数年かけて実食したので全ての製品が写真に写っていません。
総合計 ブランド44/200種以上実食
以下に管理人が注文/食した製品とメーカーを記載。
普通の味噌汁
塩分減塩タイプ
本記事について
数え間違いがありそうですが、2年以上かけてフリーズドライの味噌汁を200種類以上試食した結果、ほとんどのメーカーを網羅出来ました。
その中でも良かったものを中心に紹介しているのが本記事のメインコンテンツであり、値段と味の両方を考慮した上で厳選しました。
ただし、ギフトセットの一部に含まれるオリジナルブランドの味噌汁(恐らく、OEM品が多数)はキリが無いので一部しか試していません。
又、減塩味噌汁は残念ながら今回は良いものが見つからなかったので、減塩志向の方にはあまり役立たなかいかもしれません。
色々な味噌汁の疑問コーナー
味にはあまり関係無いお話ですが、知っていると役に立つ情報だけをピックアップしています。
興味がない人はコチラをクリックorタップして、商品紹介のページまで飛ばしてください。
フリーズドライについて
水分を含んだ食品や材料を-30℃程度で急速に凍結し、更に減圧して真空状態にすることで水分を昇華させて乾燥させることです。
と言う様な話をつれづれ書いてもしようがないので、ざっくりとした説明を記載します。
1.材料を凍らせることで食材を頑丈に。
2.氷に圧をかけると不思議現象で氷がいきなり水蒸気に。
3.熱を加えないので栄養素がほぼ壊れない。
4.形は保っているが、水分が抜けた所がスカスカに。
5.スカスカな部分が非常に水分を吸いやすい。
上記の点からフリーズドライの美味しさは加工する前の材料の美味しさがものを言うことがわかり、野菜のカット方法や下処理などは通常の料理と同様に手間をかければ美味しくなることがわかります。
何故、味噌と具材で2つのブロックに?
味噌と具材を2つのブロックに別けることで各種素材の旨味や風味を加工中に損ねません…とされていますが、色々な製品を実食した所、1つだろうと2つだろうと極端に素材の風味が落ちた印象はありませんでした。
製造工程の都合や安い素材でも美味しく作る為などと様々な理由があるのでしょうが、インスタントの味噌汁のクオリティは出汁と味噌、具材と素材の値段による物が大きいと個人的には結論を出しました。
インスタント味噌汁は身体に悪い?
管理栄養士である管理人は『味噌汁は身体に良いのか?』という話をよく尋ねられますが、減塩が必要な人出ない限り良いものだと答えています。
インスタント味噌汁の場合は野菜の栄養価をたっぷり取るのには不向きですが、食卓に1品増えれば満足感が増し、ご飯の食べる量とおかずの量を多少減らすことが出来ます。
ただし、健常人でも1日3食も味噌汁だけではなく、スープ類を飲んでいる場合には塩分の取りすぎは高確率になり得るので、飲み過ぎには気をつけてください。
本当に減塩をしないと行けない高血圧の人はそもそも汁物はNGですので、減塩みそ汁も諦めましょう(減塩といっても、そこそこの塩分が結局入っている為)。
最強の味噌汁とは
インスタント味噌汁と調べると検索欄に『最強』という謎のワードが出てきますが、個人的に最強の味噌汁は野菜たっぷりの豚汁となります。
豚汁は兎に角、大抵の野菜をぶっこんでも美味しくなり、おかずも不要な程度のタンパク質と脂質が取れるのでご飯だけ用意すれば問題なく、おかずの塩分が味噌汁に回されているので減塩対策にもなり得ます。
極論にはなりますが、人参と小松菜をドサッと豚汁に入れれば大体の栄養素は取れ、1ヶ月に1回程にレバーの焼き鳥を1本食し、カルシウムのサプリを1日に1粒取れば意外と栄養バランスが整います。
ご飯を食べ過ぎる人の場合はトマトの丸かじりか、レタスや水菜などで作ったサラダを食事に加えればダイエットも難しくありません。
