セールスポイント
・牡蠣を茹でた後に干したもの。
・材料は牡蠣のみで、調味料は不使用。
・酒のあて、料理の素材に使える。
海の干しがきについて
『干しがき』といえば果物の加工品を想像するのが普通だと思いますが、本製品は「海の干しがき」、乾燥させた牡蠣のことです。
原材料は広島産の牡蠣を使用しており、その牡蠣を軽くボイルした後に、乾燥させただけのシンプルな商品です。
この手の商品は昔から存在はしていたのですが、利用者が少なく、輸入品が多い為、国産牡蠣で製造を手掛けている製品は非常に希少となっています。
レビュー
今回紹介するのは「広島菊屋」の「海の干しがき」です。
▼パッケージ。
商品によっては白い結晶が付着していることがありますが、これはカルシウムの化合物が表出しているだけなので一切問題ありません。
貝類の殻はカルシウムが非常に豊富であり、ホタテの殻はカルシウムのサプリメントに採用されているほどです。
▼中身。
シンプルな作りですが、無塩であるとは思えない美味しさがあり、干された海産物と同様に独特の香りがします。
そのまま食べることを想定して製造している為、カチカチになるほど水分を抜いておらず、ほのかに弾力が残った歯応えを楽しんでいる間にカキの旨味が口の中に広がります。
臭味に関しては全くないという程ではありませんが、軽くボイルしてあることでかなり抑えられており、燻製牡蠣やオイル漬けなどの強い香り付けが無いことを考えると優秀な方でしょう。
海産物なのでご多分に漏れず、焼酎や日本酒などと相性が良く、七味やマヨネーズ、辛子などの調味料や香辛料を適度に使えば色々な味を楽しむことが可能です。
牡蠣雑炊
スルメイカで出汁を引く手法がありますが、「海の干しがき」も同様に、水に漬けることでいい出汁が出てきます。
ただし、公式の『水にもどして60分』では芯が硬いままなので、硬いのが気になる人は1日以上水に漬け込んでから調理してください。
又、戻し汁にほとんど旨味が抜け、身はほとんど出汁ガラとなるので、絶対に戻し汁は捨てずに調理時に使ってください。
上手に作れると生牡蠣だけでは生み出せない、独特の美味しさが料理に現れます。
総評
オイスターソースは元々、乾燥牡蠣を水で数日戻してから、煮詰めて調味料を加えるものであり、独特の風味と強い旨味があります。
現在、販売されているものはカキはほとんどオマケで、化学調味料で旨味をかなり補ったなんちゃってソースですが、高級オイスターソースは今でも乾燥牡蠣をたっぷり使って作っています。
この製品はそのまま食べるのがメインだと思いますが、素材としても一級品のポテンシャルが秘めており、人によってはかなり使いやすい製品でしょう。