを目指しています。
又、地元の活性化の為、日野市で作られた野菜や卵を積極的に使用しており、実勢女子大学やトヨダビールなどとのコラボメニューも作っています。
こだわりのしっとりパウンドケーキ
「ルパン」ではカットタイプのパウンドケーキと一本まるごとのパウンドケーキの両方を取り扱っています。
現在(2022/09/12)、5種類の味わいが販売されており、以下の商品名となっています。
「アールグレイ香るミルクティのパウンドケーキ」
「キャラメルコーヒーとクルミのパウンドケーキ」
「贅沢 渋皮栗のパウンドケーキ」
「爽やか レモンパウンドケーキ」
「厳選茶葉のほうじ茶パウンドケーキ」
レビュー
今回紹介するのは「パティスリー ルパン」の「パウンドケーキ 5種類アソート」です。
▼梱包材は多め。
余計なものを入れないこだわりにより、消費期限が短い「ルパン」の製品は特殊な冷凍技術「瞬間冷凍」によって、できたての美味しさをそのまま届けられる様にしています。
なので、解凍したら味が落ちる前にすぐに食べる様にしましょう。
▼卵と果物は主に日野産。
▼手前がシュークリーム、奥2つがケーキ用。
商品によってはギフトボックスの色を選べ、白とシックが用意されています。
▼パウンドケーキのパッケージ。
▼中身。
可愛らしいデザインであり、女性が喜びそうですね。
▼手提げ袋も同梱。
こちらは購入数に応じて、適したサイズのものが送られてきてます。
ほうじ茶&ミルクティ&コーヒー
共通点
まず、全体的な共通点から挙げますが、しっとりとした生地は食感を楽しんでいる内にほろりと溶け、同時に各種フレーバーがフワッと口の中で広がります。
公式では上品な甘さと記載していますが、むしろ、本場ヨーロッパのレシピから甘さを控えめにしたぐらいのしっかりとした味付けがされており、その味に負けない強い風味を全体的に感じました。
ほうじ茶(画像左)
「ほうじ茶」の香りはしっかりと感じられますが、雑味と苦味はほとんど感じず、実際に飲むほうじ茶よりも芳ばしいぐらいですね。
時折、現れる小豆は食感と旨味の変化が楽しめ、当然ながら和風の素材同士なので相性抜群です。
ミルクティ(左)&キャラメルコーヒーとクルミ(右)
ミルクティ
アールグレイorダージリンのパウンドケーキは飽きるほど食べましたが、ミルクティというのが非常に面白く、尚且つ奥深い味わい生みだしています。
アールグレイの香りは前面に出ていますが、バターとミルクが雑味を打ち消し、食べることが出来る様になった濃厚ロイヤルミルクティーといった雰囲気ですね。
トップにかかっているレモンとホワイトチョコレートのアイシングは信じられない程に一体感があり、チョコレートが全体の旨味を引き上げ、レモンの酸味と香りが穏やかに後味を締めてくれます。
コーヒー
ほのかな苦味はありますが、コーヒーらしい酸味やクセは少なく、「ルパン」の製品は全体的に雑味を取り除く為に、丁寧な液体の抽出作業を行っていることがわかります。
大きなクルミがごろっと入っていますが、このローストされたクルミ自体の品質がかなり良く、芳ばしさとスッキリとした油分はコーヒーをまろやかにしてくれます。
こちらは比較的オーソドックスな味わいとなっていますが、香り高いキャラメルコーヒーとクルミの存在感は忘れられないインパクトがありますね。
渋皮栗(写真左)&レモン(写真右)
渋皮栗
主原料の最初にマロンペーストが来るほどなので、パウンドケーキの生地に栗きんとんとマロングラッセを入れた様な栗好きが歓喜するほどの力強さがあります。
岐阜産中津川の栗は非常に美味しく、個人的には最高峰のものと考えていますが、こちらに使われている渋皮栗はそのクラスです。
甘味が強めのマロングラッセはたっぷりと入っており、大きさも立派なので力強い味わいと栗の風味が堪能でき、歯応えも非常に良いです。
正直、これは日本の菓子を飛び越し、欧州の甘い菓子を彷彿させますが、ワインやブランデーと一緒に楽しむには最上級のパウンドケーキであり、個人的にNo.1ですね。
レモン
パウンドケーキのレモンアイシングは安っぽいものが多いのですが、「ルパン」のものはレモン果汁とレモンピールが非常にいい仕事をしており、酸味と香りが非常に豊かです。
他のパウンドケーキと比べると1番軽やかな口当たりであり、スッと口の中で消えていくぐらいに生地がふんわりとしています。
非常に澄んだ酸味と柔らかい生地、優しい甘さは正に爽やかと商品名通りでした。
総評
上品さはあまり感じず、むしろ、個性派揃いのグループアイドル並みに自己主張が激しく、どれもがトップクラスの歌って、踊れるアーティストみたいなパウンドケーキでした。
それぐらいに各種味わいが自己主張しているので、次回、1本まるごと買う時に非常に迷いますね。
パウンドケーキはおとりよせ界隈では群雄割拠の状態ですが、こちらの製品は頭一つ抜けており、素材と製法に手抜きを一切感じませんでした。
最初に「ルパン」の製品価格を見た時には若干高いと感じましたが、食べてみると価格以上の価値を持っている良品揃いでしたので、パウンドケーキ以外も試してみてください。