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【実食レシピ】A5ランク牛の生ハム【和牛ブレザオラ/わたせい】

渡清の和牛ブレザオラを盛り付け

セールスポイント

・口の中に入れた瞬間にとろける生ハム。
・従来のブレザオラと違い、脂を楽しめる。
・力強い味わいは世界で評価されている。

わたせいについて

1934年、栃木県宇都宮市に創立された「とちぎ和牛グルメショップ渡清(以下、わたせい)」は業務用食肉や加工肉などの販売を行っている老舗メーカーです。

国産牛に関しては「とちぎ和牛」や「とちぎ霜降高原牛」などを中心に取り扱っていますが、豚や鶏、チーズ、パン、ソースなどの多岐にわたるオリジナル商品も多数販売しています。

食肉問屋であることから様々な部位を購入することが可能であり、比較的リーズナブルな製品が多い印象ですね。

わたせいの様々な製品、窓
【実食レシピ】和牛熟成白カビフエ&和牛ベーコン【わたせい】

・甘味が口の中に広がるとろける和牛ベーコン。
・醤油と山椒の風味がする日本のフエ/サラミ。
・和牛の脂肪は口溶けが非常に良い。

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ブレザオラ以外の製品はこちらの記事にて紹介しています。

そもそもブレザオラとは何か?

そもそもブレオザラの存在を知らない日本人が多いと思いますが、様々な肉の種類で作られる香辛料の効いた塩漬け肉であり、日本で普及している豚の生ハムの親元・親戚の様なものです。

鹿や馬、牛などの赤身の色が濃いものが使用されることが多く、脂肪分が少ない部位で作ることで保存性が高く、塩気と旨味が強い伝統的なイタリアの食品となっています。

日本にはほとんど輸入されておらず、一般的な小売店で購入することはほぼ不可能ですが、通販を利用すれば少数ながらも購入することは可能です。

そのせいなのか、1周回って日本では国産牛を使用したブレザオラの方が出回っており、日本ではブレザオラといったら牛といった印象が強くなっていますね。

生食可能な塩蔵肉

生肉をそのまま食べられる理由としては高塩分(少なくとも材料に対して5%以上)にすることで様々な菌を減らすor増殖させない働きがあるからです。

減塩志向が進むにつれ、この手の製品には科学的な添加物(殺菌目的に)が必要になりますが、ブレザオラは伝統的な製法がそのまま世界で受け入れられ、現在でも従来の製品通りに旨味と塩気がかなり強めな傾向にあります。

ブレザオラの製法

作り方のイメージとしては豚肉で作るベーコンに酷似しており、ブロック肉をたっぷりの塩で漬け込み、乾燥させたものになります。

香辛料は様々使われており、コレといった製法が決まっている訳ではありませんが、燻製させたものもあります。

本格的なサラミと同じ様に熟成中には意図的に白カビを定着させ、衛生的に熟成を行うのと同時に独特の旨味と風味を出すことが出来ます。

世界のグルメが注目している和牛ブレザオラ

本来、保存食を作る際には脂肪は取り除く方が圧倒的に傷みにくいのですが、発酵食品の世界は奥が深く、脂がしっかりと乗ったイベリコ豚を2~5年熟成させた生ハムなどの嗜好品も存在しています。

その様な製品があるぐらいなので、近年、融点の低い脂肪を持つ口溶けの良い和牛でブレザオラを製造するメーカーが少しずつですが誕生していますね。

ただし、外国産牛で作った場合と国産牛で作った場合には大きな違いがあり、従来のブレザオラならば最低1ヶ月の熟成で済む所、国産牛では脂肪分が多いので、最低3ヶ月…3倍もの月日が必要と言われています。

材料費と時間が掛かることから、一般店ではほとんど見かけない通向きの高級品であり、価格は一桁変わる物も珍しくありませんが、ミシェランの星付きの店で取り扱われている程に評価されています。

わたせいの和牛ブレザラオについて

化学調味料や余分な添加物は一切使わず、塩蔵だけで90日間漬け込み、その後白カビをつけながら2ヶ月以上乾燥させながら熟成させています。

都合150日もの月日を掛ける必要がありますが、塩気と旨味がたっぷりであり、昨今人気の熟成肉以上にこなれています。

味付けはドイツ産アルペンザルツ、フランス産ゲランドの塩、香辛料(詳細不明)、醤油、粗糖などであり、日本人向けの味わいとなっています。

90日以上熟成白カビ生ハム(とちぎ霧降高原牛ロース)

