セールスポイント
・ザネッティ社製のものをレシピと併せて紹介。
・塩気がやや強く、ミルク感のあるハードチーズ。
・パルミジャーノ・レッジャーノとは違った美味しさ。
ペコリーノ・ロマーノについて
ペコリーノ・ロマーノはイタリアのDOP指定チーズであり、ラツィオ州とサルディーニャ州のみで作られたハードチーズです。
ペコリーノは羊の乳から作ったチーズを指し、ロマーノはこのチーズが元々ローマ近郊で伝統的に作られていた為に名付けられました。
2000年以上前のローマ帝国の時代から食べてきたとされているペコリーノ・ロマーノは保存目的で作られていたという理由もあり、塩気が強めなのが特徴です。
外見は白色で、円柱形の硬質チーズですが、グラノ・パダーノと同様にやや柔らかめになっており、パルミジャーノ・レッジャーノの様に物凄く硬い訳ではありません。
例外的にペコリーノ・トスカーノというトスカーナ地方などで作られているペコリーノは塩気がマイルドでそのまま食べられているそうです。
DOPについて
「デノミナツィオーネ・ディ・オリージネ・プロテッタ(保護原産地呼称)」の略表記で、イタリアにおける偽りの無いお墨付きマークを表しています。
どの様にして使う?
塩気が強い為、そのまま食べるのにはあまり向いておらず、薄く削るか粉チーズにしてからトッピングや塩の代わりに使うのが基本となります。
逆に、塩気を活かして酒のおつまみにするのもアリかもしれませんが、基本的には何かと組み合わせるのはパルミジャーノ・レッジャーノと一緒ですね。
本場のカルボナーラやアマトリチャーナなどのパスタ料理ではパルミジャーノ・レッジャーノではなく、こちらのペコリーノ・ロマーノを使用しています。
パルミジャーノ・レッジャーノと比較されがちだが...
基本的に色々と違うのですが、日本人は兎に角パルミジャーノ・レッジャーノが好きな人が多く、粉チーズといえば『パルミジャーノ!パルメザン!』と思う人が多数です。
そのせいか、楽天やAmazonなどのECサイトを見ていると『パルミジャーノと比べて~』のくだりが多く見られました。
しかし、これは間違った意見と考え方であり、チーズには色々な使い方や特性があるので一緒くたにするのはそもそもおかしいです。
薄口醤油と濃口醤油、たまり醤油、再仕込み醤油、魚醤などの使い方が全て一緒だと言っている様なものですね(笑)。
パルメザンチーズについて
日本でパルメザンチーズとして販売されている粉チーズは大抵が日本かアメリカで作られたチーズであり、パルミジャーノ・レッジャーノとは別物です。
意外と勘違いされていることが多く、値段がかなり違うので区別出来る様に覚えておいてください。
レビュー
今回紹介するのは「ザネッティ」の「ペコリーノ・ロマーノ 1kg」です。
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▼この様にピチッとパックされていました。
▼袋から出したものです。
熟成期間がそこまで長くないので、比較的瑞々しさが残っており、触るとしっとりとしています。
▼カットしたものです。
何度も塩辛いと先述しているのでお察しだと思いますが、この様な形で食べてみると塩気が強すぎます(笑)。
ですが、同じ羊の乳から作られているフランスのブルーチーズ、ロックフォールと比べるとそこまでクセが無く、しっとりしているのでミルクの様なフレッシュな風味が楽しめます。
確かに、パルミジャーノ・レッジャーノと比べれば塩分が強く、熟成期間も1/2程度なので旨味は控えめになっています。
ですが、それ故に素材を引き立てるという意味では名脇役であり、パルミジャーノ・レッジャーノの様に主張しすぎないので料理のしがいがありますね。
鮭のムニエル~チーズパン粉添え~
パン粉を炒めて水分を飛ばしてから、削ったペコリーノ・ロマーノとパセリの粉末を入れ、ムニエルに載っけるだけの簡単レシピです。
ですが、これが肉や魚の旨味を程よく補強してくれるので殆どの焼き物に使うことが出来ます。
サクサクとしたパン粉、ほんのりと香るチーズとパセリは手軽ながらも本格的な味わいであり、油と塩分が控えめなので意外とヘルシーです。
本場の元祖カルボナーラ
材料
パスタ 120g
パンチェッタ(ベーコン可)50g
粉チーズ 20g
卵黄 1個
黒胡椒 適量
ポイント
生クリームが入らないので、茹で汁を多めに使って滑らかに仕上げるのが美味しく作るコツです。
ダマにならない様に慣れるまではボールで丁寧に作ることをオススメします。
作り方
1.パンチェッタを細い短冊切りにして炒める。
2.好みのパスタを茹でる(塩は少なめ)。
3.パンチェッタと卵黄、粉チーズをボールで混ぜる。
4.茹で上がったパスタとソースを絡める。
5.粗挽きコショウを降ったら完成!
パスタと豚肉の旨味を存分に楽しめ、ペコリーノ・ロマーノ特有の香りとほのかな旨味がとても相性が良いですね。
管理人はパスタの味が良いのならペコリーノ・ロマーノ、パスタの味が並程度ならばパルミジャーノ・レッジャーノと使い分けています。
それぐらいパルミジャーノ・レッジャーノは強烈な旨味を持っており、他の素材の上に立ってしまいます。
ですが、ペコリーノ・ロマーノならば調味料と同じ感覚で使うことが出来、旨味たっぷりのチーズ粉末入りの塩という雰囲気となっています。
粉チーズ入りフライドチキン
材料
鶏肉 300g
黒胡椒 少々
ペコリーノ・ロマーノ 大さじ3
小麦粉 大さじ1
片栗粉 大さじ1
生のニンニクや生姜などを使うとダマになってしまい、カリッと仕上がりにくくなるので足したい場合は乾燥させたものを使用してください。
作り方
1.鶏肉を一口サイズにカットする。
2.全ての調味料と肉を和える。
3.20分ほど寝かしたら160℃の油で揚げる。
4.180℃の油で二度揚げしてカリッと仕上げる。
粉チーズを衣に加えることで唐揚げやフライが更にカリッとた歯ごたえに仕上げられ、ニンニクや生姜などが無くともコクが出せます。
ただし、シンプル故にそれなりの品質の鶏肉を使わないと臭みを感じるかもしれない所には注意してください。
上手に揚げることが出来ると、ペコリーノ・ロマーノのミルクの風味が楽しめ、衣が厚くないので揚げ物としてはサッパリとした後味になります。
総評
日本では粉チーズといえばパルミジャーノ・レッジャーノが高評価であり、塩気の少なさと旨味が強い所が日本人の嗜好にとても合っているのでしょう。
ですが、旨すぎるチーズなので素材の味を無くしてしまうこともあるので、使い分けが大事です。
管理人の様に1キロ単位で購入する人は稀だと思いますが、パルミジャーノ・レッジャーノとペコリーノ・ロマーノは比較的通販以外でも手に入れやすいので、入手できたら味比べをしてみると楽しいですよ。
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