本レシピのポイント
・調味料は少なめであり、包丁無しでも作れる。
・ナンプラーやしょっつるなどの魚醤ならなんでもOK。
・魚醤が入るだけでエスニックな味わいになる。
カオマンガイ(海南鶏飯)とは?
台湾・香港・マレーシア・シンガポール・タイなどの東南アジアの庶民料理でありながらも様々な工夫がされているのがこの料理です。
基本的には鶏油で生米を炒めたものを鶏肉を茹でた煮汁で炊き込み、鶏肉や薬味などを一緒に食べる料理になっています。
シンプルな料理ながらも多くの東南アジアで愛されている料理なだけあり、国ごとに呼び名が違い、タイではカオマンガイと呼ばれています。
その他の国では?
日本 海南風チキンライス
台湾や香港 海南鶏飯(ハイナンジーファン)
マレーシア・インドネシア ナシ・アヤム
ベトナム コム・ガー
カンボジア バーイモアン
材料
精白米 2合(約300g)
水 330~360cc(要調整)
鶏ガラスープの素 小さじ2
生姜 5g
コショウ 適量
鶏もも肉 200~300g
A
濃口醤油 大さじ2
魚醤 大さじ2
ガーリックパウダー 小さじ1
生姜で唯一包丁を使う程度なので、チューブの生姜を利用するとなお楽になります。
魚醤と書いているのには理由があり、大抵の魚醤なら大抵合うのでざっくりと表記しました。
コストパフォマンスでは「ユウキ」の「ナンプラー」が安くて、ボトルが小さいのでオススメですが、今回は冷蔵庫にあったしょっつるを使っています。
薬味は日本人ならば長ネギや生姜などの定番の薬味がオススメですが、個人的には茹で野菜や浅漬などさえあれば十分です。
作り方
1.炊飯器に精白米と水、生姜を順番に入れる。
2.鶏もも肉は皮目を下にし、身の方にコショウを少し多めに振る。
本来は皮目から鶏油(チーユ)を取り、生米を炒めますが、それらの工程をまとめて済ませる為に、上記の順番(1と2)を守ってください。
鶏皮を下にすることで鶏油が米に染みやすくなり、コショウは肉自体にマスキングしやすくなります。
3.炊飯器で炊く。
使用する炊飯器によって異なりますが、炊き込みモード(具材を途中で入れる炊き方)では鶏肉に火が通りませんので、通常の白米を炊く時と同じ設定である30~60分かけて炊飯するモードにしてください。
又、鶏肉をカットしないのは肉自体の美味しさを逃さず、炊飯器でじんわりと加熱することで鶏肉がしっとりと仕上がります。
その代り、通常は鶏肉の茹で汁を使うので鶏の味がしっかりと出ますが、この作り方は肉汁を逃しにくい作り方なので、鶏ガラスープで味を補強しています。
4.鍋にAの調味料を全て入れて、加熱する。
「S&B」の「キッチン ガーリック」はハッキリ言って、その他の純粋な粉末タイプのガーリックと比べると数段味が落ちます。
というのは、これにはデンプンやら食塩などで味を変えているからですが、デンプンのおかげでトロミを付けるという方法が唯一出来ます。
通常のニンニクを用いる場合にはすりおろしたものを入れ、片栗粉でとろみをつけてください。
といっても、特にトロミを付けなくとも美味しく作れるので豆知識程度に押さえておいてください(笑)。
5.好みの目玉焼きを作る。
6.鶏肉を食べやすい大きさに解す。
盛り付け
タレは味が強めになっているので、調整しながらかけるようにしてください。
現代の日本では魚醤はあまり馴染みがあるとは言えない調味料なので、食べやすい様に濃口醤油で割っているのがポイントです。
炊飯器で鶏肉をそのまま炊き込むと思いの外しっとりと仕上がることを覚えておけば、様々な時短料理が作りやすくなります。
炊く時の水加減さえ失敗しなければ100%成功する料理なので、料理が得意でもない人にもオススメです。
米だけ余ってしまった!
レシピの分量的にはその心配はあまり無いと思いますが、炊いた米だけが余った場合は冷凍しておき、鶏の酒蒸しや照り焼きなどを載せて違う美味しさを楽しむことが出来ます。
鳥の旨味を十分に吸っている米は様々な料理に使うことが出来るので、多めに作っておくと非常に便利です。