セールスポイント
・新しいスタイルの麩菓子。
・チョコレートを堪能できるのに低カロリー。
・カリッとした食感とフワッとした口溶け。
いとふについて
1962年、京都市山科区に創業された「いとふ」は生麩と焼麩の製造・販売を行っている老舗のお麩屋であり、醍醐天皇が創建した門跡寺「勧修寺」の御用達です。
京都の伝統製法を守りつつも、新たな製品開発に余念が無く、お麩を使ったスイーツやスナックなどが新たな看板メニューとなりつつあります。
楽天では「京のお麩屋 いとをかし」という店名で営業しており、定番の生麩や生麩にあんこを詰めた「生麩まんじゅう」が売れ筋となっています。
お麩ショコラについて
「お麩ショコラ」はサクサクに焼かれた小さなお麩の周りに、各種フレーバーを混ぜ込んだチョコレートをかけ、更に、商品ごとに対応したパウダーをかけた新しいスイーツです。
麩菓子と言えば、黒糖を使った駄菓子のイメージがありましたが、本製品は軽やかな食感を活かしつつも、高級な麩菓子を「いとふ」は生みだしました。
現在(2022/09/05時点)、「ほうじ茶」「抹茶」「きなこ」「いちご」「クリームチーズ」「クーベルチュールチョコレート」の計6種類が販売されています。
白玉麩とは何か?
大きさはお菓子のボーロぐらいであり、主に吸い物に使われることが多いお麩です。
「いとふ」では特選麩(白玉麩)という商品名で販売しており、国産小麦粉を使用した生地を低温で焼き上げています。
豆知識:お麩の作り方
小麦粉と食塩水で生地を練り、粘りが出始めたら布などの袋に入れて、水中で晒しながらもんでいくと、ガム状のでんぷん質が残り、純粋なグルテンの塊が取り出すことが出来ます。
これを蒸したものが生麩(もち麩)、焼いたものが焼き麩、揚げた物が揚げ麩となります。
自宅でも作ろうと思えば作ることが出来ますが、少々手間なので一般的には家庭・業務用共に既製品を買います。
レビュー
今回紹介するのは「京のお麩屋いとをかし」の「お麩ショコラ 抹茶&ほうじ茶セット」です。
▼パッケージ。
箱の中には2袋入っており、こちらのセットでは6箱、計12袋と中々のボリュームがあります。
▼中身。
大きさは10~15mmとなっており、かなり小さめです。
ほうじ茶
共通点として使用しているココアバター(チョコレートの素)が良いものを使っているので、口溶けが良く、ホワイトチョコレートの様な優しい甘さがあります。
従来の麩菓子と異なり、白玉麩を使っていることでサクサクとした食感だけではなく、カリッとした歯応えも楽しめ、ユニークな食感はクッキーやパイなどとは全然違います。
又、お麩自体に油脂類が使われていないのが大きく、何時までも口の中で残る様なしつこい感じが一切なく、口の中は一切ベトベトとしないのが良いですね。
▼お麩ショコラの断面。
ほうじ茶を使ったお菓子は昨今のブームですが、見た目を抜かすとハイクオリティのものが多いのですが、こちらはコロンとした小ささが非常に可愛らしいです。
ほうじ茶の風味が強めになっていますが、苦味は抑えめになっており、芳ばしい香りはお茶として飲むよりも堪能できるのには驚きました。
チョコレートとほうじ茶の相性も良く、1袋当たり約120kcalの低カロリースイーツには思えないほどに濃厚なコクと深みがあります。
抹茶
「抹茶」は口にチョコレートの甘味が広がると同時に、抹茶のほろ苦さが味を引き締め、京らしいイメージをしっかりと残した上品な味わいです。
良い抹茶を贅沢に使ってあるので、緑茶を粉末にした様な安い抹茶にありがちな風味は全くなく、スッキリとした後味と鼻腔をくすぐる風味が素晴らしいですね。
又、「ほうじ茶」と比べると焼かれたお麩の甘い匂いと味が堪能でき、「いとふ」のお麩自体の美味しさの片鱗が伺えました。
総評
10mm程度の大きさしかないお菓子ですが、1つだけでもお茶全体の印象はしっかりと感じられ、甘味・コク・風味のバランスが非常に整っています。
お麩のサクサクとした食感とチョコレートと一緒に儚く消えてしまう様な口溶けは洋菓子よりも圧倒的に優れており、後を引きます。
見た目も贈り物にしやすい洗練されたデザインであり、子供からお年寄りまで様々な人に食べさせられる新たな和洋菓子でした。