「とちぎ霧降高原牛」のロースを使用しており、後述する和牛を使用するものよりもリーズナブルとなっています。

この品種は黒毛和牛とホルスタインの交雑牛であり、指定された生産者が統一された配合飼料を用い、きめ細やかな飼育環境のもと、育てられてものを指します。

品の良い味わいが特徴であり、3等級以上のものだけがこのブランド名を冠することが可能となっていますが、交雑牛である為、和牛と名乗ることが出来ません。

90日以上熟成の和牛ブレザオラ(栃木県産A5等級和牛モモ肉)

上記の製品と製造方法に差異は無い様ですが、こちらの製品では「とちぎ和牛」を採用しており、何度もJA全農(全国農業共同組合連合)のコンテストにて受賞している品種です。

黒毛和牛かつAB4等級以上に格付けされたものだけがブランド名を冠することが出来ますが、本製品はA5等級...最高ランクのものしか使用していません。

値段は高くなりますが、口溶けの良さは「とちぎ霧降高原牛」で作ったものよりも上となっています。

レビュー

今回紹介するのは「プレミアムデリカわたせい」の「ブレザオラ2種」です。

▼和牛加工品を色々と購入。
わたせいの和牛加工品を多数お取り寄せ

今回はリーズナブルではありませんが、和牛を加工したで生ハムやベーコン、サラミ(フエ)などが気になったので網脂や豚骨などと一緒に購入しました。

和牛ブレザオラは常温で5分程置いておくことで口溶けが良くなるので、食べる少し前に取り出しましょう。

90日以上熟成白カビ生ハム(とちぎ霧降高原牛ロース)

和牛ブレザオラ、醤油と和牛の旨味がドシンと効いている日本の生ハム

封を切った瞬間から和牛特有の甘い芳香と白カビ発酵食品特有の匂いが部屋に漂い、仕上げにトッピングした粗挽き胡椒も控えめながらもアピールしています。

最初から噛むのが普通のブレザオラですが、脂肪分の高いブレザオラの場合は舌の上で数秒ほど転がしてから噛んでみてください。

そうすることで不飽和脂肪酸を多く含んだ脂が口の中でジュワッと溶ける様を楽しめ、国産牛/和牛を生ハムに仕立てる意味が強く理解できるはずです。

▼和牛じゃなくとも良質なサシ。
赤身と脂身が美しい白カビ熟成生ハム

一流の国産牛の脂肪分は甘味があり、独特な甘い香りがしますが、これほどに感じられる牛肉の食品/料理は今の所経験が無く、牛タタキやステーキ、シチューなどの加熱する料理では絶対に味わえないでしょう。

醤油の風味と胡椒がしっかりと感じられる時点で普通のブレザオラとは味付けが違いますが、ブレザオラらしい塩気と旨味がたっぷりと詰まった滋味溢れるは健在ですね。

90日以上熟成の和牛ブレザオラ(栃木県産A5等級和牛モモ肉)

渡清の和牛ブレザオラを盛り付け

基本的な味付けは「90日以上熟成白カビ生ハム」と同じですが、口溶けの良さは更に向上しており、脂の甘味も向上しています。

和牛なので5等級のモモ肉でも全体が霜降りになっており、白カビをたっぷりと付けてあるので、本格的なサラミやソシソンセック(乾燥ソーセージ)の様な芳醇な香りはリッチですね。

美味しく食べるコツとしては『なるべく噛まないこと』であり、和牛のサシを口の中で溶かし、旨味と塩気が十分に広がってから少しだけ噛む...と言った流れが最上の楽しみ方となります。

牛というとクセがある肉の1つですが、「わたせい」のブレザオラには獣臭さは一切無く、牛肉の澄んだ風味を堪能できますね。

総評

伝統派イタリア産ブレオザラを以前食したことがありますが、脂身が少ない牛肉かつ水分が少な目なので、歯切れが他の種類の生ハムよりも若干悪く、生ハムとしてはハードな印象でした(赤身の肉を味わうには最適です)。

なので、通常のブレザオラは肉を噛み締めて楽しみますが、和牛のブレザラオは噛む必要がない無い程柔らかく、国産牛の美味しさを突き詰めた完成品の1つと考えさせられました。

かつて、量が少ない・脂っこいと言われて相手にされなかった和牛は今では世界中で重宝される食材となっており、外国でも「WAGYU」で通じるほどです。

その美味しさをブレザオラに凝縮し、気楽な値段で楽しめるのは日本に住む大きなメリットですね。

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