リーズナブルながらも良品
色々なメーカーが競って販売しているのが高級品では無く、利用者の多い製品となっています。
結果、競争が激しい為、オススメだった製品が何度も販売中止になるという残念な事が試食段階中で起こりました(笑)。
その結果、割りと定番製品である2商品しかオススメできませんでしたので、無難に通販での味噌汁の購入を考えている人は「金のだし」か「しあわせいっぱい おみそ汁」が良いでしょう。
金のだし/アマノフーズ
フリーズドライの味噌汁は一杯100円付近の製品が普通であり、スーパーで販売されている高級品のラインナップ「いつものお味噌汁 贅沢」と比べると具はかなり少ないですが、出汁の味が良いですね。
その出汁の良さの正体が鰹節と昆布などをブレンドした混合出汁の仕上げに、再度、香りが強い鰹節を仕上げに使うことで風味を高めています。
完全無添加の味わいとはいきませんが、塩分と化学調味料が主張しがちなインスタント味噌汁の中では、この価格帯でまろやかな味わいはかなり頑張っている印象ですね。
上記の点から通販でも人気がある理由がわかり、贅沢シリーズと異なり、通販限定品となっているのも評価が集中する理由の1つでしょう。
しあわせいっぱい おみそ汁/コスモス食品
「コスモス食品」はフリーズドライ製品一筋のメーカーであり、味噌汁以外にも吸い物やスープ、ポタージュなども販売しています。
伝統的な味噌蔵の味噌をブレンド(最大8種も)し、使用した具材ごとに様々な味噌と出汁を組みわせた上で、国産の生きのこを4種類使ったり、茄子を炭火で手焼きするなどの工夫をしています。
▼価格の割に具材が多く、味も良い。
又、天然出汁にこだわっており、鰹節と昆布の合わせ出汁をベースに、鰹節の粉末やホタテエキスなどで風味と旨味を補強しているので、インスタントでありながらも力強い味わいを生み出しています。
具材のパターンの豊富さと購入しやすい価格、味噌汁自体の旨味と風味などと総合点一位はこちらの製品なのは間違いないでしょう。
ラインナップも豊富
味噌汁だけで12種類あり、おかゆやスープ、吸い物などもあるので飽きが来ません。
高級品な本格志向
味噌屋が作るフリーズドライ味噌汁は1食200円超えする代わりに、化学調味料を控えめor不使用なものが主流であり、具沢山となっています。
高級なものが多く、ギフトに用いられる傾向が強いのでレビューの数がかなり少ないですが、インスタントとは思えない手作り感のある味わいが楽しめます。
蔵碗/佐野みそ
本店は東京亀戸、支店は銀座にある味噌屋の「佐野みそ」は50種類以上の味噌を製造・販売している老舗です。
味わいは「京都赤だし祇園」「神代白みそ」「金亀子みそ」「神代赤みそ(豚汁)」の4種類であり、化学調味料不使用の鰹節と羅臼昆布の出汁とたっぷりの具材が特徴ですね。
全体的に出汁の旨味と味噌の風味がしっかりとしていますが、尖った様な塩分の強さを感じない良いバランスに仕上がっています。
▼即席らしかぬ見た目。
「神代白みそ」「金亀子みそ」は両方とも飲みやすい白味噌で作られており、インスタントとは思えないナチュラルな美味しさが他社と比べても圧倒的ですね。
「京都赤だし祇園」は京風らしい赤だしの原型を崩さない程度に白味噌をブレンドすることで、渋味とクセを若干抑えてあります。
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【実食レシピ】野菜の旨味を凝縮【神代みそ漬/佐野みそ】
・昔ながらの塩辛い旨味たっぷりの味噌漬け。
・3年間に5回漬け直した長期熟成物。
・塩辛いのが苦手な人用に甘口タイプもある。続きを見る
