セールスポイント
・四国産の香りが良いすじ青のりの粉末。
・高知県と徳島県産すじ青のり100%。
・注文を受けてから商品作りをしてくれる。
向井珍味堂について
1952に大阪に創立された「向井珍味堂」は穀粉や香辛料などの製造・販売を行っている食品メーカーです。
60種類にも及ぶきな粉と様々な手作り七味、国内産すじ青のりが売れ筋であり、国産品の各種製品は品質の良いことに定評があります。
国産香辛料だけではなく、粉ワサビや粉カラシ、ブラックペッパーなどのスパイス系統も充実しているのも特徴です。
2011年には「向井珍味堂SHOP」が本社に併設され、実店舗限定商品や通販での人気商品などを購入することが出来ます。
向井珍味堂が運営する厳煎屋
「厳煎屋」は向井珍味堂が運営するインターネットショップであり、注文してから商品を粉にするので鮮度が違います。
その代わり、届くまでに1週間前後かかることには注意してください。
嬉しいことに七味の種類が豊富であり、「関西風」「関西風辛さ控えめ」「関東風」「山椒増量」「山椒抜き」「オノミ抜き」「黒い七味(深煎)」の7種類から選ぶことが出来ます。
こちらの七味に使われている唐辛子は国産の本鷹という品種であり、市販品によくある格安中国産唐辛子よりも風味と辛味が強く、ほのかに甘みがあるのが特徴です。
唐辛子については詳しく書くと長くなるので、気になる人はこちらの記事を併用して読んでください。
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6種比較レシピ付/最高の山椒と唐辛子【やまつ辻田】
・材料は全て国産で最高峰の素材を使用。
・本当に美味しい唐辛子と山椒の味が知れる。
・様々な七味があるので、好みのものを探せる。続きを見る
実は青のりは3種類に分けられる
『青のり』というとスーパーやコンビニなどに置いてあるお好み焼きや焼きそばに掛かっているものを通常は想像すると思います。
ですが、実際には品種によって全く性質が異なり、品質と値段はピンキリです。
旧アオノリ属
最も代表的な青のりであり、香りが高く、口溶けの良さを楽しめます。
主に四国で生産されており、淡水・汽水域のみでしか生育出来ない上に、生産力に乏しいので安定した採取が難しいです。
値段が非常に高いのが欠点ですが、薬味としての機能は最上級の効果をもたらし、形が残っているすじ青のりは更に値段が高くなりますが、粉にしたものよりも香りが飛びにくく、料理映えします。
ただし、愛媛県や韓国・中国などで養殖されているうすば青のりは香りと味が落ちるので、こだわるのならば産地を確認するのが一番手っ取り早いでしょう。
ヒトエグサ科
生産量が一番多く、安いものから高いものまで幅広くあり、味の差が出やすいです。
三重県の伊勢志摩の方ではあおさのりと呼ばれており、海苔の佃煮やアーサー汁などに使われています。
当サイトでは美味しい高級あおさのりを紹介しているので、良かったら併せて読んでみてください。
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【実食レシピ】青のり並みに美味い!?「特級あおさのり」
・三重県伊勢志摩の名産物の1つであるあおさのり。
・安いあおさのりよりも味と香りが豊か。
・様々な料理に使える万能素材。続きを見る
アナアオサ
あおさ粉で流通しており、非常に安いため、お好み焼きや焼きそばなどのトッピングに使われているのがコレです。
一番品質が悪く、唾液で溶けない上に歯などにくっつきやすいと欠点が多く、青のりがくだらないと思われてしまう原因の1つです。
向井珍味堂の青のり粉の特徴
青のりにも色々な種類があることがわかると、この商品の良さがわかりやすくなったはずです。
本製品は四国産(高知県と徳島県がメイン)すじ青のりを100%使用しており、注文してから製粉にしてくれます。
四国全ての県で様々な青のりが製造されていますが、特に高知県と徳島県のすじ青のりの知名度と評価が高く、採取されたすじ青のりは細い藁束の様に干されています。
すじ青のりは100gで3,500円ぐらいが相場ですが、あおさ粉ならば100g300円で購入できるぐらいなので、如何に高い商品であることかがわかりますね。
レビュー
今回紹介するのは「向井珍味堂」の「すじ青のり」「七味」「からし」「黒コショー」です。
わさびはまさかの土わさび(ホースラディッシュ)だった為、レビューはしていません。
▼色々と買いました。
写真を見ればわかる様に日本の薬味以外にも海外のスパイスも取り扱っています。
