セールスポイント
・白湯スープとすき焼きが合わさった特殊な鍋。
・濃厚な旨味が全ての素材を高めてくれる。
・様々な料理にすることが出来、非常に無駄が無い。
丹波山本について
1934年、京都府亀岡市に創立された「丹波山本」は養鶏の一貫生産と鶏肉の加工品販売をメインに商っているメーカーであり、種鶏の輸入と販売も行っています。
創業当初は安価かつ安全な鶏を取り扱っていましたが、現在では高品質な地鶏「丹波黒どり」や「丹波赤どり」をメインに据えています。
通販では鳥カツや1羽丸ごとのローストチキン、唐揚げ、炭火焼き、肉まん、よだれ鶏、ソーセージなどが取り扱われており、当然ながら精肉であるモモ肉や胸肉なども購入できます。
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【実食レシピ】安全な地鶏鳥刺し【丹波黒どりの生ハム/丹波山本】
・鶏肉で作った生ハムはしっとり上品。
・味付けが控えめなので様々なアレンジが可能。
・生肉らしさを楽しめる希少な品。続きを見る
今回は「地鶏丹波黒どり 鶏すきセット」をレビューしますが、「地鶏丹波黒どり 生ハム」という製品もオススメです。
丹波黒どりと丹波赤鶏どり
普段から愛用しているのは「丹波赤どり」ですが、今回はお取り寄せということで「丹波黒どり」の製品を2種類購入しました。
前回投稿した記事(地鶏の生ハム)と重複する為、丹波黒どりの内容だけ抜粋しておきますが、気になる人は先述した商品の記事を併せて読んでください。
地鶏 丹波黒どり
日本では珍しい品種の鶏であり、銀色の脚に艶のある黒い羽毛を持ち、見た目もキレイですが、上質な脂肪分と地鶏の深い旨味が特徴です。
ラベルルージュ(大量生産品とは異なり、伝統的な製法かつ味が良い事を表すフランスの規格、値段は通常品と比べて最低でも1.3倍以上になるものがほとんどの高級品)の血統と日本の在来種である地鶏の配合です。
90~100日かけて生育させており、自然な環境に加え、地元(京都)で育てられた有機飼料米で育つことにより、抗生物質や合成抗菌剤はほとんど必要ない程に健康です。
丹波黒どりのすき焼きとは
日本全国で有名なすき焼きと言えば、牛すき焼きが有名ですが、関西の一部では鶏肉を使用した鶏すき焼き(かしわすき焼き)も食べています。
その特徴は鶏ガラスープを使った上に濃厚な割り下で味付けをする所ですが、元々、鶏ガラスープを使った鶏すき焼き自体は存在しており、ソップ炊きと呼ばれるちゃんこ鍋の技法の応用です。
ですが、「丹波山本」の鶏すき焼きでは単純なソップ炊きに留まらず、白濁させたパイタンスープなので、旨味はより強烈になっています。
結果として京都と言えば上品な味わいを想像する人にとっては驚くほどに真逆の超絶コッテリ鍋へと変貌しました。
レビュー/口コミ
今回紹介するのは「丹波山本」の「京都鶏すき 丹波黒どりのすき焼き鍋セット」です。
▼専用のダンボール。
冷凍便なので受取日時には気をつけましょう。
▼製品一覧。
セット内容
地鶏丹波黒どり切り身 500g
地鶏丹波黒どりスープ 700g
地鶏丹波黒どりモモつくね 120g
鶏すきのたれ 1本
▼丹波黒どりの切り身を拡大。
切り身は一目でわかる様に色合いが異なり、モモ肉とムネ肉、ササミが混合しています。
色々な部位が楽しめるメリットもありますが、加熱のしすぎでササミとムネ肉が硬くなるので強火で調理するのは厳禁となっています。
▼マニュアル。
作り方はマニュアルに沿って料理すれば美味しく仕上がります。
なので、オススメの具材だけ話題に取り上げます。
▼京野菜が非常に合う。
公式のオススメ京風具材は『タケノコ、タマネギ、本しめじ、九条ねぎ、万願寺島らし、お麩』となっており、商品に使用している鶏すきの材料は『木綿豆腐、椎茸、人参、長ネギ、白菜、水菜』ですね。
管理人は汁の味が変わりやすい材料をあまり入れたくないので、『タケノコ、九条ねぎ、万願寺島らし、人参』とシンプルな素材を選択しましたが、大正解でした。
後ほどアレンジした料理の項目にて紹介しますが、玉ねぎも非常に美味でした。
▼解凍した黒鶏のガラスープ。
公式では全く触れられていませんが、西洋風のチキンスープではなく、博多風水炊きに使用される白濁のスープ(白湯、パイタン)となっています。
ベースとなる材料は鶏ガラと人参、生姜だけのシンプルな構成なので、何をしても美味しく、そのまま飲んでもいいほどです。
