本レシピのポイント
・10分で中国式ラー油を作ることが出来る。
・熟成時間が長いほど香りと辛味が強くなる。
・唐辛子のタネを使うので、しっかりとした辛さを楽しめる。
・豊かな香りがあり、手作りする価値がある。
・辛味は油の量を減らせば幾らでも辛く出来る。
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【プロレシピ】アレンジし放題「食べるラー油」
・自分でカスタマイズしやすい食べる辣油の作り方を記した記事です。
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以前、投稿した手作りラー油の記事に対して問い合わせがあり、『食べるラー油ではなく、手間が掛からないラー油の作り方が知りたい』という内容でした。
なので、今回はシンプルながらも辛味と香りが強いラー油作りのレシピを紹介します。
時間は10分しかかからず、コストパフォマンスでも優れているので市販のラー油に飽きたら作ってみてください。
ラー油のあれこれ
ラー油(辣油)とは唐辛子などの香辛料を植物油の中で加熱して辛味成分を抽出した調味料であり、「辣」とは熱を伴う辛さのことを表しています。
かつて、ラー油といえば中華屋やギョーザ屋などにポツンと置いてあるプッシュすると液体が出てくる「S&B」の「ラー油」しかほぼ見かけませんでした。
現在でも特に興味がない人はラー油といえば、コレを想像すると思うので現在取り扱われているラー油の特徴をまとめてみました。
中国のラー油の特徴
日本では液体のみのラー油が常識となっていますが、中国では逆にラー油を作る際に抽出したほんのりと芳ばしい香辛料を入れたままものがスタンダードです。
沈殿した香辛料と共に油をすくい、日本のラー油と比べると辛味と風味が強めになっているのが特徴です。
今回紹介するレシピはこちらの中国式ラー油の方になります。
日本のラー油の特徴
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【プロレシピ】アレンジし放題「食べるラー油」
・自分でカスタマイズしやすい食べる辣油の作り方を記した記事です。
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日本ではラー油が注目されるきっかけとなった沖縄系ラー油と言われるものがあり、「石垣島ラー油」や「くめじまラー油」などがブームの発端になりました。
これらは辛味はやや控えめにして、様々な香辛料を使うことにより旨味と香りを楽しめるのが特徴です。
その後、「桃屋」の「辛そうで辛くない少し辛いラー油」(通称:食べるラー油)がブームになり、多種多様な形態のラー油が販売されました。
しかし、旨味が格段に上昇した反面、風味と辛味のあるものは減った傾向にありますね。
需要は高まったが日本のラー油はほとんどが割高
日本のラー油の多くはごま油やサラダ油で唐辛子を煮出したシンプルなものが多く、油と唐辛子の辛さだけを感じさせるものが多いです。
様々なメーカーが販売していますが、瓶のサイズが小さいものが主流なのでラー油は割高なものが多くなっています。
更に、様々な香辛料を利用しているタイプは値段が更に跳ね上がり、「薬膳島ラー油」や「石垣島ラー油」などは送料も相まって、最早高すぎて買う気がしません(笑)。
それでも人気のある商品には違いはないので、興味がある人は買ってみても良いかもしれません。
材料
A
ごま油 250cc
長ネギ 適量
生姜 適量
B
鷹の爪 15g
一味唐辛子 5g
八角 2かけら(1個から2片取る)
ホールコショウ 1g
ホール花椒 2g
スーパーでは鷹の爪はプライベートブランドのものか、「ユウキ」のものを見かけることが多いです。
なので、「ユウキ」の唐辛子を使う場合には一袋(20g)だけですまし、一味唐辛子を用意しなくとも問題ありません。
管理人は家庭菜園で育てものを利用しており、唐辛子は虫よけになるぐらいの存在なので、プランターで育てるもの安くてオススメです。
油をブレンド!
油に関してはごま油だと濃厚な風味とコクを楽しめ、サラダ油を使うとサッパリと仕上がります。
ごま油とサラダ油を1:1の割合で作るとごま油のコクと香りを軽減することにより、香辛料の風味が強く感じられるメリットがあります。
作り方
1.ネギの青い部分と生姜の薄切りを160℃の油で揚げる。
油に最初からネギと生姜を入れてから加熱してもOKです。
2.唐辛子のヘタだけを取り除く。
辛味を出すには唐辛子の外側ではなく、中にはいっているタネを使うのがコツです。
3.Bの材料をミキサーでサラサラになるまで挽く。
4.ネギと生姜がきつね色になったら油から取り出す。
5.火を落としてから、一味唐辛子とミキサーにかけたBを入れる。
6.ハシで軽くかき混ぜてほぐす。
7.粗熱が取れたら消毒したビンに入れる。
急な加熱により万が一、瓶が割れることを考えて少しだけ冷ましてから入れています。
使い方
煮出して作る場合は辛味がしっかりと出ますが、このレシピの様に香辛料と油を楽しむ中国式の場合は寝かす時間と共に赤い色が濃くなり、風味が強くなります。
最低限1日寝かすことで使うことが出来ますが、1週間ほどすると色と風味がビックリするほど変わるので出来たてと味比べをしてみるのも楽しいでしょう。
液体の部分は辛味は中辛ぐらい?(基準がわかりませんが笑)に当たりますが、このラー油はかき混ぜて使うのが前提です。
なので、控えめな辛さを求めるときは上澄みを、風味と辛味を求めるときは混ぜて使ってください。
風味を強化する裏技
このレシピでも十分に美味しく、香りも複雑に感じることが出来ますが、更に複雑にしたい場合は七味唐辛子を投入してみましょう。
七味唐辛子にはゴマや陳皮(みかんの皮)、山椒などのラー油と相性の良い素材が入っていることが多く、手軽に変化させることが出来ます。