▼到着したてをすぐに開けると…。
袋を開けた瞬間から良い香りがブワッと広がり、川を彷彿させる様な清涼感のある香りが楽しめます。
あおさ粉も中には良い品質のものもあるのですが、やはりすじ青のりには勝てませんね(笑)。
某東京のプライベートブランドの国産すじ青のりは香りが全然無い詐欺商品レベルだった上に凄く高かったので、安くて品質の良い青のり粉を見つけられてのはかなり嬉しかったです。
勿論、風味が良いだけではなく、海苔自体の旨味が少量でもしっかりと感じられるので、送料を考えてもかなり優秀な商品ですね。
香辛料というと賞味期限が長いものが多いので忘れがちですが、粉類は全て粉末にした瞬間が最高の香りをしているので、商品が届いたらすぐに楽しんでください。
▼納豆に使うと美味。
付属されているカラシとタレを加えて練り、仕上げに青のりをふりかけるだけです。
「おかめ納豆」のしそ海苔納豆なんて目じゃないぐらいに香りが良く、カラシを加えていても海苔の風味が全く消えません。
ちなみにカラシだけで納豆を練ってからタレを入れると、マスキング効果で納豆臭さがより軽減されます。
味噌漬け唐揚げの青のりがけ
材料
揚げ油 適量
鶏もも肉 300g
つけダレ
味噌 大さじ1~2(要調整)
本みりん 大さじ1~2(味噌と同量)
粉山椒 少々
すりおろしニンニク 1片(半分でも良いぐらい)
衣
小麦粉 大さじ2
片栗粉 大さじ2
ベーキングパウダー 1g
味噌の味が使用している味噌によって異なるので、あくまで目安としてください。
このレシピでは信州味噌の合わせ味噌を使っており、甘い白味噌の場合は赤味噌をブレンドする方が無難です。
作り方
1.1口大にカットした鶏肉をつけダレに漬け込む。
2.2時間寝かしたら、軽く味噌を落とす。
3.衣を薄く付けたら150℃の油で揚げる。
味噌は醤油と比較にならないぐらい焦げやすいので、低温で丁寧に揚げてください。
4.火が通ったら一度取り出す。
5.180℃の油で二度揚げをする。
一気に投入すると管理が大変なので、半量ぐらいに留めておく。
6.キレイに揚がったら完成!
普通の唐揚げに飽きた時にオススメの料理ですが、揚げ物としては難易度がやや高めです。
肉自体は臭みがかなり消えやすいので安い鶏肉で問題ありませんが、こちらのすじ青のりだけは譲れませんね(笑)。
香り高いすじ青のりがあって、この料理は完成します。
七味
写真を見ればわかる様に青のりが大量に入っており、唐辛子が少なめなのでマイルドな辛味になっています。
代わりに、青のりの旨味が強いのが他社メーカーと比べて違う所であり、ゴマや芥子の実の芳ばしさが楽しめます。
又、山椒がやや多めに配合されているので、強い刺激を楽しむ七味唐辛子ではなく、風味を堪能できる仕上がりになっています。
▼きんぴらごぼうにも良く合う。
様々なきんぴらを作るときに一味唐辛子か輪切りにした唐辛子を使うのが一般的だと思いますが、高級な七味唐辛子を使うことで普段食べている料理が姿を変えます。
ゴボウの独特な香りと「向井珍味堂」の七味唐辛子は相性が良く、日本の風土を感じさせてくれる味わいとなります。
辛子
普段食べている辛子よりも色が薄い事に気がついた人がいると思いますが、こちらの辛子には着色料(ターメリック=ウコン)が入っていません。
辛味に関しては絶対的にこちらの方が優れている訳ではなく、S&Bの粉からしとほぼ同等でしょう。
しかし、僅かに入っているターメリックの苦味がない分、スッキリとした純粋な辛子の味を楽しむことが出来ます。
黒コショウ
醤油と砂糖で牛すじ肉を煮込み、最後に黒胡椒を多めにまぶした料理です。
サワラク産の胡椒はピリッとした刺激は少なく、香りが強いのが特徴なので、風味を楽しむ為に仕上げに使います。
向井珍味堂の黒胡椒は胡椒専門店ではない割にクオリティが高いと思いますが、この価格帯の胡椒を使うならば他社メーカーのホールタイプを使うことで十分補えるでしょう。
ですが、GABANよりは風味が良いので一度試しても良い品質です。
総評
300円のすじ青のりでしたのであまり期待していなかったのですが、色味がやや薄いこと以外は満点クラスです。
製粉したてを食べていることも影響していると思いますが、この風味と味を知ってしまったら、市販品のまがい物にはもう戻れません(高級品には流石に負けますが)。
七味にもたっぷりと青のりが入っており、ここまですじ青のりの香りがする七味は初めてであり、非常に面白かったですね。
全ての商品が少なめの量になっていますが、製粉したての薬味は兎に角香りが良いので、通販のメリットが凄く感じられるはずです。