セールスポイント
・味噌味がしっかりと染みている。
・素材の臭みや癖を消しつつも、素材の味は凝縮。
・旨味が強く、日本酒のあてに良い。
菅野漬物食品について
1940年、福島県南相馬市に創業した「菅野漬物食品」は発酵食品を中心に製造・販売を行っているメーカーであり、様々な漬物を取り扱っています。
看板メニューはしそ醤油味の「相馬きゅうり漬」であり、キュウリを二段仕込み(下漬けと本漬け)することで乳酸発酵の旨味をたっぷりと蓄えると同時に青臭さを除去しています。
漬物屋でありながらも「タマゴヤ」とパッケージに記載されている理由は創業当時には卵を取り扱っていた所、「玉子屋」と呼ばれていたからですが、現在は玉子の製品は一切扱っていないのが少し紛らわしいですね(笑)。
みそ漬処 香の蔵とは
菅野漬物食品では醤油漬けを中心に取り扱っていましたが、高級な味噌漬け食品を取り扱っている専門店「みそ漬処 香の蔵(こうのくら)」を福島県南相馬市に開業しました。
人気が高い製品としては「蔵醍醐シリーズ」の「あん肝のみそ漬」と「クリームチーズのみそ漬」ですが、現在(2023/04/07時点)では以下のラインナップがあります。
蔵醍醐のラインナップ
蔵醍醐 クリームチーズのみそ漬
クリームチーズの味噌漬け
クリームチーズの仙臺(せんだい)みそ漬
クリームチーズのオリーブみそ漬
クリームチーズの南蛮仙臺みそ漬
クリームチーズの純米酒粕漬
クリームチーズの八丁みそ漬
クリームチーズのトリュフみそ漬
醍醐とうふ(豆腐の味噌漬け)
麻辣クリームチーズのみそ漬
黒胡椒クリームチーズのみそ漬
レッドチリオリーブ
オリーブとチーズのバジルトマト
鰹出汁クリームチーズのみそ漬
黒胡椒トマトオリーブ
燻鴨(かおりがも)のみそ漬
レビュー
今回紹介するのは「みそ漬処 香の蔵」の「あん肝のみそ漬」と「蔵醍醐 クリームチーズのみそ漬 ハーフ」です。
▼パッケージ。
1つ1つがこの様な化粧箱に入っており、「香の蔵シリーズ」の詰め合わせは贈り物として非常に人気があります。
賞味期限は製品によりますが、60~90日程保つものが大半なので、冷蔵庫にストックしておくと便利です。
▼しっかりと包装されている。
たっぷりの味噌に各種製品が漬け込まれており、味噌を拭ってからカットするだけです。
製品によってはガーゼで包まれているものもあるので、取り扱いが楽になっています。
▼あん肝のみそ漬の盛り付け。
あんこうの肝と言えば下処理したものを蒸してからポン酢で食べる居酒屋の定番メニューが一番に思いつくと思いますが、これはその料理を上回る出来ですね。
封を切ってみると嫌な生臭さは一切なく、甘みのある味噌や麹、日本酒などの風味...一言で表現するならば吟醸香が漂っています。
食してみても嫌な香りは無く、上等な日本酒を呑んでいる様な香りがする上、味噌のコクがしっかりと芯まで染みていますね。
味付けは米みそに黒糖・本味醂・日本酒・酒粕などであり、味噌の塩気よりも甘味の方が主張しており、複雑な旨味を持つ甘味噌に酒粕を加えた様な味わいとなっています。
▼味噌が中心部まで染みている。
なので、甘めの酒よりも辛口の日本酒や麦焼酎のお湯割などが良く合い、お酒に強い人ならばオンザロックの焼酎もオススメです。
食感に関しては蒸したあん肝と比べるとかなり水分が抜けているので、非常にねっとりとしていながらも魚の肝とは思えない滑らかさがありますね(沖縄名物の唐芙蓉ぐらい)。
全体量は少なめですが、この手のおつまみはカラスミやウニ同様にたっぷり口に含むものではなく、チビリチビリと舐めるかの様に食べるぐらいでも強い旨味とコクを堪能することが出来ます。
▼クリームチーズのみそ漬。
「あん肝のみそ漬」が美味しかった為、追加購入したのがこのシリーズの発端である「蔵醍醐 クリームチーズ」です。
基本的な味わいは「あん肝のみそ漬」と同じですが、白ワインを味噌に加えることでほのかにフルーティな風味がありますね。
クリームチーズ自体に酸味がある為か、最初は水分が抜けた濃厚なチーズの旨味と味噌の味わいが口の中に広がりますが、後味はスッキリとしています。
家庭で作る味噌漬けは大抵二度漬け(1回目は脱水しつつ下味を付け、2回目は新しいタレに漬け込む)をしない為、単純なクリームチーズの味噌漬けとは言え、別物と感じる人が多数いるでしょう。
総評
クリームチーズのみそ漬は今では珍しくないかも知れませんが、ブームの作り手の1つであるメーカーなだけはあり、非常に良い仕事をしています。
特に、「あん肝のみそ漬」のクオリティが高く、発酵食品の奥深さには驚かされました。
『ご飯のお供にも良い』というレビューもありますが、このシリーズはやはり酒と一緒に楽しむのが王道だと感じたので、少し高いお酒と一緒に楽しむことをオススメします。