セールスポイント
・200g以上かつ30cm超えの大型ウナギの蒲焼。
・大型専門の為、大型ウナギの焼き方を熟知。
・肝焼きをたっぷりと楽しめる。
みさらについて
福岡県に創立された「みさら」は様々な産地の品を取り寄せることが出来るショップを目指しており、厳選素材のみを取り扱っている高級店です。
設立して間もない為、取り扱っている商品はまだまだ少ないですが、管理人が米と鰻を取り寄せた所非常に良品だったので、これから伸びそうと感じました。
満腹うなぎとは
一般的な無頭ウナギの出来上がりは120~130gぐらいのものが多く、それ以上に大きなウナギは特大ウナギと表記されて販売されることがあります。
「満腹うなぎ」はその中でもかなりの特大サイズであり、出来上がりが200g以上の蒲焼/白焼きだけを取り扱っており、小さいサイズのウナギを取り扱っていません。
産地はウナギの名産地の1つである鹿児島県大隈産のものであり、愛知県西尾市産の三河一色ウナギと同じぐらいに高品質かつ有名な所です。
焼き方は公式の写真を見ていると関西風の白焼き(地焼き)をベースにしており、炭火焼きとガス焼きの両方で製造しています。
当然ながら炭火焼きの方が値段が高価になっていますが、炭火焼きには味の違い以外にも大きなメリットがあり、肝焼きを注文することが可能となっています。
大型サイズは焼き方が非常に難しい
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【プロが33店舗も実食評価】究極の鰻の蒲焼【取り寄せ編】
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管理人は現時点で30社のウナギを取り寄せていますが、大抵の大型ウナギの蒲焼は評価していませんでした。
歩留まりを良くする為に焼きを甘くするものは論外ですが、普段のウナギのサイズと同じ感覚で大型ウナギを焼くと骨が驚くほどあたり、仕上がりが生臭くなってしまうからです(詳細は上記記事に)。
しかし、大型サイズの専門となると話が変わり、その見極めが通常店舗よりも優れており、普通サイズのウナギと異なる火の通し方や隠れた技法が存在しています。
更に、通常のウナギよりも長時間焼く必要があり、関西風の長焼きなので金属製の長串を使うことから崩れやすいと、非常に高度な技術が要求されることは容易に想像できるはずです。
レビュー
今回紹介するのは「みさら」の「満腹うなぎ 炭焼き×肝焼きセット」です。
同時に「満腹うなぎ」に合う米「特別栽培米 京都丹後産 たかほのか(コシヒカリ)」も購入したので、別記事にていずれ紹介しますが、『これほどウナギと合う米は無いのでは?』と思うほどに美味でした。
▼化粧箱。
ウナギは贈答品にも用いることが多いので、この様なしっかりとした化粧箱を採用しているメーカーが多く、ダンボールと化粧箱の二重梱包になっています。
派手な化粧箱がウナギでは多い傾向にありますが、「みさら」の化粧箱は高級感と上品さが良いですね。
▼中身。
1人で食べることもあるでしょうが、これぐらいの量だと2人分でも十分なぐらいであり、タレも2人前付属されています。
▼手書きメッセージ付き。
数千種類のおとりよせを行った管理人の個人的な経験ですが、手書きメッセージを書いているお取り寄せ店舗は九割は当たりです。
▼「たかほのか」の米袋。
本記事では詳細は書きませんが、こちらの米はご飯自体の美味しさはかなり控えめですが、素材の味を引き立てるどころか、素材の味をグレードアップさせてしまう恐ろしい米です。
「満腹うなぎ」を注文する人には勿論、丼ものを好む人には一度頼んで欲しい逸品です。
▼満腹うなぎの長さをチェック。
通常、おとりよせでウナギを注文すると25cm前後が多いのですが、こちらは驚きの30cmオーバー。
大型ウナギに良い思い出がほぼ無かったので、この時点では少々不安になりました(笑)。
調理方法
大抵のパターンでは湯煎調理/電子レンジで調理を推奨していることが多いですが、「満腹うなぎ」は家庭では湯煎するのは難しいでしょう。
なので、『うなぎを一日冷蔵庫で解凍してから、オーブントースターかグリルで焼く』ことをオススメします。
しかし、30cmとなると大抵のオーブントースターではカットせざるを得ませんので、今回は解凍後にグリルで上火強め、下火弱めで4,5分焼き上げました。
うなぎの肝焼き
メインの前にとある理由から肝焼きを先にレビューさせて頂きますが、鰻の肝が1パックに約100gと豪勢に入っており、好きな人には嬉しいサービス品ですね。
うなぎの肝の美味しさのポイントは鮮度と捌く前の泥抜きなのですが、こちらの肝はしっかりと下処理されており、味・歯応え・香りが満点でした。
ほろ苦い味わいとキュッとした独特な歯応えは大人の味わいであり、こちらも炭火焼きで作られているので、炭の香りが堪能できます。
味付けはされていないので、単品で食べる際には塩や付属されているタレと絡めて食べるのが良いでしょう。
うな重
写真ではバランス良く撮っていますが、30cm以上のサイズとなるとうな重箱2つ分ぐらいの長さですね。
今回は炭火焼きを選びましたが、炭火の香りが優しく漂い、焦げ臭い香りは無く、鰻特有の嫌なニオイは一切ありませんでした。
関西風の焼き方ではありますが、大きめのサイズのウナギを調理する場合には焼き時間が少々長いことから強い脂は残っていませんが、個人的には理想的な脂の落ち方なのが見た目から伝わりました。
タレの味は名古屋に近い、やや甘めのタレであり、甘辛い味わいがご飯を進ませますね。
肝入りうなぎ丼
肝心の「満腹うなぎ」自体は表面がパリッとしており、中はほんのりフワッとした柔らかさ、その上で脂のノリが良い、実店舗でもこのクオリティの高さは中々ないと思わせる程ですね。
身の味はしっかりと残っており、程よい脂とタレの甘辛さが加わり、商品名通り、満腹になるまでご飯をおかわりしました(笑)。
大型ウナギ特有の骨の大きさもほとんど気にならない焼入れ(骨を焼き切る)がされており、山椒を使わずとも最後まで飽きずに食べることが出来るでしょう。
▼見事な厚みとテリ。
先程、『とある理由』から肝焼きを先に説明しましたが、その理由が「肝入りうなぎ丼」であり、肝焼きと脂と身の味が堪能できる「満腹うなぎ」を一緒に食べることで、ウナギの奥深さをより楽しむことが出来ます。
完璧な関西風だと肝が負け、関東風の蒸したウナギでは繊細な味を打ち消し合ってしまいますが、この組み合わせは正に渾然一体。
単品で食べても両者とも高品質ですが、烏賊の塩辛やカワハギの肝醤油然り、一体から取れる素材同士の組み合わせは堪らない何かがあります。
総評
現在では米とウナギしか取り扱っていませんが、両方とも買う価値があり、どちらもリピートしたいと唸らせられました。
以前紹介したウナギを含め、1尾4,000円以上のウナギは敷居が高いと感じるでしょうが、「満腹うなぎ」には相応の価値があるでしょう。
又、この価格帯のウナギに手を出す人はウナギが好きでたまらない人だと考えられるので、少々高くとも炭火焼きを選ぶことを推奨します。
「みさら」で購入しようか迷っている人は舌が肥えている人でしょうから、普段から実店舗で親しんでいる炭火焼きの方が眼鏡にかなうはずです。