セールスポイント
・中国食品メーカー「老干媽」のピリ辛青菜漬物。
・シャキシャキとした歯ごたえと風味が良い。
・料理に合わせて使うとより美味しくなる。
老干媽(ロウカンマ)について
「老干媽」は創業してから20年余りという比較的新しい中国の食品メーカーですが、宣伝や融資などの経営手法を使わず、料理一本だけで小さな屋台から世界50カ国に輸出するほどに成長した会社です。
「老干媽」は中国語で『おふくろさん』という意味であり、この様な変わったメーカー名になったのには理由があります。
中国貴州省にて陶華碧さんという女性が庶民的な安い食べ物を屋台にて販売していた所、近くにいた下宿していた学生が大勢通っている内に陶華碧さんは「老干媽」と呼ばれる様になりました。
勿論、学生以外にも客が多くおり、中でもトラッカーは特性のテーブル調味料である具材入りのラー油を土産用に購入することが多く、あまりにも評判が良かったので会社を設立するのに至りました。
日本と中国のラー油は違う
日本では液体だけの澄んだ調味液をラー油としていますが、中国でラー油と言えば唐辛子を濾さずに油と一緒に保存したものを指しており、唐辛子と液体の両方を使います(地域差はあるかもしれません)。
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【プロレシピ】10分で本格中国式ラー油【手作り調味料】
・10分で中国式ラー油を作ることが出来る。
・唐辛子のタネを使うので、しっかりとした辛さを楽しめる。
・豊かな香りがあり、手作りする価値がある。続きを見る
ラー油については全て書くと長くなるので、以前投稿した手作り中国式ラー油の記事に細かく載っているものを参考にしてください。
老干媽の香辣菜について
青菜を唐辛子、食塩、八角、花椒、茴香で漬け込んだ貴州名産の1つだそうです。
シャキシャキとした青菜と麻辣味が楽しめる如何にも中国テイストな中華漬物はそのままごはんの上に載せて食べるのが基本です。
特に中華粥と一緒に食べるのが人気らしく、朝食のおかずとして中国では重宝されています。
レビュー
今回紹介するのは「老干媽」の「香辣菜」です。
▼パッケージ。
▼青菜と唐辛子がたっぷり。
日本の高菜漬けは2年ほど漬け込むかなりの古漬けですが、「香辣椒」は長期熟成させているものよりもフレッシュで歯ごたえがあり、シャキシャキ・ザクザクとした音が心地よいです。
漬物としてはそこまで塩気とクセが強くなく、五香粉(ウーシャンフェン、特に八角の味が強め)ほど強烈な風味がないのが様々な国で受けているポイントでしょう。
塩気の強さからこれは強い乳酸発酵を促すものではなく、歯ごたえとほのかな旨味で中華料理に合う漬物を目的として作られていることがわかります。
タネがたっぷりと入っていますが、中国式ラー油や中華料理ではタネも一緒に利用するので物珍しい訳ではありません。
▼中華粥との相性は最高。
米が細かくなっている中華粥は最低でも1時間煮る必要がありますが、ほんのり香るゴマ油の風味と鶏ガラスープの旨味はこの漬物と非常に相性が良いです。
シャキシャキとした「香辣菜」が加わることでおかゆも雰囲気が随分と変わり、ピリッとする唐辛子の刺激と香辛料の風味により豊かな味わいになります。
管理人はお粥を炊飯器や圧力鍋で作ると味がだいぶ落ちるのでかならず普通の鍋で作りますが、炊飯器や圧力鍋で作る場合は仕上げにゴマ油と鶏ガラスープの素を少し入れてあげると少しは似てくれます。
中国では朝からお粥を食べる習慣がありますが、朝粥を食べると眠っている身体に活が入った気になり、「香辣菜」が結構辛いのでコーヒーよりも目が覚めます(笑)。
台湾風混ぜそば 魯肉麺(ルーロメン)
とある日に適当に作っていた魯肉麺に『香辣菜をトッピングしたら美味しいんじゃないか?』と思ったら大成功でした。
が、適当に作っていた為、レシピは存在していません(笑)。
台湾風混ぜそばには八角の匂いが強めの五香粉が使われている為、「香辣菜」と少し似ているので間違いない使い方の1つだと思います。
中華風ステーキチャーハン
材料
A
米 2合(300g)
水 360g(要調整)
鶏ガラスープの素 大さじ1
炒め油 適量
香辣菜 大さじ2
炊きあがった米 全部
卵 2個
B
牛脂
ステーキ肉 1枚
塩コショウ 少々
C
醤油 大さじ4
紹興酒 大さじ2
砂糖 大さじ1
作り方
1.Aの材料でご飯を固めに炊く。
2.Cのタレを鍋で軽く加熱する。
3.牛肉は塩コショウをして牛脂で焼く。
4.香辣菜を油で炒めたらチャーハンを作る。
5.盛り付けたら完成!
卵チャーハンに「香辣菜」を入れて、牛ステーキを載せた丼みたいな料理です。
チャーハンの香辛料は使わずとも「香辣菜」の風味だけで十分楽しめ、チャーハンと牛肉、甘辛いタレを一緒に味わうことで複雑な旨味へと変わります。
このレシピでは牛肉を使っていますが、どんな肉を使っても美味しく仕上がるので好きなもので料理してください。
総評
激辛の領域ではないので料理に使うとそこまで主張しませんが、そのままスプーンで食べるとアイスクリームやラッシーが欲しくなる程度には辛いです(笑)。
そのままご飯や酒のあてにするのにも悪くはありませんが、本領発揮するのは何かに添えて、シャキシャキとした食感とほのかな香辛料の風味を何かにプラスした時だと思います。
色々と使い勝手が良く、強すぎる素材でなければほとんどの物に合う良い漬物(調味料?)でした。