本レシピのポイント
・歯ごたえではなく、肉の旨味に特化した揚げ方。
・骨付き、衣なしの中国式。
・足りない歯ごたえは長ネギを多めに入れることでフォロー。
油淋鶏(ユーリンチー)とは?

日本人にも馴染みがあるユーリンチーは日本の中華料理屋では「若鶏の唐揚げ ネギ香味たれ」などとメニューに記載されている事もあります。
日本の場合は「骨なし・衣付き」が主流であり、薄味のカリッとした唐揚げにソースを掛けたものが多いですが、中国では「骨付き・衣なし」がスタンダードです。
「骨付き・衣なし」は歯ごたえでは日本式に劣りますが、低温の油でゆっくりと鶏肉を加熱するのでしっとり・柔らかに仕上がるのがメリットです。
ソースは長ネギをたっぷりと入れ、醤油や生姜、砂糖、酢などで味付けし、サッパリと仕上げることが多い傾向にあります。
材料

骨付き鶏もも肉 1本
塩        少々
揚げ油      適量
タレ
長ネギ  1/2本
生姜   5g
鷹の爪  1本
黒酢   大さじ1
濃口醤油 大さじ1
日本酒  大さじ1
砂糖   小さじ2
片栗粉  少量
水    片栗粉の2倍
ポイント
とろみをつけないと少々味が薄くなるので、ごく僅かなトロミを付けることで味のバランスが良くなります。
薄味が好みの人はとろみを付けずに、味が濃いのが好きな人は適度にとろみを付けてください。
タレ作り
1.生姜はみじん切り、長ネギは粗いみじん切りにする。

長ネギはこの料理の唯一の歯ごたえの変化を作るために、粗めにするのがポイントです。
2.鷹の爪はタネを取って輪切りにする。
3.片栗粉以外の調味料をすべて入れて少し沸かす。

4.弱火にして、タレと長ネギを混ぜ合わせる。

好みで片栗粉でとろみを付けてください。
鶏肉を揚げる
中華式フライドチキンは本来、丸鶏を低温の油で1時間以上回し掛けてゆっくりと火を入れていく非常に面倒な料理です。
鶏肉の美味しさを100%味わえる方法ですが、流石に面倒なので160℃の油で揚げていきます。
1.塩を軽く塗り込んだら、160℃の油で皮目を下にして20分揚げる。

2.200℃にして、3,4分揚げて少しだけ皮目をカリッとさせる。
160℃では油がほぼ跳ねませんが、200℃にすると油が跳ねる事もあるのでフタやオイルスクリーンを備えて調理をすることをオススメします。
3.クッキングペーパーで挟んで油をしっかりと取る。

素揚げの場は全体的に油切れが悪くなるので、しっかりと油を拭き取りましょう。
盛り付け

鶏肉をドーンと皿に載せたら、タレをかけて完成です。
普段見慣れない大きさに感じますが、骨を除くと150~200gになるのでそこまでボリュームがあるわけではありません。
ハシでも肉をほぐすことは出来ますが、食べやすくするために包丁で骨にそって切れ目を入れておくと良いでしょう。
黒酢を使ったのは米酢よりもマイルドであり、ユーリンチーの長ネギを活かせるからと考えているからです。
酸味とネギの香り、ほのかにピリッとするタレとしっとり柔らかな鶏肉、骨の旨味を存分に楽しんでください。
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