コレを試飲した時点では『これですき焼きなんてもったいねえ!笑』と思ったものです。
ちなみに、単品販売しているので、家庭で本格的なラーメンや博多風の水炊きを作りたい時にはこれだけを目的に購入してもいいぐらいのクオリティですね。
鶏すき焼き鍋の完成品
調理工程は先述した様に切り身に火を通しすぎない様にするだけなので、割愛。
見るからにコッテリした仕上がりになっていることがわかり、鍋は味ポン派&サッパリ派の人には無縁でしょう。
すき焼きなので当然ながら味はしっかりとしており、甘味の効いた濃口醤油の味わいですが、鶏ガラスープが濃厚なので爆発的な旨味がある汁になっています。
見栄え重視でまだ野菜には火を通していませんが、食べる前には鶏肉を取り出してから野菜だけに火を通しています。
▼野菜が驚くほどウマイ。
九条ネギと万願寺島らし、人参、タケノコ...とどの野菜も美味しくなっており、中でも万願寺島らしは絶対に入れた方が良いと断言する程です(画像にはありませんが笑)。
甘辛いタレで炒めただけならば、いずれの野菜もそこそこ程度で終わってしまいますが、「丹波山本」のすき焼きは野菜を1段どころか2,3段飛び越えるぐらいにレベルアップしていますね。
▼鶏つくねも中々良い。
軟骨が入った変わり種ではなく、オーソドックな長ネギと卵を使ったふんわりとした鶏つくねとなっています。
こちらも単純に鶏団子を甘辛くした様な安い味わいではなく、鶏すき焼きのスープが染み込み、たまらないですね。
▼主役の鶏肉。
丹波黒どりは昔ながらの地鶏同様にミッチリとした肉質ですが、鶏の脂の美味しさが一際目立つ印象ですね。
今では様々な小売店で多種多様な銘柄鶏が販売されていますが、ここまで脂の質が良いものは中々ありません、というか、食べたことありませんでした。
加えて、地鶏は肉質が硬めなことから煮込む料理に向いており、鶏すきにすることで程良い弾力とジューシーさとなり、タレも良い具合に肉に入っていますね。
▼すき焼きの定番である溶き卵。
すき焼きの溶き卵は絶対的に必要とは個人的には思いませんが、「丹波山本」の鶏すきでは薬味は全く持って要らない程に良く出来た料理な為、味変目的に少し用意するのも良いですね。
牛肉のすき焼きだと卵が往々にして勝つ印象がありますが、本製品では卵の旨さと拮抗しているのには驚きました。
丹波黒どりのすき焼きうどん
締めの選択肢は『ウドン一択!』...というよりは、中華麺や白飯では味が濃すぎて食べられないでしょう。
しかし、温め直した鍋に茹でたうどんを入れるだけなのにやたら良い味をしており、甘辛さが心地よく、つけ麺の様なコクも楽しめるので、やはり、『ウドン一択!』かもしれません。
旨味を吸い尽くした鶏肉や万願寺島らし、タケノコなどはラーメンのトッピングに負けない存在感と美味しさがあり、〆の前に少し残しておくと良いでしょう。
九条ねぎの青い葉の部分をうどんの〆様に取っておくと最高の薬味として活躍してくれます。
ソップ炊き風濃厚親子丼
鍋と〆を楽しんでも汁はたっぷりと残ったので、翌日に親子丼の味付けに使用しました
※残った汁の具材を取り出し、汁だけ良く沸騰させると殺菌可能であり、長持ちします。焼き鳥屋のタレやデミグラスソースと一緒です。
市販の安い鶏もも肉と普通の玉ねぎを加えた、特別な調理方法はしていない親子丼ですが、ある意味これが一番の美味かもしれません。
親子丼はかつおだしベースと思っていましたが、新たなレシピの収穫があり、管理人としては2度美味しい以上の収穫がありました。
総評
2~3人前と書いてありますが、スープと鶏すきのタレがたっぷりとある為、ちょっと良い鶏肉を追加すれば4、5人前に出来るほどです。
今回は大食漢の男女2人で食べたにも関わらず、鶏肉や野菜、汁全てが残ったので、翌日には親子丼も作れるほどのボリュームであり、それでも汁は余りました。
全てを使い切るとコスパも非常に良く、鶏すき焼き自体も堪能できた為、非常に満足できる当たり製品でしたね。
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【実食レシピ】安全な地鶏鳥刺し【丹波黒どりの生ハム/丹波山本】
・鶏肉で作った生ハムはしっとり上品。
・味付けが控えめなので様々なアレンジが可能。
・生肉らしさを楽しめる希少な品。続きを見る