セールスポイント
・幅広い生菓子を取り扱っている。
・桜葉の和菓子を通年楽しめる。
・特徴的な和菓子が多く揃っている。
菓子処梅月園について
1931年、静岡県賀茂郡に創立された「菓子処梅月園(以下、梅月園)」は地元の素材にこだわり、安心安全に食べられる和菓子と洋菓子を手作りで製造しています。
創業当初から変わらぬ味を守りつつ、昔ながらの懐かしい和菓子は地元の方も良く利用しています。
又、富士山が良く見える静岡県には桜の名所が多数存在しており、伊豆観光にやってきた県外の方も「梅月園」で和菓子をよく購入していくそうです。
名物は桜葉の塩漬けを使った「さくら葉餅」や「さくらきんつば」、「桜ロールケーキ」などですが、よくある和菓子も一工夫されており、面白いものが多数取り扱っています。
レビュー
今回は色々な和菓子をバラ売りにて購入したので、製品のセールスポイントと一緒に紹介していきます。
購入した製品一覧
さくら葉餅
栗蒸し羊かん
餡どら燒き
梅どら燒き
松かさ最中 あずき餡/うぐいす餡
さくらきんつば
長八の龍(打物)
▼梱包箱と松崎町の観光案内パンフ。
桜葉の塩漬けは和菓子の定番素材ですが、静岡県松崎町から全国需要の7割が出荷されています。
▼注文したもの。
包装紙が全体的に高級感があり、様々な贈り物に使えそうですね。
さくら葉餅
松崎町の特産品の桜葉を楽しめる構成になっており、あんこが入った餅を桜葉2枚で包んであります。
上新粉で作った餅皮はしっとりとしており、桜葉のシャキシャキとした歯応えが見事な対比を作り出していますね。
▼中身。
餡はそこまで甘味が強くないサラリとしたこし餡を使用しているので、さくら葉の香気と塩気、旨味をしっかり堪能出来ます。
素朴ながらも風味が良く、一般的に食べられている桜餅(関東は長命寺桜餅、関西は道明寺桜餅)よりも桜葉が主役なのが面白いですね。
栗蒸し羊かん
滑らかな舌触りをした羊かんの上部に薄い栗を張り巡らせた本製品は切り分けずとも手軽に食べられる大きさになっています。
栗の風味を楽しめる様にする為に、全体的にあんこの甘さを控えめにしており、小豆の使用量も減らしていますね。
その結果、栗の甘露煮をしっかりと味わえ、価格的にも栗羊羹であることを考えればリーズナブルとなっています。
餡どら燒き&梅どら燒き
最近のスポンジケーキの様な生地ではなく、ふんわり・しっとりとした昔ながらのどら燒きの生地となっています。
「餡どら燒き」は上品な甘さの粒あんをたっぷりと使っており、生地の小麦粉の芳ばしさが楽しめるベーシックな和菓子ですが、クオリティが高いですね。
梅どら燒きには通常のどら燒きと区別出来る様に、梅の花が焼印としてあしらってあるので、袋から出して提供する時にも間違いません。
▼2つのどら燒きの中身。
梅どら燒きは手亡豆を使った白あんに、細かく刻んだ砂糖漬けの青梅がたっぷりと入っている類を見ないあんことなっています。
梅干しの様な酸味がある訳ではありませんが、梅の風味がしっかりと香り、時折、奥ゆかしい軽やかな食感の梅が顔出すのが嬉しいですね。
最近流行りのフルーツ大福や生ドラ燒きも美味しいですが、こちらの製品の様な純和風な果実で作ったどら燒きの方が和菓子としての完成度の高さを感じました。
松かさ最中 あずき餡/うぐいす餡
独特な松ぼっくりの形を模した最中のおかげで、挟んであるタイプでありながらも歯切れと口溶けが良く、物凄く芳ばしさがあります。
「あずき餡」はつぶあんとこしあんをミックスした様なバランスのあんになっており、大納言小豆を使用しているのでふっくらとしており、コクがありますね。
「うぐいす餡」は挽茶を加えた白あんに青インゲン豆が入っていることにより、最中のサクサクとした食感と餡のねっとりとした舌触りだけではなく、時折、大きな粒の弾力が楽しめます。
「あずき餡」も「うぐいす餡」も甘味が強く、「うぐいす餡」は「梅月園」の製品の中で一番甘くなっています。
さくらきんつば
粒あんと桜葉を堪能できる「さくらきんつば」は多数のメーカーが販売しているきんつばの中でも衣が薄くなっており、桜葉のシャキシャキとした歯応えが主張する作りになっています。
生菓子の和菓子は賞味期限が短いですが、本製品は約2周間と長いので、贈り物やお供え物などに使いやすいのも魅力的なポイントとなります。
▼小豆のツブツブ感が楽しめる。
ギッシリと詰まった粒あんは甘味が控えめであり、最近の和菓子らしい味わいとなっており、上品ですね。
長八の龍
黒糖入りのこし餡をザラメ入りの大粒小豆で作ったつぶ餡で包み、円形に整えてから表面に和三盆をまぶし、龍の顔を型押ししたものです。
「梅月園」では打物として販売されていますが、生菓子に近い性質を持っている為、実店舗では完全予約制の製品でしたが、通販では気軽に購入できる様になりました。
▼龍の顔を見やすく画像編集。
こし餡はさらしあんに近い味わいであり、アクをしっかりと抜いた上品な味とほのかな甘味に、黒糖の風味が僅かに香ります。
▼割った物。
表面の和三宝は良いものを使っている様であり、スッとした口溶けと共にふわりと優しい風味がします。
サクリとした和三盆の食感、大粒小豆のほっこりとした歯応え、口の中で優しく解けるこし餡の組み合わせは見事であり、和菓子の真髄を味わえますね。
総評
「梅月園」では桜葉を通年使いますが、ほとんどの商品では桜の花を使った塩漬けを使わず、桜葉だけを満喫できるのが良いですね。
又、「長八の龍」の様に高級な和菓子からリーズナブルな和菓子、洋菓子まで多種多様な製品が手に入るのも嬉しいポイントです。
「梅月園」での一番の人気製品は季節によって変わる上生菓子(練り切り中心)のセットですが、桜葉を使った菓子と「長八の龍」は是非一度は賞味してください。