やや通向けですが、塩辛さが効いた味噌漬けはご飯と酒のお供に合うので、フリーズドライの味噌汁との同梱にオススメです。
越の天恵/いなほんぽ
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846年から味噌づくり一筋の新潟県長岡市にある老舗味噌蔵「ヤマホシサン」が手掛けるフリーズドライの味噌汁は米麹をたっぷりと残し、完全無添加となっています。
種類は一種類しかありませんが、鰹節と昆布の混合出汁にほうれん草とネギ、わかめを加えたオーソドックスな味わいは飽きが来ません。
▼麹がたっぷりと浮いている。
新潟の味噌らしい甘味を感じる優しい味わいは何処と無くホッとする雰囲気があり、万人向けの製品ですね。
出汁も自己主張が強くなく、北国の味噌汁としては塩分が少なく、マイルドな所が好まれそうです。
「いなほんぽ」は新潟の名産品や米、漬物などを中心に取り扱っているので、和食が好きな人には便利なショップであり、味噌汁以外にも色々と試すことが出来ます。
味と見た目が優れたギフト向け
▼定番だが味はイマイチな道場六三郎のシリーズ。
簡易的なパッケージが多いフリーズドライの味噌汁ですが、パッケージがオシャレなものも販売されてきています。
プレゼントや贈り物などでは道場六三郎監修の「ろくさん亭 フリーズドライ」のセットが一番の売れ筋ですが、値段も市販品の味噌汁と実は大差が無いのでオススメしません。
フリーズドライぜいたくみそ汁/ヤマト醤油味噌
ギフトに使いやすい様に金沢の伝統的な色である加賀五彩(藍・臙脂・黄土・草・古代紫)の箱のいずれかを選ぶことが出来、掛け紙や熨斗、名入れなどのバリエーションが富んでいます。
こちらの製品は「ほうれん草」や「ナス」などの定番野菜もありますが、珍しい味わいの「酒粕入豚汁」と「ネバネバ野菜」は他社にはない魅力がありますね。
▼定番もぬかりなし。
出汁と味噌の旨味のバランスが良く、塩気は程よい味わいとなっているので万人受けしそうですね。
味噌汁の風味も良く、具材が大きく・多めに入っているので満足感のある一杯となっています。
▼面白さと印象深さが残りやすい。
「甘酒入豚汁」は甘酒の甘味が中々主張しており、甘味のある豚汁はユニークですが、金沢らしい優しい味わいが楽しめます。
「ネバネバ野菜」は想像以上にねっとりとした食感があり、具材は金時草とモロヘイヤ、オクラ、油揚げと普段食べない素材が多くある為、気分を変えたいときに良いですね。
アコメヤの出汁味噌汁/AKOMEYA TOKYO
「アコメヤ」は和食の製品の製造・販売を行っている比較的新しいメーカーであり、「アコメヤ食堂」という実店舗を東京の渋谷と神楽坂に出店しています。
味噌と出汁のバリエーションは一番多く、「白菜・青ネギ/白味噌と煮干し」「鶏肉・白ねぎ/赤味噌と鶏節」「野菜/白味噌と野菜出汁」「豆腐/合わせ味噌とかつお出汁」「豚汁/白味噌と焼あご」などの様に味わいがかなり違います。
又、商品名には記載されていない椎茸やワカメ、油揚げ、人参などもたっぷりと入った具沢山になっているので、複雑な味わいが楽しめます。
▼細かい具材が豊富に入っている。
「アコメヤ」の製品はメーカーの特性…だと思いますが、塩分がやや強めになっており、減塩派の人にはやや不向きとなっているのが欠点ですね。
総評
コスパ重視の製品を探している人はAmazonや楽天で【業務用 味噌汁】で検索すれば格安品が出てきますが、チェーン店の味噌汁クオリティなのは覚悟しましょう。
今回紹介したのはリーズナブルなインスタント味噌汁以外は敷居が高い結果になってしまいましたが、高いものは即席とは思えない製品もありました。
なので、安い製品は普段使い用にし、少し高い製品をたまに使うと味に飽きが来なくて良いかもしれません。