セールスポイント
・手軽に料理のコクを出すことが出来る。
・ラーメンスープの素ではなく、調味料。
・鶏ガラスープとは違った旨味がある。
一風堂について
1985年、福岡県福岡市に創業した「博多一風堂(以下、一風堂)」は数少ないラーメンチェーン店の1つであり、とんこつラーメンを中心に販売している飲食店です。
創業者である河原成美は1990年代に流行っていた番組「TVチャンピオン」のラーメン職人選手権で3連覇を達成し、殿堂入りとなった有名なオーナーです。
2008年以降には海外一号店としてニューヨークに進出して以来、ロンドンやパリ、シンガーポール、香港、シドニーなどとグローバルな展開をしています。
一風堂秘伝のとんこつだしとは
最初に注意点として...「一風堂」と「トンコツだし」から連想するとラーメンのスープを彷彿しますが、こちらは濃縮ラーメンスープではありません(笑)。
レシピにもラーメンに使うのではなく、ラベルにも『一風堂のとんこつで鍋やチャーハンがグーンと旨くなる!』と記載されています。
なので、ポークエキスをメインにした即席中華だしというカテゴリーに属し、味覇(ウェイパー)やユウキの鶏ガラスープの素などに似た製品となっています。
様々なレビューを見ていると『ラーメンスープにしたら塩気がするだけ』と書かれていますが、お湯で割っただけでは残念ながら美味しく仕上がらない点については留意しておいてください。
レビュー
今回紹介するのは「博多 一風堂」の「一風堂秘伝のとんこつだし」です。
▼パッケージ。
キャップ付近に掛かっている用紙には使い方とレシピが記載されています。
▼中身。
ドロリとした液体ですが、完全に分離しているので使用時にはよく振って使ってください。
ラーメンスープの素といった味わいですが、塩分はかなり強く、この器に入っているイメージで料理に使うと塩っぱすぎる程です。
なので、使い慣れるまでは少しずつ味見しながら使用することを推奨します。
肝心の味わいですが、豚骨の風味は強烈では無く、豚の旨味を程々に持った塩ダレといった印象ですね。
使用方法
特に難しい訳ではありませんが、塩分を使っていない料理に塩味を付ける感覚で使うのが良いですね。
お湯で割っただけで美味しくなる系統の製品とは違うので、少し料理の勘所がいるかも知れませんが、野菜と肉を一緒に料理したものに使用すればだいたい美味しく仕上がるでしょう。
とんこつ鍋
鶏肉メインで作った寄せ鍋に本製品で味付けをし、塩分が丁度良くなる程度にすれば完成です。
豚骨としての臭みやクセはかなり少ないですが、豚の旨味はそこそこあり、簡易的な味付け鍋としては家族からも評判が良かった料理の1つですね。
コストパフォマンスが良く、市販の鍋の素(300~400円ぐらいのストレートタイプ)と比べても仕上りの量がたっぷりとあるのが大きなメリットでしょう。
従来の豚骨ラーメンには無い、野菜の風味や甘味などが加わることで、実店舗のスープよりも複雑な味わいになり、今どきのラーメン風の味わいになりますね。
炒飯
ネギ・煮豚・卵だけのシンプルな炒飯の味付けに本製品を使用し、胡椒で味を整えただけです。
一番豚骨感が無い使い方かも知れませんが、ラーメン屋のスープの味が入った様な炒飯が再現できますね。
本製品と胡椒、サラダ油などを入れてから炊飯器でやや硬めにご飯を炊き、そのご飯を1食ごとに分けて保存しておくと、短時間でパラパラ炒飯を作れる様になります。
家系ラーメン
トンコツベースのダシはかなり濃厚に煮出しても鶏ガラスープや水炊きスープ(九州の白濁した濃厚鳥出汁)と比べると弱めであり、今人気の高い家系ラーメンのスープ(鶏ガラスープ+トンコツスープ)の方が濃厚かつ低コストで仕上げやすいです。
又、豚骨を家で炊くと非常に匂いが気になるので、何でも自家製派(おとりよせ関連以外では)の管理人もなるべく避けます。
なので、今回は手羽元と鶏ガラスープから作った白濁スープ(24時間保温調理した後に2時間ほど沸騰させてアクを取って完成)の味付けに「一風堂秘伝のとんこつダシ」を使用しています。
白濁系のスープは完全無添加・複雑系スープで作るよりも、この手の製品を隠し味程度に使うことで安定して濃厚なコクを作り出すことが出来ます。
総評
仕事で様々なダシ・スープを作りますが、完全無添加の淡麗スープならば塩と醤油が安定して素材の味を引き出せ、色々と研究しがいがありますね。
しかし、この手の色々と入っている調味料は肉と野菜が入っている汁物に少量使うだけで味が良くなり、手軽ながらも使い勝手が良いです。
「一風堂」のスープ味とはやや離れていますが、味覇や鶏ガラスープの素などの変化球として1つ用意しておくと料理に幅を出せる便利な調味料でした。